東日本大震災のとき何をしていたかの取材をすすめていて、気が
ついたことは日本人の多くが会社と連絡をとろうとしていたことです。
家族や友人とも連絡を取り合いますが、就業時間中ということも
あったのでしょうが、まずは会社だったことです。電車が止まった
首都圏では徒歩でもオフィスを目指し、戻ったオフィスがもぬけの
殻だったと笑います。
コレ・・・ごめんなさい。私にはわかりません。たぶん、だから
会社を辞めたのだと思います。
いま、話題の古賀茂明さんの著書。
肩書きはまだ経済産業省大臣官房付かと。
先週末、次官より退職を推奨されたと話題になった人物で、
テレビタックルなどの出演で見たことある人も多いのではないで
しょうか。
現役官僚である筆者が実名を上げて霞ヶ関の内部を告白する。
という触れ込みで、確かにインサイダーだから知り得ること、
なにより
「改革が骨抜きにされる過程」
は引き込まれます。
タイムリーと言うこともありオススメの一冊です。
オススメと断った上ですが、「政治家」がでてくると途端に
トーンダウンします。あるいは選り好みというか、改革を潰さ
れた私怨からか、ならばそこを舌鋒するどく非難すれば・・・と
これはもしかしたら第2弾のためにとってあるのかも知れません。
しかし、どうしても私が理解しがたいのは
「だったら辞めれば?」
・・・ただ、冒頭に述べた取材がフラッシュバックのように
蘇ります。
それでも役所にいたい・・・というのは組織人の本能である
のかもしれないと。
ふたつの意味で考えさせられた一冊です。
■日本中枢の崩壊
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