前科と印象で語るなら(片山祐輔被告を擁護した人々とネット社会 その4)

 片山祐輔被告を画面で見た第一印象は「やっている」でした。挙動が不審なのです。なにかを隠している気持ちの小さい人間にみられる態度です。

 それが確信に変わるのは、保釈後の記者会見や、先の江川紹子氏によるインタビューなどです。

 ただし、その「やっている」が、遠隔操作事件かの断定はできませんでした。断定する情報がないのが第一で、「やっている」としても「別件」かもしれないという思いがあったからです。

 警察、検察の失態という前科をもとにするなら、片山祐輔被告には前科があります。音楽レーベル「エイベックス」を標的とした殺害予告を「2ちゃんねる」に書き込んだとして逮捕され実刑を喰らっています。

 遠隔操作も同じく殺害予告です。「前科」を論拠にするなら、黒といってよいでしょう。

 殺害予告を大別すると、本物と偽物に別れ、前者は迷惑な有言実行であり、後者は安全圏から社会への復讐を目指します。

 前者はほぼ100%逮捕され、既遂なら社会復帰は不可能ですし、リアルに人を傷つける「感触」から、事件後に思うところも多いものですが、殺人予告そのものを目的とする片山祐輔被告のようなタイプは、逮捕されたことを、運が悪かった程度にしか思わず、何かのきっかけで、社会のひずみだと逆恨みします。

 例えは不適切でしょうが、人を(素手で)殴ったことがあるものと、そうでないものの違いです。手足の延長線上に発生した暴力はほぼ100%の人がどんな感想にしろ「体感」しますが、自動車で人をはねた場合、罪の意識を持たないドライバーは、実はかなりの割合で存在するのです。

 ある元ダンプドライバーは交差点で、原付バイクの主婦をひき殺しました。目撃者もあり、主婦の過失があきらかで、交通刑務所にはいることはなかったのですが、これを機会に運転免許を再取得せず余生を過ごすといっていましたが、事故から3年後に、彼が運転する姿を目撃しました。

 営利目的でない犯罪の場合、満たしたいのは自分の心です。虚栄心や自己顕示欲、復讐心など「動機」は様々でも、それは本人の資質によるところが大きく、それは性癖に通じ、ならば再犯率は高いとみるべきでしょう。

 これを裏付けるデータをみつけることはできませんでしたが、新しいツールが登場すれば、それを利用した犯罪が増えるのは人間社会の現実で、それによっては罪の重さも再定義しなければならず、今後の追跡調査が待たれるところです。

 ネットが生んだ犯罪であることはいうまでもありません。

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