発想はアントワネット

 今朝方の株価は少し持ち直したようですが、まぁ我が社の保有
株式の評価損は笑わなければやってられないほどです。昨春に
買ったものがご多分に漏れず大下落となりました。

そして損失額はまだまだ増えております。

株式投資の定石に「ロスカットルール」というのがあります。
一定額以上、一定割合以上下落した場合は売却して損失を確定
することでリスクを回避するというものです。その時点では「損」
となりますが、

「それ以上損することはない」

ためです。
弊社の損は「買い増し」によります。株式業界的に言うなら
「押し目買い」となるのですが、投機テクニックではなく恐怖か
らです。

その恐怖とは

「民主党政権」

「政府紙幣」

です。

民主党と自民党の「政争」を我が家では

「スプーンリレー」

と評していました。運動会で行われるスプーンの上に
ピンポン球をのせてのバトン代わりとするリレー競技です。

軽いピンポン球をスプーンの上に乗せて走るのは至難の業で
ぽろぽろとこぼれ落ち、拾いのせ、また走る。時には手元に
意識が集中して転ぶこともあり観客が沸きます。観客はどちらか
といえばその「混乱」を楽しみます。

今の政治に重なりません? 政権が軽いピンポン球のような
扱いを受けている所なんて特に。

自民党に猛追するといつも転んでいた民主党が、とにかく
ピンポン球を落とさないようにだけ心がけているとお坊ちゃまの
晋三くんは急な腹痛で、康夫ちゃんは逆ギレしてスプーンを
なげて今度は「リアルおぼっちゃまくん」と呼ばれるとか
呼ばれないとかの太郎ちゃんにピンポン球が渡りました。

チャンスタイムです。太郎ちゃんはルールブックにあった漢字が
読めず、朋友は酒乱でした。

あとは「転ばないよう」「落とさないよう」にすれば勝利は
自販機でコーラを買うより簡単に入手できます。

で、政権奪取の暁に待っているのが

「未曾有のばらまき」

です。自民党もいまばらまいていますが「経済対策」に
「社会主義」をトッピングする彼党の政策の比ではありません。

分かり易いところで一例を示せば

「子供ひとりにつき2万6千円支給」

などは以前にも指摘しましたが、

「子供は国の宝か一族の私有財産か」

という議論を棚上げにして掲げています。財源は未定です。
ちなみに「所得控除」も謳っていますので、こちらをその
まま投入すると「増税」となるリスクを民主党を応援する
マスコミは余り報道しません。

例えばもともとの所得額が多く、そのため納税額と減税額が
大きくなる高所得者と、そもそもの実入りが少ない低所得者を
比較して「金持ち優遇」というレトリックは一般社会では詐欺
と誹られても仕方がありません。

まぁしかし、「増税」を苦い薬としたのは民主党なので
そこからみれば「本家登場」で悪くはありません。ある意味
これならば恐怖ではなく「希望」となります。

が、しかし。その他の政策を見ても低所得者に金をばらまき
金持ちからむしり取るという「政治姿勢」が透けて見えます。

すると増税の対象は大企業や金持ち。と、なれば10年前の
議論です。

昨今の不況と政治の迷走で忘れられましたがこんな議論を
覚えているでしょうか。

「産業の空洞化」

理由は二つ。中国の市場開放、その後のBRICSと
安い労働力による生産拠点の移転、続いて

「グローバル市場と比較して高い日本の法人税」

による海外移転という危惧です。金持ちからむしり取るという
発想は金持ちを駆逐します。と、いうか虐められている教室で
苦難を乗り越えろと言うのは昭和の発想で、今は積極的に
転校を薦める時代です。

大企業というだけで非難の対象となり尊敬もされず、
その上

「金までむしり取られて」

あなたが大企業の幹部なら可愛い部下のためにどう選択す
るでしょうか。

政権を取るまでは「庶民の味方」を演じるでしょうが、
実際となると大企業イジメはかなり厳しいのです。

それでは産業の空洞化を回避するために大企業イジメを
やめて「みかじめ料(ヤクザ屋さんに地域会員が支払う会費。
これを払っているとトラブルの際に仲裁に入ってくれるとい
われるが、ことと次第によってはより高額なサポートメンバー
に昇格させられる。但し、基本的には「死なない程度」)」
が落としどころでしょう。

そして待ってました「恐怖」です。

政権を取ると幾つかの魅力がありますが景気対策でみれば

「お金の印刷機をフル回転させることができる権利」

をゲットできます。突きつめて言えば紙幣は紙切れです。
印刷すればいくらでもお金は増やせます。

「金がないなら刷ればいい」

アントワネットのような発想ですが、まともに議論され
ているのは市中に金が出回れば必然的に金を使うようになる
といいます。

そして同じ轍にあるのが「政府紙幣」です。
発想はアントワネット。

ちょっと待ってください。「いざなぎ越え」の好景気にも
庶民が金を使わないことこういっていました。

「未来に不安があるから使わない」

今も同じです。いくら金があっても不安があれば使わずに
貯め込みます。また、金がだぶついても欲しいものがなければ
ものを買わないという時代背景が「高橋是清」のころとは
違うのに同列に語り、

「平成の是清」

などというのは愚論も愚論・・・いや次に述べることを
狙っているのです。

その前に最近の子供と接していて「食欲」の希薄さを
感じることがあります。外食といえば一大イベントで「牛肉」
という響きだけで幸せを感じ、ケーキといえばもうなんとい
うか「官能」を意識した昭和の子供と違い淡泊です。

彼らに尋ねると「ないことが信じられない」のです。
経済に重ねます。

「未来に希望」

これを知らない世代も多く、たんに金をばらまいてもその
先に待っている不安の前に意味を為さないのではないでしょうか。

民主党が日銀の印刷機をフルスピードで回転させても、
どうにか生き残った自民党が政府紙幣を刷りまいたとしても
私が損をしながらも株式投資を続けている理由に帰結します。

「ハイパーインフレ政策へ」

単純な話、1万円の商品を1万円で買います。
しかし、市場に1万円が今までの100倍多く出回れば
どうなるでしょうか。

商品は100万円分のお札と等価になります。商品は
印刷機で刷れませんが、印刷機は1秒間で何枚も刷れます。

増税をすればお金が「回転」するのですが、増税なき
ばらまきを許容すればその先は「インフレ」が待っているの
は中学校の公民で習ったことです。

その時、貯金は目減りしていきます。株式も乱発すれば
同じコトが起こりますが、民間企業がそれをすれば市場から
追放されてしまうので一定の抑制がかかりインフレに連動
します。その時の「保険」として、多少の損も経費と割り
切り投資をしているのです。

悲観論が過ぎるとお叱りを受けるかもしれません。

が、この国の借金謝金総額は700兆円を突破している
といいます。しかしこれは「日本円換算」です。つまり
ガンガン印刷機を廻してしまえばなくすことは簡単です。

もの凄くザックリとしていますがこれが

「ハイパーインフレ政策」

です。
お金がだぶつけばそれに連動して物価が上がり給料も
上がり、相対的に土地の値段は下がり、国の借金は減り
ます。

まるでいいことずくめ。
しかし、印刷速度と経済実態は「ディレイ(遅れる)」
しますから、その「差」の間は庶民は苦しい生活を強い
られ、コツコツ貯めた小金は価値を失います。

これが私の恐怖です。

自民党政権が続いても民主革新政権が誕生しても、
自分でできる生活防衛として下がる株価を眺めています。

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