大学生という無駄金

 増税路線まっしぐらのドジョウ総理。
 世論(せろん)調査でも、過半数を占める国民の賛成に調子こい
ているのでしょう。

「財政再建は待ったなし」

 これは本当。しかし、イコール増税ではない・・・というか、
増税だけでは財政再建はできません。増税だけで実現するなら、
今年度のざっくりとした数字見るとこうなります。

 92兆円の予算として、44兆円が国債発行という借金なので
これを補うためには、消費税1%がだいたい2兆円とされている
ことから、22%の増税が必要となり、さらに社会補償費の自然増
(高齢化で増える)も加味して、さらに「借金返済」を考えれば
25%ぐらいは上げる・・・すなわち消費税率30%ぐらいに
すれば、増税だけによる財政再建ができるということ。ただし
増税による税収低下と、30%レベルまで行けば「脱税」も
横行するので実際にはさらに上げる必要が出てくるでしょう。

 ・・・5%の増税などごまかしなのです。

 ちなみに学者の名前は失念しましたが、消費税増税により財政
再建に成功した事例と失敗した事例の決定的な違いはひとつで

「構造改革」

 を行った後か否かということ。

 簡単にいえば成功例では「使う分」を見直して減らし、その上
で増税に舵を切ったということです。至極当然のこと。

 借金まみれの人が再起するには、まず借金をいま以上に増やさ
ないことから始めなければ100000%失敗します。

 想像してみてください。ベンツに乗り、毎日しゃぶしゃぶを
食べて、博打に明け暮れながら、いままでと同じ労働時間で
借金を減らすことができるかどうかを。

 つまり、今の生活を改めるところから始めなければ、借金返済
などできないということ。むろん、確率論です。怠惰で放漫な
生活をしていても宝くじが当たり、借金をちゃらにできることも
あるでしょうし、スーパーエリートが画期的事業を立ち上げて、
空前絶後の事業収益により日本経済が立ち直る可能性は否定しません。

 しかし、政治はリアリズムの世界で、ファンタジーの住民に
政権を預けて失敗するのは鳩山由紀夫ひとりで充分です。

 無駄の削減といえば真っ先に子供手当・・・よりも醜悪なものが

「高校無料化」

 です。

 はっきりといいます。

「高校に行く資格のないものまでが進学している」

 のが、いまの高校・・・都立に限定すれば酷いものです。
 昭和時代のイメージでいうところの

「金を積めば入れる高校」

 レベルの学力の都立高校が掃いて捨てるほどあります。
 また、落ちこぼれや引きこもりを引き受ける公立学校もあり
ます。彼らに救いの手をさしのべる必要があるとすれば、それ
は福祉政策です。

 高校は義務教育ではなく、更なる学識を深めるために選択する
未来であり、私的な未来のための費用は個人が背負うべきもの
なのです。

 ここで貧困家庭を持ち出さないでくださいね。それも福祉の
仕事。また、各種奨学金制度もあり、勉強を継続する方法は
現行制度の下でも充実しています。

 昭和60年代の話しです。
 わが家は母親が借金を重ねた上に蒸発し、生活は困窮しました。
しかし、姉は特待生として私立高校に進学したので、各種費用は
最低限で抑えることができ、私は都立に入りそれぞれ奨学金を
利用し、卒業しました。公立のため、支払う学費より受けとる
奨学金のほうが多かった私は、その残金を家庭にいれて生活費
の足しにしていました。それが正しいかはわかりませんが、
こうしてわが家のプライマリーバランスをとり、弁護士の協力
を経て、借金は4年で完済しました。奨学金も負債ですが、
細かいことは気にせずに。

 ちなみに姉は特待生になれるような学力ではありませんでし
たが、家庭の事情と姉のキャラクター、それを理解してくれる
先生に恵まれたお陰で推薦枠にいれてもらっての特待生でした。

 さらに話しが逸れますが、「愛嬌」というのも社会を行く抜く
技倆のひとつで、姉の名誉のために触れておきますが、決して
媚びを売ったのではありません。なぜだか年長者に可愛がられ
る人っていますよね。あれです、あれ。ずるいと思いますが
才能だから仕方がありません。

 ぐいっと話を戻せば、要するに勉強で得た知識は社会に
出ての武器となるもので、その最低限の装備として

「義務教育」

 が定められており、そこから先は「自己責任」で、装備を
ふやすもので、つまりは財産形成のための手段のひとつ「進学」
に対しては、自己負担が当然だということです。それにそもそも、
授業料以外の目に見えないところでも国は教育を支援している
のですから。

 延長線上に「大学」があります。

 国は・・・昨今の「厳しい就職事情」を勘案して、

「大学生の就職支援」

 に予算をつけると報じられていました。

「馬鹿につける薬はない」

 とはダブルミーニング。そもそも就職がむずかしい大学生は
馬鹿・・・これもダブルミーニングとなるのですが、己の身の
丈以上の就職先を求めて彷徨う馬鹿と、高卒以下の学力に退化
した大卒の馬鹿が就職できないのであって、彼らに税金を投じ
ようとする政府と役人という馬鹿どもにつける薬はありません。

 大学は就職予備校ではありません。いや、仮にそうだと文科省が
認めるのであれば、私はこういいます。

「大原にいれろ」

 大原とは資格取得による就職を目指すビジネススクールで、
関東地方では繰り返しCMが流される有名校です。餅は餅屋、
就職対策なら大学に金を入れるより効果的です。

 そしてここで本日の本題。

「そもそも大学進学率が上がってこの国は良くなったのか」

 ということ。募集人数から受験者数を引いて余る

「大学全入時代」

 に突入しましたが、そして、かけ算すらできな大学生が生まれ
ました。そんな大学生にも形を変えて税金が投入され、学生で
いることを許しています。

 これも「無駄金」です。

 日本人が景気の階段を駆け上った「三丁目の夕日」の時代の
大学進学率は2割にも届きません。その後、オイルショック頃
まで上り続けて70年代中期

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