増税に反対します。
新年だしぬけになにをと思われるでしょうが、昨今の新聞を中心
とした
「増税マンセー」
の世論(せろん)構築に異を唱えるために反対しておきます。
それでは本音は? と問うならイヤですよ。なんで、無駄遣いが
あきらかな税金を喜んで支払えというのですかと逆質問。
大手町や丸の内にいってごらんなさいな。智恵子も泣くほど空が
ない巨大なビルを「再開発」と称して建てる意味が分からない。
情報技術、政府的にいうなら「ICT(いわゆるIT)」が発達した
現代において、一箇所に人が集まる意味など、証拠の残らぬ悪巧み
か、リアルな意味においての御輿を担ぐお祭りぐらいのものです。
ここで大手町や丸の内について三菱地所の仕事、すなわち民間の
ものだという意見は表面に過ぎません。本旨とずれるので詳述しま
せんが、日に影に政府というか官僚の協力があって実現しているの
です。
一例を挙げれば、2階建てバスの屋根がないものが都心を走る
ようになったのは、国土交通省が策定した「グローバル観光戦略」
いわゆる
「ビジット・ジャパン・キャンペーン(Yokoso Japan)」
と無縁ではありません。コレにあわせた「規制緩和」で、これに
迎合する・・・もとい、連動して私企業に声をかける「民間企業」
がなぜかあります。
余談ですが、ブラックキューピー孫正義さんが「政商」と呼ばれ
て本気で怒ったのは、ここらのカラクリを知っているからでしょう。
お声がかかるには「毛並み」が問われ、もちろん、私のような
どこかの馬の骨が拾われることはありませんし、頼まれてもお断
りです。しかし、良い毛並みの人は、大した苦労もせずに、国民
から集めた税金で贅沢をしているのです。これは事実です。
話を戻します。税金というのは色んな形で投じられており、
増税により収入を増やす前に使い道と、使い方を改め、それを
示さなければ、借金まみれの阿呆に金を貸す商人はいないという
ことです。だから増税反対。
ついでの余談ですが、大マスコミの大半が増税賛成の旗を振るの
は彼らも規制に守れているからで、形を変えた税金投入により
利益を得ているからです。
わが家での会話においての最新の流行語はこれです。
「それは良いとして」
と、前提を定義しなければ、すべてを語れないのが民主党政権
だからです。肯定ではなく「棚上げ」を意味します。
首都高速は値上げされ、ガソリン料金は高いまま、子供手当は
「子供のための手当」と、まるで、詐欺師の口上を臆面もなく
だせる破廉恥どもの人間性を問うては議論にならないので、
「それは良いとして」
と本題に入ります。
すべてが「論理破綻」している民主党政権ですが
「それは良いとして」
すすめてみましょう。
コホン。財政再建にねばねばと「増税」に取り組むとのこと。
本当に消費税だけで財政再建をすすめるには税率は25%以上は
必要なのですが、
「それは良いとして」
いまの10%への増税でも「道筋をつける」ことにはなります。
日本の財政運営を海外の投資家は信認することでしょう。
すると必然的に
「さらなる円高」
が進行します。いま、ドルに対しては76円が相場となり、
ユーロは100円を切りました。
暴走族出身と豪語する財務大臣が息巻いていましたが、結局
為替は円高のままです。そこに更なる円高要因が加わります。
本当に民主党は「口だけ」なのですが
「それは良いとして」
財政の健全化の増税・・・といえば聞こえは良いのですが、
財政の健全化とは収入の改善の前に支出の抑制から始めることは
以前指摘した通りですが、
「それは良いとして」
では、国内産業はどうなるでしょうか? 円高が進むことで
輸出産業が海外に生産拠点を移す、産業の空洞化が止まること
は絶対にありません。むしろ、海外脱出に弾みがつくでしょう。
結果、法人税も含めて税収が落ち込み、さらなる増税が必要と
なる懸念が強いのですが
「それは良いとして」
円高により輸入産業は潤うので内需拡大が期待できるかもしれ
ません。
しかし、残念ながら今年度から我が国 日本は
「貿易赤字国」
に転落すると見られています。
リーマン・ショック以降の消費不振に加えて、震災の影響と
史上空前の円高で海外にものが売れなくなっている・・・だけ
はありません。
「脱原発」
あのペテン師の呪いにより、代換え電力源としての火力発電に
必要な化石燃料を大量に輸入するようになったからです。
まぁ脱原発が国民の総意なら仕方がないとはいえ、ならば、
まず始めに
「地球温暖化ガス25%削減」
という国際公約の撤回から始めるのが大人の所作と民主党に
問うことが虚しいので
「それは良いとして」
も(というか、こうして馬鹿が幅を効かせているのが現代に
日本です。いずれ取り上げます)、貿易赤字とは国内の富が海外に
流出することを意味します。
つまりジリジリと、国内の資産が日々の生活のなかで流出して
いくということです。
もちろん、一時的な赤字になっても、その間に蓄えた技術や
商品力などで反転攻勢にでることも不可能ではありません。
ここで先ほどの「円高」が
「それは良いとして」
と棚上げすることができなくなります。
円高により製造業が海外に拠点を移します。事故発生時の
原発の廃炉費用まで含めるか否かで議論が分かれるとは言え、
海外と比較して高い電気料金がさらに企業を苦しめます。
そこに「TPP」で関税がゼロになったとき、日本企業の
名前を関した製造業が、日本で製造しつづける理由もゼロに
なります。
世界一と胸を張っていた日本のモノヅクリが砂上の楼閣だと
分かったのはタイの洪水です。タイの熟練工がいなければ
JAPANブランドが守れなかったのです。これは、適切な
技術指導があれば、日本以外でも「職人」を育てることは
可能だということです。
もちろん、日本人の教育水準や勤勉性など、現時点において
我が国の職人に誇りを持っていますが、それは民族に与えられた
特権ではなく、環境が育んだ恩恵であり、同時に環境を得ること
ができれば飛躍する国は世界中にある・・・当たり前の話しです。
そしてこれが最後の
「それは良いとして」
・・・と、したとしても、いまあげた貿易赤字、円高、TPPで
その先に待つのは、史上空前の円安です。
考えれば当たり前の話し。生活するだけでお金が出ていく
日本です。自動車から衣料品、加工食品の大半は日の丸ブランド
が、海外で生産したものが「輸入」されます。
都心の山手線は日中空気を運ぶために数分間隔で電気を浪費し
ながらぐるぐる周り、ツイッターをつかって節電を呼びかけ、
電力消費量の激しいスマホを使い続けるコストは、日本全体で
いまも負担しています。まぁスマホの電力ぐらい微々たるもの
・・・という発想が「節電」の最大の的だと、喉元を過ぎた
日本人は忘れてしまいました。
そして「富(資産、貯金、人材)」が流出した日本に投資家は
魅力を感じません。円は必然的に売られます。すると、輸入コスト
はさらに増大します。TPPは関税をゼロにしますが、為替を制御
する能力は皆無です。
増税により財政再建をすすめようとする端から資産が溶け出す
ように流出していきます。
さて、いま、すぐ、取り組むべきは「増税」でしょうか。
私には野田首相がねばねばと唱える念仏が
「帳簿上の話し」
すなわち机上の空論です。経済は生き物であり連動して動き
グローバル経済の中で、日本単独での経済政策など無策に等しいな
か、
「増税」
という国内のみの対策にばかりひた走る姿に「財務省の忠犬」を
見る思いです。また、一部のドジョウと「親しい関係者」によれば
野田総理はかねてより「増税論者」で、だからぶれていないと賞賛
する声もあります。
・・・だから、それはルーピーとペテン師と同じ。
「自分のやりたいことのためだけの政治屋」
ということ。
いま、政治にもっとも必要なものは
「希望」
です。国民にこれを示すのはナデシコJAPANではなく政治の仕事
なのです。
日本という国をどう導くのか、被災地の復興の先に待つ明るい
未来についての希望・・・を語る政治屋をひとりも見かけません。