ミニカーショップ イケダ

 浮沈の多い人生でしたが、それは幼少のみぎりより
同じく、もはや運命というか習性と納得することもあ
ります。

と問えば記憶にない子供のころ、大阪府に産まれ
そのまま育つ予定が、かなり重めの小児ぜんそくを
私が発病して、「転地療養」ということで、高知県
へと移住しました。これは今でも深く感謝しています。

ここでの亡父は一時期「トラック野郎」をしてい
ました。本当にデコトラのです。港から港へ
魚を輸送する仕事で、最盛期は30年前で月収
100万円を越えたと言います。

この頃の私と姉は「マイケルジャクソン状態」。
おもちゃ屋に行くたびに「あれ」「これ」と
指さすものをすべて買って貰いました。あこがれの

「トミカタワー」

ももっており、相当に乱雑に扱ったものです。
くるくる小さなつまみでミニカーがエレベーター
で上下するギミックもすぐに動かなくなったような
記憶が。

この優雅な時代は一瞬で去り、裕福でない時代が
長く続きますが、以来ミニカーは私にとっての

「豊かさの象徴」

手に届かない憧憬ではなく、届いていたものを
失ったという切なさも含めての。

日暮里・舎人ライナーの終点(始発駅というので
しょうがこちら側から乗ればということ)である

「日暮里駅」

から接続しているステーションガーデンタワー
2階に

「ミニカーショップ イケダ」

があります。

いや、楽しいです。見ていて飽きません。
ミニカーに囲まれる空間がそこにあります。
そして色んな「マニア」がいるんだなぁと。

初老の男性が熱心にとあるミニカーを眺めています。
それとはなしに観察していると、ようやく決心して
一つのミニカーを取り出しレジへと向かいます。すれ
違いざま彼の胸元の「社員バッヂ」をみるとどこかで
見たことがあるなぁと首をひねります。

即座に答えは出ずに、「鉄道娘」「バス娘」なる
フィギアを話のタネに購入して家路につきます。

しばし後、思い出します。

「足立区役所のバッヂだ」

・・・時間はヒルの12時45分。
昼休みは地方公務員も男の子に戻ります。
 

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