先月号からはじまった
『昭和天皇「七つの謎」 「よもの海」は替え歌だった』
の今回は後編。
開戦を決する御前会議で詠んだ明治天皇の御製をめぐる謎を取り上げるもので、先月の第1回では言葉の解釈を巡るもので終わりましたが、今回連載全体の入口がうっすらと照らされます。
「四方の海みなはらからと思ふ世になど波風の立ちさわぐらむ」
これは明治天皇の御製。
ところが近衛文麿首相のメモでは
「四方の海みなはらからと思ふ世になど“あだ波”の立ちさわぐらむ」
とあり、同じく杉山参謀総長のメモでも「あだ波」となっていることを読み解いていったのが前回で、今回はそこから踏み込みます。
おなじく近衛文麿のメモをもとにしたはずの「手記」が発刊され、そのうちの一冊は「波風」となっていたのは、朝日新聞の手によるものです。
捏造の歴・・・と、断定はしていませんし、詳しくは手にとってご覧いただくとして「走狗」という言葉が浮かんでは消えません。
そして「Will」を改めて紹介したのは、半藤一利氏を筆頭とする
「昭和史研究家の欺瞞」
を暴いてく様に喝采したからです。
ひねくれ者のわたしは売れている作家が嫌いです。また権威を見つけると逆らいたくなる性分です。
ただ、物書きの端くれにいる以上はと仕方なく、手に取る本もあり半藤一利氏の「昭和史」もそのひとつで、読後、打ち合わせに訪れたお客さんが、そこにあった本を見つけ、
「保守の作家ですよね?」
と訊ねたので
「左翼」
と即答した理由を本稿に見つけました。
わたしのそれは思考の枠組みが日教組的だったことですが、朝日新聞やこれらの昭和史研究家に、一度でも首をひねったなら必読です。
■月刊Will「安倍政権に活を入れる!」
http://www.as-mode.com/check.cgi?Code=B00H57UGS2