改札マンに「鉄道魂」

カンカンカッカン、カッカカ、カンカン(クルッ)カカンッカ。

都心の鉄道網が大混乱です。

近頃の若者(若さ)礼賛につばを吐くようにオジサンぶってみ
ます。

「今の人は知らないだろうが昔、改札には人が立っていたんだよ」

駅員さんの切符切りの音は電車に乗ると意識させ、また、会社
員となり満員電車に乗り込むようになると、その軽快な金属製の
打突音はプライベートからワーキングタイムへと切り替えの合図
となりました。

カンカンカッカンという小気味よいリズムも時々、しくじるこ
とがあり、その「すか」という無音に、改札を過ぎた後でも
振り返ることがしばしばありました。

最初の会社員時代の途中から改札から人が消え、手塚治虫の
マンガに登場するゲートに置き換えられていきました。
自動改札機の普及です。

山手線に導入後、賛否両論がありました。
何でも機械化されることへの抵抗に、人員削減につながると
「労組」的な批判などと、

「輝ける21世紀」

的なテクノユートピ的楽観論とが交錯します。

導入直後の自動改札はトラブルが頻繁に起こりました。

待ってましたとばかりに否定派は盛り上がりましたが、現場の
鉄道マンはすかさず残された「人力改札」にたち、

カンカンカッカン、カッカカ、カンカン(クルッ)カカンッカ。

と、乗客を円滑に送り出すという意思を感じる姿に職業意識と
いうものを教えていただいた気がします。

私にとっては車掌や運転士よりも、乗客との最初の接点をもつ
改札マンに「鉄道魂」を感じる存在でした。

が、もう今や昔。

完全自動となり、電子カード一枚で各線相互に乗り継ぎができ、
そしてトラブル時には「無料開放」。

首都機能の脆弱さというコメントは凡百過ぎますが、鉄道日の
10月14日を前にあの職人技を思い出す秋の朝でした。

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