カジノ法案にみつけるマスコミの死

カジノ法案にみつけるマスコミの死

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 IR関連法を「カジノ法案」と呼ぶのは、安保法制を戦争法と呼ぶよりは近いといえ、本稿を進めるには収まりが良いので、この後は「ギャンブル法」と表記しますが、多くのマスコミが「ギャンブル法」と呼び、とりわけ読売新聞がヒステリックに否定する様にマスコミの死を見つけます。

 あまりに観念的すぎるのです。

 ファクト=事実・要因を追い求め真実に辿り着こうとする報道ではなく、あるべき姿の観念が先に立つことが許されるのは小説や宗教、百歩譲って「道徳」の時間です。私は道徳も科学的でなければならないと考えますが、これはいずれ。

 マスコミと野党がカジノ法に反対する理由は大きく分けて二つ。

1:経済効果への疑問
2:ギャンブル依存症への懸念

 世界各地のカジノが失敗している、とは暴論。成功事例も多く、すくなくとも採算がとれていなければ事業継続はできません。

 砂漠と核兵器の実験場しかなかったネバダ(失礼!)に生まれたラスベガスを挙げるまでもないでしょう。マカオは不振の指摘もありますが、競争が激化すれば停滞は避けられず、それはすべてのビジネスの話しです。

 一方で、有名タレントがこれらカジノで遊興に耽っていることは、彼ら自身が告白しており番組にもなっています。

 ジャニーズ事務所の売り出し中のホープで、フジテレビ「めざましテレビ」に出演する三上真奈と、TBS「あさチャン」の宇垣美里の二股疑惑が報じられた伊野尾慧が、二つの高層ビルの上に船がのる形で有名なマリーナベイサンズで、セクシー女優 明日花キララとの交流が報じられたのは今年の春。このホテルにはカジノがあります。カジノを擁するIRにはそれだけ魅力があるということです。

 経済面からの不安を煽る報道の大半は、IR施設をまるで政府や地方自治体がつくるかに報じます。

 確かに市場経済に疎い、政府(霞ヶ関)や自治体にやらせれば大赤字の果てに「グリンピア」のような惨状になりかねませんが、地域開発から運営まで、民間に丸投げすればその心配はありません。

 経営が必ず上手く行く保証はありませんが、内部留保で貯め込んだ金なり、銀行から引き出した融資なりの民間資金で、インフラ整備が進められるので、その間の「需要」と「雇用」は間違いなく発生します。

 IRの運営ノウハウを持つ企業は、世界に数社しかなく、そこが参入することで、結局利益が海外に流出するという懸念もありますが、それは特区の特例なりで、税金を納めさせる仕組みを用意すれば良く、なにより外国人にできることが日本人にできないとは逆差別であり、数年もせずにノウハウを身につけることでしょうし、もっと語弊を怖れずに言うなら、

「地下カジノの運営者が足を洗って表舞台に戻れるチャンス」

 とすることだって可能です。

 ITの世界で言えば、クラッキング(悪意のあるハッキング)をしてきた犯人を、FBIがスカウトして犯罪捜査官に仕立てるようなものです。更生にもなって一石二鳥でしょう。

 繰り返しになりますが、無事カジノがオープンしても、しばらくもせず潰れるかも知れません。そうなれば廃墟、とは本当に短絡的で観念的な話し。

 施設を安く引き取れれば、儲かると算盤をはじく経営者がでてくるのが経済界の自然の摂理です。これが繰り返されれば、次第に「適正経営」に納まることでしょう。

 その果てに廃墟になれば、日本にカジノは不要だったと、民間資金で社会実験ができたということです。その上で、水道に電気、交通機関などの生活インフラが整った「廃墟物件」をどう活用するかは、政府と自治体の仕事ですが、それを予め、想定する法律を用意しておけば、経済効果への懸念は杞憂に過ぎません。

 次にギャンブル依存症は「フン」と鼻で嗤う話し。

 パチンコ、競輪、競馬、競艇、バイク、ボート。

 日本はギャンブルに溢れています。厳密には違法ながら、個人レベルでは賭け麻雀に賭けゴルフ、これからの季節は親戚が集まった場での花札や「おいちょかぶ」など、妻の実家では「ミカン」を賭けておこなっていたそうです。

 我が家では現金。麻雀も「ぽんじゃら」の前に覚え、月に一度ほど父母姉私で卓を囲み、たびたび箱をくらって300円ほど巻き上げられていました。

 一方、「おいちょかぶ」は得意。正月に父親の友人らが集まり、当初は10円からの掛け金はすぐにヒートアップし、500円札がでれば聖徳太子は目の前です。酒の入った博打好きに、500円札と千円札、万券の区別がなくなり乱れ飛びます。

 よっぱらいあいての博打は楽勝。と子供心に悟ります。同じ札に固執するもの、オカルト的な法則を信じるもの、みな「手口」がわかるので、勝てるときは大きく張り、ダメなときは小さく負ける。

 これを繰り返せば勝てるのですが、相手もはさすがに大人。こちらの余裕がばれれば、相手が興ざめして場はお開き。どう「盛り上げるか」も儲けを大きくするキモ。

 そこで勝てそうなときほど不安を装い。ダメなときでも少しだけ乗ってみせ、とりわけ「負けが込んでいるお客」には、少々多めに負けて夢を見せると、見せた夢以上の散財をすること請け合い。

 1980年の正月、3万数千円をかっぱいだ(稼ぐ)ことがあります。

 いいことばかりでもなく、勝ち続けると、大人が目の色を変えて本気になり「怖い」と思うこともしばしば。勝ち逃げは許されず、身ぐるみ剥ぐことはありませんが、負けるまで逃がしてくれないこともしばしば。

 そんな中での3万円超えの大勝利はといえば、酔っ払いの目を盗み、勝ち金を座布団の下に隠し、儲けた札束を揃えて嵩を減らし、「そんなに儲かってないよ」と演じた果て、一瞬の隙を突いた逃げ切りでの勝利でした。

 そんな環境で育ったためか、ギャンブルに抵抗感はなく、やりたい人がやる分には止めないという立場。ただし勧めもしないのは、やっぱりギャンブルが肌に合わない人もいて、また自制心がない人にギャンブルは危険だからです。

 ほら、やっぱり依存症。とは、暴論。お酒もタバコも大麻でもコカインでも、依存症は個体差が激しく、一般論でくくるには相当の注意が必要だからです。

 反対派はとかく、韓国のギャンブル依存症が社会問題になったケースを取りあげますが、それは国民性であり、日本のパチンコのような遊技機もありましたが、2006年に全廃されました。

 韓国ではパチンコを廃止できた! という人もいますが、ウィキペディアによれば払い出し上限200倍のところ、2万5千倍もの台がでていたというので、運営側に遵法意識がなく、「一発逆転」に深く依存する国民性からの全廃なのでしょう。

 日本もギャンブル依存と無縁ではありません。パチンコ(スロット)依存の問題は指摘されていますが、一方でいま、これらの遊戯店に足を運ぶと、閑古鳥が鳴いていることが珍しくありません。

 平日はもちろん、かき入れ時の土日でもです。

 なにかとパチンコを敵視する嫌韓流とは無縁で、不況知らずと言われたパチンコ業界の勢い鈍化が伝えられたのは1995年頃だったと、うつろな記憶を頼りに書いております。

 当時、たまたま手にした業界紙にあった解説によると、射幸心を煽ると問題視されたパチンコながら、最大のユーザー層は「暇つぶし」であり、レンタルビデオ、ファミコンの隆盛により、これらの客がホールに足を運ばなくなった、また遊技機の高度化(当たりにくくなった)により、一回で数千円〜1万円をなくすことに比べれば、一本数千円のカセットゲームを選ぶユーザーの増加を理由としていました。

 これに独自の解説を加えれば、デフレによる給料の固定化(微減)で、支出に対して防衛的になったことと、ガラケーゲームに、スマホアプリと、要するに「時間の奪い合い」のなかから押し出されているのがパチンコでありパチスロで、それでも残っていたユーザーを、さまざまな内規の改定で、客離れさせる自爆の連鎖。

 人気機種を射幸心が煽るからと撤去するやり方で、かれこれ20年以上、すなわちパチンコ・パチスロの成長が止まった時期と重なり、先の環境変化に加えて「自滅」への道を進んでおり、目くじらたてることなく、そっとしておけば、20年後にはなくなっている業界でしょう。

 内規の改定とは、警察の息のかかった業界団体で、利権構造の温床ながら、そのユーザーを無視した改悪の連続がユーザー離れを加速させ、パチンコ離れという結果もまた、取締期間でもある警察組織の「自浄作用」と呼ぶべきでしょうか。

 社会問題と言えば、競馬や競輪、オートレース、競艇だって同じです。かつては土日だけでしたが、いまや平日開催の地方競馬を、インターネットで買うことが出来ます。

 その日の育児を任された父親が、乳児を連れてオートレース場に行き爆音の中、車券を買い、たまたま的中した金を女房に取られたと、嘆いて見せたのは認めたくありませんが、戸籍上は私の義兄にあたる人物です。

 いかれた、常識のないギャンブル中毒はいます。しかし、それは果たして一般論になるのか。またその線引きは何か。

 宝くじは間違いなくギャンブルです。寺銭5割の胴元が絶対に儲かるギャンブルです。

 寺銭とは運営元(胴元)の手数料で、競馬や競輪が25%、ヤクザのノミ(違法競馬)が10%前後、パチンコもこれに並ぶと言われています。

 そして博打の配当(儲け)は、この寺銭を引いた額を傾斜分配する形となります。つまり、宝くじが1等○○本!と掲げたとき、その数千倍から数万倍の「はずれ」が増やされているという、博打のなかでは極悪に属する仕組みになっています。

 銀座のチャンスセンターで数時間並んで博打に参加します。なかには「ジャンボだけ」と言い訳しつつ、十数万円を投じる客もいます。

 確かに年数回のジャンボで、余裕資金から興じる分には、日常生活にさほどの害はないでしょうが、ギャンブルであることに変わりはありません。有馬記念だけ馬券を買うのも同じです。

 ギャンブル中毒は確かにあります。

 毎晩の晩酌をやめられない者は医学的には「アル中」に分類するようですが、それは隔離施設にいれる必要のない「アル中」であり、ギャンブル中毒だけが罹患した途端に社会生活が営めにないほど、破綻するとは観念的で報道に値しません。

 ギャンブル中毒とは依存症であり精神疾患であり、それは個人の性質と訓練の不足によるものにすぎません。

 あくまでギャンブル法をギャンブル依存症を理由に認めないというのであれば、パチンコはもちろん、競馬競輪といった各種公営博打に「宝くじ」の廃止まで求めるべきで、さらには「株式市場」だって同じです。

 毎週安定した珍説を届けてくれる室井佑月による週刊朝日の連載が、今回はカジノ法を取りあげ、反対する読売新聞を称揚して見せます。

《そもそもカジノは、賭博客の負け分が収益の柱となる。ギャンブルにはまった人や外国人観光客らの“散財”に期待し、他人の不幸や不運を踏み台にするような成長戦略は極めて不健全である》

 との読売新聞社説を引き

《あたしもそう思う。だから、安倍政権が嫌いだ》

 ・・・室井は安倍政権が嫌いなので、だからとは嫌いな理由を言語化してくれた読売新聞の「尻馬」にのっているに過ぎないのですが、続けて室井は「武器輸出三原則」を引き、要するに人殺しに使われる的な論を展開する。

 実に観念的でバランスを欠く。

 儲かる人もいるのが博打。もとい、武器は殺すためだけではなく身を守るためにもある。のですが、ちょっと面白い現象を確認できるので室井論考を続けていみます。

 原発輸出から事故が起きたらとお定まりの危機煽りから、《安倍政権の掲げる成長戦略は他人の不幸や不運を踏み出しにしたものばかり。ろくでもない》と、論拠を示さぬあたり実にパヨク。

 武器輸出と原発再稼働は成長戦略か? という疑問があり、百歩譲ってもそれだけならば三本も矢はいりません。面白いのはここから。

《それでも儲かればいいという人もいるんだろうけ。けど、そうじゃない人間も一緒にされ、「日本人ってさ」といわれたりする。》

 で結びます。

 室井の観念のみのを論拠にした考察を通す、週刊朝日の校閲もまた観念に準拠しており、吉田清治の詐話を信じ切った実に「朝日新聞らしい」エピソードですが、面白い現象とは、かつてはリベラルに酔っていた(寄っていた・依っていた)はずのパヨクたちが、いまやたらと「日本」や「日本人」を騙り始めているということ。

 同時多発的なのか、組織的かはわかりませんが、いずれによせカルト化の証拠。

 つまり少数派に追い込まれれば追い込まれるほど、純化したと錯覚し、それは本質であり王道であるとすり替える自己正当化の極北を室井佑月に見つけるのです。

 もちろん、室井の掲げる「日本人ってさ」とは、私が私の価値観において私が楽しく生きられる世界って意味で、集団の利益のために個人が犠牲になることも仕方なしとする日本人ではありませんが、仮にそう突っ込んだとしても「そんなのおっかしいじゃん」と受け入れることはもちろん、振り返ることすらないのが室井佑月でありパヨクです。

 室井論考からの読売社説の孫引きですが、この理屈は他のギャンブルはもちろん、なにより「宝くじ」にあてはまります。

 読売新聞がこの理屈を掲げるなら、まず「宝くじ」の即時撤廃を掲げるべきでアリ、関連する所ジョージや綾野剛の広告を拒否すべきでしょう。同じく各種報道も、「年末ジャンボ」のCMを拒否しなければなりません。

 そして室井も同じく、宝くじの広告を掲載する媒体、CMを放送する番組から降板すべきでしょう。

《それでも儲かればいいという人もいるんだろうけ。けど、そうじゃない人間も一緒にされ、「日本人ってさ」といわれたりする。》

 との室井論考を普通に理解すれば「私はそうじゃない」と宣言しているのですから。

 いずれにせよ、観念論を下敷きにした報道は、かならず論理矛盾を生み出すという実例で、朝日新聞がすでに証明し、今回、読売新聞が上書きしました。

 マスコミの死は、想像より早く訪れるかも知れません。

 もう既に死んでいる?

 その見解を否定はしませんが、脳死を人の死をするかの冷静な議論が必要と考えます。

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