リアルおくりびと

アメリカの賞をもらって何を騒いでいるんだと呟きます。

「日本人として嬉しくないのか」

という問いに、ならば

「日本アカデミー賞の立場は」

と答えます。嬉しいか嬉しくないかでは嬉しい、しかし騒ぎすぎ
だと。

そして「リアルおくりびと」を知っていると素直になれません。
ただしこれは私が出会った「葬儀社」だけかもしれませんが。

彼らはお金が大好きです。

異口同音にこういいました。

「やりたがらないから儲かる」

そして職務内容について尋ねると

「慣れ」

といい、死者と対峙し命の荘厳さに敬意を表する欠片も感じません。

リアルおくりびとは横のつながりがあるといいます。ニッチな業界
で同時に短期的市場を予測できな業種です。すると

「客が立て込む」

ことも珍しくありません。そんな時に人も斎場も「融通」しなけれ
ばならないのです。

そうした「つながり」がある葬儀社から聞いた話なら、

「企業カラー」

もでるでしょうが、私が出会ったのは接点がない地域の業者です。

リアルおくりびとと打ち合わせしていると携帯電話が鳴りやみません。

医者、婦長、農協関係者などなど。

一般社会では取引先・・・仕入れ先と呼びます。接待ゴルフや
盆暮れのご挨拶は当然で、ひとつの病院に何社かの葬儀社が張り付き
互いの失敗を待っています。トラブルがなければ持ち回りの仕入れと
なり、その仕切りは病院によりけりですが医者や婦長、総務部長など
のさじ加減です。

「農協」は都市ではピンと来ませんが葬儀を仕切るところもあり
なかには「農協指定葬儀社」というのもあり重要な仕入れ先です。

ある葬儀社の役員がある農協の理事をしておりそこは指定葬儀社
でした。

まぁ商売。それも営業努力。

ラジオ番組でエンバーミングを知り、書籍や雑誌で調べてその
仕事に感動していた直後に「リアルおくりびと」と出会いげんなり
したことを思い出します。

それと先日の「都立高校受験問題」の設問に

「1989年に施行された税制は何?」

とあり、答えは「消費税」。我々の世代には当然ですが15の春
なら知らないでしょう。しかし、西洋史なら西暦で分かりますが
国内の歴史なら元号だろう・・・しかも昭和と平成という

「ダブル元号」

なのにと呟きつつもこれもリアルおくりびとに思うところがあり
ました。

私の父が他界したのが平成元年の7月。
他界した6時間後でしょうか通夜を見積もったリアルおくりびとは
喪主である私にいいました。

「これに消費税が」

あの愛想笑いと「モックン」は重なりません。

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