「0円ケータイ」と同じ構造

 SIMロックについてソフトバンクの孫正義さんが独自の主張を
展開しています。

ザックリと述べるので興味のある方は各自調べて欲しいのですが
どの携帯端末を使用しても、自由に回線会社を選べるようにしましょ
かねというのが「SIMフリー(ロック解除)」で、孫正義さんは
「ノー」と噛みつきました。

そんなことをすると「端末価格が上がる」といいます。

仮にSIMフリーになると、回線会社は回線を提供するだけで、
携帯端末は電機メーカーが販売するようになります。

固定電話やインターネット通信をイメージしてください。

回線を提供する企業と、端末は別会社です。これが値上がりする
というのは、最近通信回線への申し込みとセットでパソコンを購入
すると「破格」になるとあれと逆の現象が起こるということです。

破格の仕組みは回線会社からの「キックバック(報奨金、
インセンティブ)」がパソコン代金の値引き原資です。キックバック
は利用者から集金したもので、常連さんから巻き上げた金を新規客に
ばらまくのは「0円ケータイ」と同じ構造です。

つまり端末価格が上がるという主張は、回線料金から余計に徴収
した分からのばらまきが無くなるというだけのことです。

さらにおかしいのは「端末」とは機械です。機械は大量生産で
コストが下がり、開発費などの初期投資が回収できた機械は
廉価版が発売されます。DVD、ハードディスク、ブルーレイ
レコーダーの価格が下がる原理と同じです。

という「基本」から考えれば、回線会社は回線だけを提供し
端末はメーカーが鎬を削るようになれば、メーカーの競争は激化
しますが、消費者にとってはいまより安く端末を入手できる
可能性のほうが高くなるはずなのです。

また同様に「単純な機能でいいから安い端末」というリクエストや
「ネットはいらない、テレビだけでいい」という需要にだって
答えることでしょう。

SIMロックの解除により、有利になるのはNTTドコモと
いわれているのは圧倒的な市場支配力を利用して、整備した
設備による回線の強さからです。

それが「フェア」かという点に議論が残ります。

ただ、今回の孫さんの主張はあまりにも浅すぎて、彼の言動に
注目していた私としては残念至極です。

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