ビジネス書 大バカ辞典第一版(勢古浩爾)

 アンチ自己啓発本の必読書といってもいいでしょうか。
あるいは「ビジネス書」を読んで、違和感を覚えた人。
以下に実名を挙げます。

本田健、石井裕之、苫米地英人、斉藤一人、小林正観、神田昌典、
勝間和代、本田直之

みなビジネス書や成功本とパッケージは変わっても「自己啓発」
に分類されると筆者は喝破します。

なかには一定の評価を与えつつ、しかし「トンデモ本」だと
手厳しい。

神田昌典氏を「カメレオン男」とあだ名する理由は、書籍により
立ち位置を変化させていることで、私が笑ったのは神田氏のヒット作

「あなたの会社が90日で儲かる!」

に掲載した預金通帳の写真を「証拠能力がない」とバッサリと
切り落としたところです。その通り。いま、ネットに溢れる情報
起業家(詐欺も含めて)のお得意の手法で預金通帳の偽造など簡単
ですし、見せ金を使えば「本物」を作ることだってできます。

まぁ私が自己啓発本に懐疑的なのは同じく神田昌典さんのお陰様
です。先ほどの書籍はピンクの装丁で、書籍の中でその理由を

「どぎついショッキングピンクという非常識な装丁があなたの心を
掴んだ(記憶を頼りに書いているので筆者要約ということで)」

とありますが、私が最初に手にしたのはその「続編」のブルーの
装丁で、よく見ると「続編」だったので「本編」はと探して、
はじめて「見つけた」のが、神田氏が自著で大騒ぎしていた

「ピンク本」

で、色の印象は主観によるもので、こんなに断言するなんて
随分とものを知らない人間か、高慢ちきか、詐欺師・・・あ、
そういうことか、

「あなたが手に取った時点であなたの選択の中で答えを用意する」

つまりは「手品師」の手法だと最初から気がついたことが、
自己啓発系に染まらずに済んだ大きな理由だからです。逆説的に
感謝しています。

勝間和代氏に関してはズバリひと言。

「思いつきが多くなる」

・・・新聞の書籍広告を見ていると頷く指摘です。

前後しますが「本田健」の作品の矛盾を指摘する箇所など
小学生の嘘をみているようで頬が緩んでしまいます。

自己啓発系が好きな読者、詳しい読者にとっては

「神田昌典のビジネスモデルはそこじゃない」
「MLMに言及していない」
「あいつがでていない」

とあるでしょうが、先に挙げた著者の書籍を一冊以上、
お持ちで心をくすぐられながらも違和感を覚えた冷静さをもつ
人にお勧めです。

■ビジネス書 大バカ辞典第一版(勢古浩爾)
http://www.as-mode.com/check.cgi?Code=4883205002

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