レイクタウンに見たモンテールの涙

 地元足立区は結構商売で活躍している企業が多く、
レンタルビデオの「ウェアハウス(株式会社シチエ)」や
リサイクルの「トレジャーファクトリー」と、上場企業も
何社かあります。また、知る人ぞ知る的な企業も多く、
皇室御用達のランドセル「オオバランドセル」なども
あります。が、なぜか区内の情報ではあまり流通しないのは
不思議な話です。

若者の就業支援で、区役所御用達の「経営コンサルタント」に
何かをさせるより、起業から成功したものや誇りある職人から
得られるもののほうが遙かに多いと思うのですが。フリーター
あがりの経験からです。

さて、そんな足立区の「頑張っている企業」と私が勝手に
カテゴライズしているなかに洋菓子製造の「モンテール」が
あります。会社員時代に「チラシ巻きませんか」と飛びこん
だ時のやんわりとした応対を思い出します。

足を運んだ「レイクタウン」で「ジャスコ」に行きました。
ファッション系の比較は難しいのですが、食料品なら力の
注ぎかたは一目瞭然です。

「モンテール 生シュークリーム 1個38円」

とあります。専務が飛びつきました。愚妹に電話すると

「いる!」

と即答です。アジやイカ、豚肉の値段には強い私ですが
お菓子は専門外で相場が分からないので後で訊くと

「どれだけ安くても68円が底値」

といいます。その後に足を運んだスーパーでも98円ほど。

日頃が暴利を貪っているのでしょうか。いやいや違います。
担当者間のやり取りを妄想します。

「モンテールさん、目玉頂戴よ! どーんと。ウチも社運を
かけたショッピングモールなんだからさぁ」

「じゃ、じゃぁ一個48円ぐらいで・・・」

「・・・ゴロが悪くない? ヨンパチよりサンパチでしょう?」

「え? それじゃ・・・」

「そうだ! さらに三個で100円ってどう? インパクトあるじゃん」

「さ、三個で100円って一個33円って」

「モンテールさん、悪くしないからさぁ。今後いいところに
売り場あげるから・・・ね、協力してよ」

あ、妄想ですよ。妄想。これも企業努力、営業努力といえば
それまですし、それは否定しません。

そこで妄想ついでに3個100円のシュークリームをこう
命名しました。

「モンテールの涙」

と。
 

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