嘘つきと罵られても気にしない人

 2位ではだめなのか。

この台詞をバンクーバー五輪、女子フィギュアの銀メダリスト
浅田真央選手に問いかけたらなんと答えるでしょうか。

ご存じ、今夏再選を目指すであろう蓮舫参議院議員が事業仕分け
で世界一のスパコンの是非を文科省の役人に問いました。

後に民主党の「仕分け人」は様々な言い訳・・もとい説明を述べ
そのなかで「理由」や「使い道」について質すことが目的だったと
いいますが、「1位」を目指すのはどの分野にも通じる原理原則で、
公然の場でそれを臆面もなく、ややもすれば演技過剰に述べるのは
「無知の告白」か、結論ありきの「見せ物」と私は断じます。

誰だって悔しい思いなどしたくありません。2位とは負けることを
意味します。そしてマーケティングの視点に立てば、1位と2位は
雲泥の差が開くことは常識以前の話しです。

はてさて蓮舫さんは敗者の苦い涙も知らず、マーケティングの
初歩の初歩もしらない「無知」なのか、それとも女優やタレントと
しては花開かなかった演技力を駆使しただけなのか。

蓮舫さんはさておきます。彼女を選ぶのは選挙民、今夏も圧勝
するようならそれを国民が認めたということ。

一番気になったのは文科省の役人の答えです。

私なら「2位ではダメです」と答え、その理由を尋ねられたら
こう答えます。

「誇り」

技術立国、知財立国を目指す国家の官僚として、世界一が国民に、
また若者や子供に与える「誇り」はプライスレスだと正論をぶつけ
その上でこう締めくくります。

「国家戦略として不用だと政治判断されたならそれに従うのが官僚
の仕事です。ご命令を」

誇り、面子、プライド。

かつては命と等しく、あるいは命より大切にされていたものが
デフレの並に推されて低価格競争に巻き込まれています。

役人の誇りも政治屋の誇りも今や昔です。

予算委員会を見ていると「大臣様」が国民におもねる発言、言葉
遣いを「恥ずかしい」という自覚もなく使っています。

「させていただく」

連呼される度に「ダメ」と言いたくなります。「させていただく」
は相手の許可を取る言葉で、選挙で国民の総意として付託したのです
から、度々の国民の許可は不用です。

フジテレビアナウンサー松尾翠さんが立川談志師匠が病気を発表し、
年内には復帰するという内容のニュースを伝える際に

「復帰してくださる」

と表現したときに

「弟子かおまえは」

とブラウン管、もとい液晶画面に突っ込みをいれたことを思い出す
ほどおかしな、または大臣としての誇りを忘れた卑屈な、または無責
任な表現です。付託を受けてもいちいち「ご裁可を仰ぐ」というのは
無責任すぎます。

「誇り」というのは無料ではありません。日本銀行券で買うことは
難しい(と、いうのは簡単に売る人もいるので)のですが、別の価値
からの「対価」が求められます。

分かりやすいところでは「我慢」。古い表現では

「武士は喰わねど高楊枝」

がこれにあたります。誇りを守るためには空腹に耐え、時に犠牲も
厭いません。

同じくこんな言葉もあります。

「武士に二言はない」

これも誇りのためです。約束を違わぬという意味よりも、違える
ことが誇りを傷つけることを嫌う性質が「担保」となることで
成立している言葉です。

嘘つきと罵られても気にしない人には通じません。

で、誇りのない人々。

旧政権時代。地方自治体の首長選挙で当時の与党系の候補者が
敗北する度にこう叫んでいたことを思い出します。

「民意は決した」

私はいまでも「地方は地方、国政は国政」という立場です。

だから「国政」の場に「国民の生活が一番」という阿呆な
スローガンに呆れるのですが、長崎知事選でも町田市長選での
民主党系候補者敗北も「地方の民意」であって、政権政党がどうだ
とは考えていません。無関係ではありませんが、直結するのは強引だと。

しかし、物言えば唇寒しというか、自公政権に吐いた唾がいま
自分の顔にべったりと張り付いた民主党の皆様は過去の言葉を
振り返ることがありません。鏡で自分の顔を見ないのでしょうか。

些末な庶民の私が国会議員様のお気持ちを忖度するのは非礼と
存じておりますが、私なら恥ずかしくて街を歩けません。

言動不一致は私の誇りを大きく傷つけるからです。

もちろん「政治と金」も同じく。

現首相が野党時代に秘書の責任に触れた件は周知の通り。
現与党幹事長の発言もしかり。
そして「2位では」と問うた某参議院議員はこの1月に
週刊ポストで「事務所経費」の疑惑について報じられました。

覚えている方もいると思いますが、野党時代のこのかた、
自民党の事務所費問題を追及していました。

誇り。

いま、もっともこの国に不足しているのは経済対策よりも
「誇り」ではないかとクライアント相手に持論を展開していると
お茶を持ってきた我が社の専務がしてきます。

「叩いてでるホコリは沢山あるのにね」

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