野球に興味を無くして久しいのですが、さすがに今回の日本シリーズはテレビ観戦しました。もっともザッピングしながらでしたが。
巨人が勝っていると妻がイライラします。もともと野球に興味が無く、打ったバッターが走る方向が右か左も怪しく、レフトとライトを説明しても「で、どっちが右だっけ」と訊ねるような人ですが、巨人の・・・正しくはナベツネの悪辣な影響力と、それを排除できない球界批判をことあるごとに繰り返してたら、妻の中では「巨人=悪」となったようです。
そしてわたしは巨人が嫌いということを忘れるほど野球への興味を失っていました。だってドラフトをはじめ、ルールが守られない競技は興行ではあっても、真剣勝負の場ではないからです。
ただ「まーくん」はお気に入り。甲子園での延長再試合の最後を締めくくったのは、勝者のハンカチ王子ではなく、豪快に空振りをした田中将大であり、良き敗者(グッドルーザー)だったからです。そのときから予言していました。「プロで成功するのは田中君だよ」。ま、日本全国の野球ファンなら誰も思ったことでしょうが。
野球について語る資格のないわたしですから、試合のなかみについては語りません。便乗的なお祝いコメントお控えております。しかし、今朝の読売新聞はいただけません。
もともと、田中が連勝記録を伸ばしても、スポーツ面では負けた巨人をカラーで扱い、田中はモノクロでした。そして優勝したこの日もそう。ケツの穴の小さい新聞社です。そりゃぁ学生に過ぎない古市憲寿を社会学者と呼ぶような新聞です。いくら読売巨人軍の広報紙とはいえ、これで「天下の公器」を名乗り、軽減税率を要求するなど噴飯物です。
正々堂々(もともとの戦力差には目をつぶり)と戦った巨人戦士を愚弄する紙面と言っても良いでしょう。まるで小さな嫌がらせ。だから巨人を嫌いになったのだと再確認して、ページをめくるとそこにあったのは
「楽天優勝セール」
・・・田中を誉めるでもなく、星野監督の胴上げを映すのでもなく、応援団の笑顔でもなく
「kobo」
のポイントを777ポイント還元するという銭ゲバぶりを遺憾なく発揮。
そう、楽天にとって「イーグルス」とは広報ツールに過ぎず、それを隠しもしない会社だったことを忘れていました。
どちらの選手はもちろん、ファンもみな素晴らしく、我が愛するサッカーの代表選毎の渋谷でのバカ騒ぎを見るたびに、死んで欲しいと知らずにつぶやく悪魔が憑依する我が身からすれば、羨ましい「素直な喜び」を野球に見つけました。サッカーのあれは演技、おれサッカー知ってるぜ、みたいなね。でも野球ファンは本当に純粋に野球を愛し、選手を応援し、球団に人生の一部を預けている・・・のに、どちらもバックボーンがいまひとつ野球を理解していないようです。
どちらもこんな感じ。「ウチのチームだけが勝てば(目立てば)良い」。