いくつも連載を抱えていると、うっかりどこで何を書いたか忘れ
てしまうことがあるのですが、最近の「言えないこと」では、
過去に何度も指摘したことを繰り返してしまうのは、書いたことを
忘れたからではありません。デジャブーのように同じコトが、議論
が繰り返されているからです。
というわけで今回はいささか繰り返しの内容を含んでいますが、
素朴な視点からみるとどうしても指摘しておかなければならないこ
とをお届けします。
ついでにいうとこれも最近指摘したですが、ITジャーナリスト
としてこれに触れないわけにはいきません。ドコモに続いてau
も通信障害を繰り返していますが、今日も元気にキャリア各社は
スマホを売り続けています。詐欺ですね。ちなみにというか、
香港ではデータ通信の定額制の廃止を表明しており、世界の通信
トレンドは使った分だけ支払う従量制に舵を切っています。
にも関わらず、データ定額でスマホを売り続け、トラブルを
引き起こしています。
そしてトラブルが起こるのはあたりまえの話し。
「パソコン並み」というより、10年前のパソコンぐらいの処理
能力が充分にあるスマホが、そのスペックを利用してデータ通信
をするのです。
いわゆる「プロバイダ」はケーブルテレビも含めて日本国内に
何十社もあります。それにより「分散」されていたものがスマホの
場合、大手3社、加えても4社か5社に集約されてしまうのです。
また「固定回線」は所在を補足できていますが、無線の場合、
どこで一極集中が起こるかわかりません。すると「最大」に
備えることは不可能で、安定運営のためには必然的に「制約」し
なければ障害が発生するコトは当然です。
制約の抑止力となるのが「料金」なのですが、各社は通信障害
を繰り返しながら、力一杯スマホを売っている彼らは盲目か詐欺
的確信犯というわけです。
余談ついでですが、シェアからみればアンドロイドOSが
クラックされ、DDos攻撃するウィルスが開発されたとき、
その社会的被害は深刻なものとなることでしょう。
DDos攻撃とは特定のサーバに同時多発的に集中アクセスを
かけることで、機能を停止する妨害行為で、通信回線はドコモや
auレベルで遮断できたとしてもWi−Fi(無線LAN)経由
を優先する仕組みでウィルスが仕込まれたとき、止める手立ては
なくなるからです。
回避するには、通信契約にウィルス対策ソフトを強制的に
組み込むといった「パソコンでの経験」を活かすことを・・・
いまだに耳にしたことがありません。ドコモは無償で提供して
いますが、auとソフトバンクは有料での提供です。
ドコモの無償も、割高となるデータ通信量から捻出していると
見るのが妥当ですが、素人にとって追加費用が発生すると身構え
るより「コミ」のほうが親切でしょうし、ある意味こうした
対応も「社会的責任」の果たし方です。翻って他社は、同様に
スマホ専用プランでしっかり料金を頂戴しながら、有料プランで
ちゃっかり小銭をゲットする姿勢を誰も非難しません。
これも繰り返しになりますが「スポンサーさま」のご機嫌を
損ねないように配慮しているのです。通信会社だけでなく、
その端末を製造している電機メーカーも含めてね。
さて素朴な視点で「増税」をみると不思議なことに気づきます。
何度も述べているようにわたしは反対。とくに今のやり方が
納得できません。一市民が納得しなくても動かすのが政治とは
いえ、論理的整合性がとれないからです。それはこれ。
「なぜ、一律増税なのか」
パンと冷蔵庫、牛乳と自動車、豆腐と宝石が同じ増税率で
あることに納得がいかない理由は、消費税は逆進性という、
低所得者ほど負担感が強くなる仕組みから、低所得者には
「1万円をばらまく」
と与党の民主党案がしている点です。
ばらまくぐらいなら最初から徴収しなければよいのです。
金を集める作業、分配する作業と二度手間となります。増税の
前に無駄の見直しをするといっているのに、増税のために無駄な
手順を増やすのでは論理が破綻します。
それよりも単純に食品など生活必需品・・・そのなかでも
命に直結する商品の税率を据え置くか、あるいは些少でも
下げ、自動車を買え、宝石を買える人からガッツリと頂戴す
るという効率的な発想がでてこないことも反対の大きなな理由
です。
商売人なら誰もがしっていること。
「貧乏人は払う金を持っていない」
だから金持ち相手の商売というのが生まれるのです。
逆に一律増税は貧乏人の小銭まで狙う非効率なものです。
自民党時代の増税議論でも一律でした。当時の経団連の
会長が「16%」とまで明言したときも私は同じ苦言を呈し
ました。
会長は当時のトヨタの社長。複数税率になれば、間違いなく
自動車は高負担となるのは「グローバルスタンダード」からも
あきらかで、増税による割高感から目先の売上落ち込みは避け
られません。
そこで「増税やむなし」とした先手をわたしは批判しました。
あれから7年経っても議論は進展していません。
己の無力を痛感します。
次に増税と一体という社会保障費についても素朴にみると
首をかしげることばかり。まずそもそも論で
「毎年、社会保障費は自然増で1兆円増える」
だから増税をという流れですが、ちょっと待ってください。
それは
「いまと同じ社会保障の仕組み、ありかたでの議論」
でしょうが。改革とあわせて増税を持ち出す以上、高齢化に
より増える社会補償費のせめて増額分を半減、あるいはゼロを
目指さなければ「一体改革」の名折れです。
つまり「入るを量って出るを制する」という財政再建の基本
の片側がスルーされているということは「増税のみ」しか、
為政者の脳にはないという告白だということです。
おまえはまだ若い。年寄りになれば医療費がかかる。
とお叱りを受けるかも知れません。当方は不惑の若輩者。
しかし、少しだけ世の真実を知るものとしてひとこと。
「完全な健康体という幻想の上に医療費が上積みされていないか」
年をとれ
どれだけ増税すればいいとかわかりませんが 都会でインフラが整備されている地域と車がないと生活がなりたたない地域の税金を考えていただきたいです
同じ年収でも車があるとないとでは 支出が違いすぎます
都会と同じように地方を考えられても 困りますよね