セカイ系とは何か ポスト・エヴァのオタク史

 本書を誰にオススメするかと言えばアラフォーになった、かつて
のアニメマニアでしょうか。オタクという言葉が一般化する前、
ファンを越えたマニアは互いをそう呼び合い、中学生だった私から
すれば「少しお兄さん」たちのイメージが「オタク」にはありまし
た。例の事件が起きる前の話。

しかし、「一般人」にはオススメしません。理由はシンプル。

「うぜぇ」

と感じることでしょう。私もそう思いつつ、読了しましたので、
新書一冊に約3ヶ月かかりました。途中、他の本に浮気しつつ。

よくもまぁこれほど商売にも生活にも役に立たないことを、
それも些末なことを取り上げるさまは、

「ナミテントウとナナホシテントウの違いを熱く論じる」

ようでうざいのです。

少し内容にふれます。

「セカイ系とは」

と本書を引用するウザイ文書になるので、ザックリとした私流の
解説をすれば

「エヴァンゲリオンからはじまった“フワッ”として作品群」

幾つかの定義があるようで、興味のある方はそれこそ、本書を
紐解くことをオススメしますが、この“フワッ”とした世界の
教条のひとつに「僕と彼女の物語」というものがあり、その
小さな世界の延長で世界の終わりや、大戦争が起こっていると
いうものがあります。

そして興味深いのが著者の論理展開も、著者とのその周辺、
足を伸ばしても「ネットで検索」で得られてしまう“フワッ”と
した知識のミルフィーユで、かみ砕こうとすると“フワッ”とする
後味のなさです。

これを悪し様ととるでしょうか。私は著者が羨ましいのです。

こうした“フワッ”とした世界で生きられていることが。

騙しあいばかしあいのビジネスの世界で、弱いモノを蹂躙する
最下層な世界の引力に負けないように歯を食いしばって生きてきて
本書をめくった時にこう思ったのです。

「もし、“フワッ”とした世界の住人でいられたとしたら」

人生に「IF」はありませんし望みはしませんが、理屈を
楽しめ、アニメや漫画に世界観をもとめた中学2年生1学期の
自分がそのまま育っていたら・・・と夢想する自分が著者を
羨ましく思い、なんとか読了し、今回紹介します。

■セカイ系とは何か ポスト・エヴァのオタク史
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