テルマエ・ロマエ2

 マンガ大賞2010、手塚治虫文化賞受賞作。

と、いう栄誉が帯(こしまき)にありますが、不用でしょう。

本書を手に取ったとき帯をとり、ビーナスが失われた両手を取り
戻し田中酒店(?)と見られるタオルで脇を拭き、もう一方で
ドライヤーをかけます。この表紙を楽しんでこその作品だからです。

エピソードを紹介すると、そのまま「オチ」が見えますので
避けますが、古代ローマの「お風呂技師」の主人公が、前作に
引き続き、「風呂作り」に苦悩し苦闘します。

水に浸かると平たい顔族(日本人)の住む世界に「タイムスリップ」
するのは前作と同じ。今回は加えて蛮族との闘いと皇帝の引き継ぎ
という国難にも立ち向かいます。

作品内で説明されていないのでフォローしておきますと、蛮族が
志願すればローマ兵となれるのは、もう少し後の時代で、この当時の
蛮族は「補助兵」にしかなれませんでした。補助といっても実際の
戦闘に参加しますが、ローマ市民で構成される「正規軍」とわけて
いたのです。これはつまり「ローマ市民」は特別だったからです。

特別には恩恵がセットです。そして蛮族とはローマ市民でも
属州民でもない「野蛮人」・・・ですが、25年間補助兵を務め
ると晴れて「ローマ市民」になれ、身分を世襲できます。

「国防」は古代ローマの頃から人類にとって当然の話で、人類史に
おいて「国防」を軽んじているのは現代日本だけです。

作品はしっかりと漫画の骨格があり、テンポも良いのですが
どこか「脱力」する秀作です。

■テルマエ・ロマエ2
http://www.as-mode.com/check.cgi?Code=4047267708
 

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