だってお客様は平等に扱うモノ・・・か?

 私は会社員をやめて独立してしばらくは、もとの勤務先への筋を
通す意味から、まったく地元での営業活動はしていませんでした。

法人化をキッカケにまったくゼロから地元での営業展開を始めた
ときは、砂漠を彷徨うような感覚に陥るほど何のツテもありません
でした。

地域広告、チラシ、ポスティング、DM、飛び込みとあの手この
手を駆使して人脈をゼロから作りました。

その中で一つだけしなかったのは「媚びを売る」ことだけです。
愛想は振りまきましたが、媚びは売りません。

しかし、若輩者の愛想を媚びと勘違いする高飛車な人は掃いて捨
てるほど出会いました。

「ホームページ? 作らせてもいいけど効果あるの?」
「え? 効果があるならタダで作って儲かったら払うよ」

なんてことはザラです。
私にとってはこういう態度はありがたいものです。

だって断る基準を見せてくれているのですから。
「や」です。こんな人と付き合うのは。
品格の問題です。

チッポケながらでも私は一国一城の主。
ところがこういう発言をする人は雑兵以下の扱いを平気でします。

そして時は流れて本を上梓して、そこでマツブン刺繍さんという
たった一人の担当者がホームページで1000万円以上利益をだし
た話しを紹介しました。

もちろん、ウチがお手伝いした実例です。

すると最近では私の足下を見ていた人が

「あの時(ホームページ制作を)頼んでおけば、
本で紹介して貰えたんだよね。あれは凄い広告効果だよね」

私はニッコリと笑って答えます。

「えぇ、先日も私の本を読んだ方がマツブンさんに行ったと訊いて
ますよ」

「そうだよね。失敗したなぁ」

・・・だって。どう思います?

良くある話しです。
無名の時は足元を見ておいて、そのことを忘れて、更に自分のメ
リットだけを追求しようということです。

・・・実に多いのです。こういう人。悪意がないから最悪です。

マツブンさんとはちょっとしたことがキッカケで、メールのやり
取りをして、先方のホームページに基本的な問題があったので、
軽く指摘したら

「すぐに会いたい」

となり、会ったら

「リニューアルして欲しい」

とトントン拍子で決まりました。
担当者の松本さんは私の肩書きでもバックボーンでもなく、

「人(もちろん専門知識も含めてですが)」

を見た上で発注してくれたのです。
そしてその結果、売上に莫大な貢献をするホームページができあ
がり、その後に執筆の話しがまとまったので自著で紹介しました。

マツブン刺繍さんの広告が先にあった話しではありません。

だから、こういう話しをされるたびに

「うん、次に同様の出版企画があってもあんたの所のホームページを
紹介することも、ウチが作ることもないよ」

と、考えながら口に出さず、笑顔で応対しています。
こういう人に何を話しても無駄ですからね。

親の代を継いだりしている人に多いことからか、

「誰でも協力してくれるのが当たり前」

と思考論理のベースにあります。
多分、ゼロから作り上げた苦労がないからではないでしょうか。

そしてこの論理をさらにスパークさせるのが

「権利教育と平等至上主義」

です。
先の例では

「ミヤワキの所にホームページを作らせたのだから、
本で紹介される権利がある。だってお客様は平等に扱うモノ」

という考えに立っての発言ということです。
俺もあいつも同じ客なら同じ扱いをしろと。

悪平等というより「至上主義」のほうがしっくりきます。

これは企業研修や相談を受けたときに必ずいうのが、

「顧客を何でも平等に扱うのは不公平につながる」

です。
100万円の客と1万円の客を同じ扱うのは、100万円の客が
損をするということなのです。

但し、1万円の客を粗末に扱えというのではありませんよ。

1万円のお客さんは1万円分の感謝で接すれば良いのです。

ところが平等至上主義者で、権利愛好者はいいます。

「客は客だろ」

馬鹿をいっちゃいけません。
商売人は奴隷じゃありません。

と、いうより客と店の従業員も「人と人」です。

だから客が店を選ぶように、店が客を選んでも良いのではないで
しょうか?

ところが、裁判所はそう考えないようです。

大阪で黒人を店に入れなかったら、差別により不快感という精神
的ダメージを受けたと訴えて、慰謝料の支払いが命じられました。

これは「人種差別」まで孕んでくるので、確かに難しいのですが、
仮にこの店主が「人種差別主義者」で、それが理由で入店を断った
のなら、

「そんな店に行かなきゃいい」

話しです。行ったってろくなサービスが期待できません。
黒人が理由で暴言を受けたのなら、その発言に対して訴えるのは
分かりますが、入店できなかったことにというのが・・・状況が
見えてこないのでなんともいえませんが。

そしていいたい。もし事情が許すなら、

「足立区か川口市に来い」

と。ここでは黒人がパチンコを打っていても誰も気にしません。
唯一気になるとすればそいつが

「でているかでていないか」

ぐらいです。コンビニにいても気にしません。
中国人がいてもフィリピン人がいても同じです。

人種差別問題まで広げるつもりはありませんが、どうにも

「客は客だろ」

という風潮が幅を効かせ過ぎて、そこに差別まで絡めてでた
判決のような気がするのです。

教育再生。
権利には義務があり、平等とは何をもっての平等なのか。

もっと根元に踏み込んだ議論が必要なのではないでしょうか。

そしてこれは裁判官にも。

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