今朝から朝日新聞が宅配されています。宗旨替えでも売国行為でもありません。人助けです。というのは拡張(販売拡張・ようするに売り込み)のノルマを課せられた新聞販売店のスタッフが、試読件数を稼ぐためにと言うもの。
昨日のブログ「新聞は死んだ」で触れ忘れましたが、新聞は堕落しましたが、現場の配達員は立派です。昨朝の嵐の中、ほぼ定刻通り宅配しているのですから。えらいっ! という訳で、いつも経済界の『競馬エイト』こと『日経新聞』をわが家に配達してくれているのが朝日新聞で、ポストに入れることを許可するだけならお安い御用です。
折角届いたのでそのまま捨てるのは紙とインクに忍びないのはDTPの経験者だからかもしれません。開きます。読みます。不愉快になります。相変わらずの売国新聞。さすが
「朝鮮日報新聞、略して朝日新聞」
だけのことはあります。
「社説余滴」にて箱田哲也国際社説担当記者は「政治決着できる慰安婦問題」とぶち上げ、こう切り出します。
“ちょうど1年前、韓国の李明博大統領が日本に送った特使と(略)”
要するに従軍慰安婦(こんなの存在しないのですがね)問題を政治決着させようと野田ドジョウにょろにょろ内閣がじたばたしていたときのことを語ります。次に
“野心的な試みは結果として時の壁に阻まれた”
・・・ここで閉口するのですが、まず、この箱田哲也の文章は時間をワープする能力に長けており、都合の悪いことはすべて消去できる便利な消しゴムを持っているかの如くです。
「時の壁」ではなく、内閣の不支持率です。「近いうち」と引っ張ったのはドジョウです。1年前の野田どじょうは死に体でした。「ちょうど1年前」をなぞるなら「ちょうど1年前の1ヶ月後」に衆院は解散し、ついでにいうなら株価は反転上昇を始めます。
箱田の文章は無惨にも責任の所在を曖昧にします。例えば
“一昨年の年末の首脳会談で「知恵を絞る」と約束した日本政府は昨年春、折り合えそうな案を示した”
一昨年の年末は野田ドジョウ、民主党政権。それを「日本政府」とすることで、まるで国際公約のような印象にすり替えます。さらに「案」とは水面下の、いかにも民主党らしいというか、発表すれば政権が持たないような案でこんな感じ
(1)駐韓日本大使による元慰安婦へのおわび
(2)首脳会談で解決に向けた努力を確認
(3)元慰安婦への人道的措置として政府出資による支援金を支出―
土下座+お土産というもので、胸を張れるものではない。しかもこれを韓国の内政問題で、大統領に伝わらなかったことで話が流れたとありますが、それは韓国の問題。こちらがおもんばかるのはむしろ非礼です。韓国を「普通の国」とみるならばね。
そして箱田は繰り返します。
“秋になって日韓は政治決着に向け、急接近した”
時間軸は「一昨年」から引き続いていたようです。でもここは「昨年の秋になって」の方が読者には親切な気もしますが、まぁ文章は好みのはなし。で、事実を報じればこの「秋」とは、死に体でよれよれの民主党政権が、まるで敵対的買収を仕掛けられた企業が、資産や営業権など売り払って無価値にする「焦土化作戦」のように、韓国や中国、北朝鮮におもねる売国奴どもが、なりふり構わずこれら「特定三国」への忠誠を示そうとしていたじきで、政治決着と言うより政治工作です。
箱田はまた繰り返します。
“しかし、衆院の解散宣言で計画は霧散した”
違いますよ。不治の病を宣告された重病患者が、どうせ死ぬからと空手形を切っていただけで、むしろ政治屋として無責任極まりなく、そのあがきは最後の最後まで日本の国際的な信頼を貶めるための破壊工作といってもよいでしょう。
箱田は政治決着の定義を、両国政府の合意としながら、韓国政府が了解しても韓国国民が納得しなければ解決しないのではないかという意見を紹介します。
韓国は民主国家のはず。ならば、民衆が選んだ政府の決定に従うのが民主主義でアリ、いやなら次の選挙で落とせば良いだけのこと。が、この項に関しては箱田記者の見識を見つけます。つまり、箱田記者は
「韓国は民主主義が機能していない三流国家」
と指摘しているのです。
“だが”と箱田は続けます。
“軍事政権の終わりを告げた宣言から四半世紀”
・・・主語は韓国で、そこを割愛できるところに見つける馬脚。日本人じゃないんですね。箱田シ。こりゃ失礼。熱烈愛国の立場ならば、そりゃそうか。だからこれがでてくるのかと納得。
“慰安婦問題の決着に向けては2年前、韓国の憲法裁判所が出した決定が、日韓の背中を後押しした”
・・・韓国人の立場からしたそうでしょうが、日韓ではなく韓国世論の火に油を注いだが正解。これは「日韓基本条約」という国際条約を無視する法治国家としてあるまじき行為で、民主制が根付いていないことの告白です。
「俺さまがすべて正しい」という韓国人のメンタリティからすれば、国際条約より国内の裁判所の決定が上になるのでしょうが、それでは国際関係は成り立ちません。それを朝日新聞が肯定しています。
そしてさすがに朝日新聞だなぁとつくづく呆れたのは、箱田はこの小論のなかで
「李明博前大統領の竹島上陸、天皇陛下への謝罪要求」
については一切触れておりません。この2点を棚上げしたまま「政治決着」などできるわけないのにね。