ビリーブミーが世界に通じると錯覚

 トヨタのリコールについて基本的に報道が優しいのはスポンサー
だからです。そして原則的に「企業」に辛口な左利き系の
コメンテーターがマイルドになるのは、プラスして民主党が揺るが
した「日米同盟」も遠因だからです。

これ以上、民主党の振りとなるネタは増やしたくないのでしょう。

いま現在、故中川昭一さんのカレンダーについての発言が
Twitter上で炎上しているテレビ朝日の「スーパーモーニング」です
が、これについては触れないのはいちいち「2ちゃんねた」を
取り上げないのと同じ理由ですが、間もなく真打ちに昇進する
民主党芸人の落合恵子さんは今朝も飛ばします。

「報道が世論を誘導し、それを放送してさらに上書きする(論旨要約)」

つまり、民主党批判について、世論をメディアが煽っているとして
こう結びます。

「民主主義をやる以上は冷静にならなければならない(うろ覚え要約)」

ごめんなさい。あまりに無茶苦茶な文脈で、冷静にならなければの
前がうろ覚えです。ただ「民主主義」を持ち出す当たりは左利き流派
の基本技。鳥越俊太郎師匠が私見を「国民は」と語るのと同じです。

論旨をひと言で述べればこうなります。

「頑張れ民主党」

ま、思想信条は個人のもの。ただしその立場を明確にしないのは
フェアではありません。それは読売巨人軍のファンが語るプロ野球論
と同じく我田引水がまかり通り、視聴者をミスリードしてしまいます。

仮に不偏不党のフェアな発言だというのなら

「自民党時代」

に舌鋒鋭く揚げ足をとり世論を煽っていたのは誰でしょう。

ただし、世論については同意見。以前から指摘しているように
世論調査が「国民の声」と等価であるかのように報じるのは誤報
で、せいぜい「参考意見」程度の価値でしかないのです。

で、ここまでが前置き。
主題は「ビリーブミー」。

トヨタの社長がリコール問題の記者会見でこう述べ、アピールしました。
思い出すのが「トラストミー」。我らが鳩山首相です。

両者に共通するのはどちらも「お坊ちゃま」。
幼き日より「若様」として育てられ、生活の不自由という言葉の
存在しない世界の住民で、時には教育としての不自由はあったと
しても、彼らの周囲に集まる人は基本的にいい人です。

そんなお坊ちゃまが周囲の人に

「僕を信じて」

といえば、誰もが微笑みと共に理解を示したのでしょう。

あるいは身近な人はすべて「家中」のもので、分かりやすく言えば
「家来」。

すると「若様」の「信じて」の発言を心強く思うことはあっても
疑うなどと言う不忠の輩などいない環境だったのではないでしょうか。

そして生育歴の先に広がる広大な別世界さえ、地続きで
同じ秩序が通用すると錯覚します。それがビリーブミーであり
トラストミーという発言。

さらに重ねれば国内でトヨタの悪口を書いても、どこかの圧力、
いや「配慮」により捻り潰されると某大手新聞社の社員から聞き
ました。直接圧力を掛けると言うより、デスクレベルで「配慮」
するとのこと。

これもトヨタの若様のビリーブミーが世界に通じると錯覚し
た遠因かも知れません。

世間知らずな坊ちゃん。

大企業のトップや一国の総理に投げかけるにはあまりに非礼ですが
こんな言葉が浮かんでは消えません。

ガンダムファンならシャアの「坊やだからさ」でもOK。
 

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