ツイッターの「伸び」が思ったほどなかったところに期待の新馬が
登場してメディアは飛びつきました。それが「iPad」。
一気にツイッターでなにかが変わると思いきや、街角に出て取材を
すれば都心と地方、いやド中心地とベッドタウンでも温度差が激しい
サービスで、さらには東京都(関東ではないところもポイント)と
関西の温度差も激しく、少し冷静になってきているというのが私の
メディア周辺取材からの実感です。
そんなときにiPadがやってきました。感度の高い、メディア周辺
業界での「iPhone」利用率を考えれば、いちはやく食い付くに限ります。
ただしiPhone利用率もまた同じ様な傾向があり、都心に出かけると
その利用者の多さに驚きます。裏返せば「足立区」のような地方都市
で利用しているすがたをみることは希です。
しかし、新しいのはいいものだ! という昭和の価値観から
メディアとIT業界人は脱却できずに、それを商売人が利用します。
文化を破壊するリスクに気がつかずに。
最たるものが「活字離れ」。
iPadは出版業界にトドメを刺すかも知れません。それは出版流通
といった技術論、産業論ではなく文化論から。
ちなみに知り合いの編集者はこう告白します。
「昨日電車の中でiPadを使っている人を見ましたが、あれはネタですね。
モバイル向きの大きさじゃない」
■心得其の169
「iPadでは救えない出版業界。礼賛報道が語らないリスク」
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2010/06/02/8093