子供は私財だという教育

本当につまらない選挙です。

とにかくどんな形でも自民党に負けて欲しいという人には、
面白い情勢なのでしょうが、私は興ざめしております。

だってこの間の「郵政解散選挙」の時は

「国政選挙の争点を郵政だけにして良いのか」

と問うていたはずの「野党」たちが、こぞって年金ですからね。

それに「事務所費問題」を攻めるのはご自由ですが、そうなると
自民党は小沢さんの「政党助成金疑惑」などの「金疑惑」という
カードを温存しているのでどう転ぶか分からないのですが。

そして相も変わらず「選挙の道具」程度にしか議論されない
「少子化対策」もばらまき中心で根本的な対策は見えてきません。

例えば「働く女性の子育てのしやすさ」などは論じられることが
ありますが、子育てがし易くなったら3人も4人も産むようになる
かというところまでの議論は尽くされていません。

一人でも産む方が良いのは確かですが、夫婦で1人なら確実に
人口は減少します。

ライフスタイルもキャリアも崩さずにとなると自ずと限界が
あるのではないでしょうか。

少子化対策でもっとも欠けているのが「教育」だと見ています。
何も産めよ増やせよと洗脳しろと言うことではありません。

子供は国の宝ですが、同時に一族の財産です。

子供には子供の生き方がある。などとお為ごかしにのたまう人が
いますが、どこの世界でも老いた親の面倒を子供が見るものです。

つまり、子供は「自律歩行型年金」ともいえるのです。
もちろん公的な援助はあるにこしたことはありません。
介助施設という選択肢は充実させるべきです。

が、これは対処療法であって体質改善には繋がりません。

人間とは一個の独立した存在であると同時に、産んでくれた親や
共に育った兄弟、婚姻によって出会った義父母などなどと繋がるこ
とで成り立つ存在なのです。

幼い頃は保護者の庇護下にあり、長じれば助け合い、老いて恩返
しをするという「教育」です。

上品な「お道徳」が充実するのが本来なのですが、それで通じな
い人のために「財産」とします。

子供がイチロークラスの金を稼ぎ出すようなれば、目に見える
財産ですし、いつも笑顔を絶やさない娘に育てば、究極の癒しグッ
ズとなります。父親にとっては。

娘は母の親友ともなりますし、息子が酒飲み相手となる。
そしてこれが「財産」だと教育するということです。

昔々ならばこんな議論自体が浅薄で卑小なものと笑い飛ばされた
のですが、今の親の世代、親の親の世代が経済合理性を中心に
物事を考えるようになっているので、その世代にも分かるような
言葉を使って軌道修正するために「財産」と教育すると。

子供を投資対象として見返りばかりを求める親が増える。

と、いう反論があるかも知れませんが、投資という概念があるなら
話は簡単です。

子供という投資対象へ投下する資本は「愛」。

だと教えるのです。老いてからのリターンを期待するのなら、
適切な愛情を投資して育てると言うことです。
もちろん、愛は甘やかしではありません。

ちょっと説教臭いでしょうか。

この7月1日より、我が町足立区で「子育て支援パスポート事業」
がスタートしました。

■足立区のホームページ
http://www.city.adachi.tokyo.jp/002/d03900044.html

中学生以下の子供のいる世帯は、区内の協賛店舗での買い物の際に
「パスポート」を見せると5%割引になるというものです。

てっきり「ばらまき」かと思ったら違います。
協賛店舗が5%を負担します。

区のホームページには「区内商店街店舗における消費拡大」とあり
ますが、いわゆる一般的な商店街と大規模店の価格差は5%以上です
から大した効果は期待できません。

協賛企業を増やすための方便の部分もあるので仕方がないのですが、
経営努力をしてこなかった・・・しても仲間内で集まって議論の為の
議論をしているような店主にとっては僅かでも役に立てばという思い
があるのかも知れません。

しかし、やるなら

「お店側のご厚意で子育てに協力して貰っています」

と奉仕を前面に出さないことで問題が起きています。

義父の八百屋は竹の塚駅徒歩1分にあり、私が何度も

「高くしろ」

といっても「お客さんのために」と、野菜を安く販売しています。
毎朝3時に起きて市場に行き、夜は7時まで店を開け、従業員も
数人だけなので維持できる価格です。

子育て支援パスポートに協力を始めました。

今は辞めたくて仕方がありません。

とある若い奥さんは「当然の権利」とばかりにパスポートを提示し
ます。彼女にとっては権利を行使しているのでしょうが、視線を合わ
せることも、会釈も会話もなくでは釈然としません。

毎朝、眠い目をこすりながら実現している繁盛店ですから、客には
困っていませんし、頭を下げながら儲けを減らすなんて馬鹿なことを
しているのです。

こんな客もいました。

「5%値引き前と値引いたレシート両方頂戴。
いくら値引かれたか確認したいから」

有り体に言えば5%損をして手間が増えてストレスが溜まるのです。

子育ては家族や一族の財産形成です。
それに企業が、自治体や国家が協力してくれているのです。

お題目のきれい事で通じなくなった相手には分かりやすい「お金」
の話で。

子供を産むメリットが分からないという相手にはメリットを教えて
あげると。

少子化対策は多分ここまで階段を下りないと効果のでない時代に
なっているのではないでしょうか。

または何もしないか。何もしないでも解決する方法についてはいずれ。

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