月刊Hanada 2016年11月号「中・韓・北とこう闘え!」

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 蓮舫二重国籍騒動の発端となった八幡和郎氏による『蓮舫「二重国籍問題」の核心』は、この騒動をはじめから終わりまでを紹介。つづけて、金美齢氏の『「人種差別だ」の批判こそ言いがかり』は台湾から日本に帰化したからこそ指摘でき、「台湾を蔑ろにするな」はその通り。台湾人は台湾に誇りを持っているもの。蓮舫氏は発言を追う限り、国民党、中華人民共和国寄りなんだよね。

 それは個人の信条だけど、ならばそれを明言して選挙に出馬しなければね。

 蓮舫騒動でいえば「Hanada」らしさ全開なのが、巻頭の連載コラム。ジャーナリストの西村幸祐氏が『蓮舫氏は「脱法ハーフ」』とネットスラングを引用しつつ、ネットの検証能力を紹介し、返す刀でマスコミの情報隠蔽を批判します。

 ページをめくると、すっかり「作品」を見なくなった漫画家「いしかわじゅん」氏が『蓮舫の罪はなにか』と浅い見識を披瀝します。米国生まれの日本人の二重国籍を「問題なし」としますが、二十二才でどちらか選択しなければならないことすらご存じないようです。

「Hanada」らしさとは、思想信条どころか、基本的な知識に相当程度のレベル差がある著者を並べて読者に考える材料を提供しているところです。雑誌には「色」があるもので、同系色でまとめれば、お好きな人にはたまらないといった、ひとときの満足を与えることはできるでしょうし、朝日新聞や毎日、講談社はこの流れ。

 しかし、十人十色だから世の中が面白いのであれば、毛色の違う考えや、愚かすぎる意見に発見を得ることも人生を豊かにするはず。「いしかわじゅん」氏の意見に、まったく賛同しませんが、この程度の知識で見識を披瀝できることは発見ではあります。

 好評連載 青山繁晴氏の『澄哲録片片(ちょうてつろくへんべん)』が事実なら衝撃のスクープです。翁長雄志氏の沖縄県知事当選は、中国工作員の活動の成果との指摘です。自民党沖縄県連の幹事長まで務めながら、国会議員にしてくれないとの不満をキャッチした、福岡の中国総領事館が動いたことにより、当面の狙いは沖縄県からの米軍の撤退にあります。

“安倍総理にはお辞儀せず、中国の総理である李克強さんには最敬礼を尽くす”

 とはなるほど。権力だけが好きで、国家観のない政治屋は、中国にとっては利用しやすいコマであることは、先の二重国籍問題に通底します。

 日光市議会議員 三好國章氏による告発レポート『日光東照宮を私物化する者』はなかなかの読み物。現権宮司 稲葉久雄氏が、次代を息子に譲ろうと画策し、しかもその息子は不出来で、そもそも金の亡者であると。そして仮に「世襲」をするのであれば、徳川家のどなたかに継いでいただくのが「筋」であると。

 辿れるほど立派な家系ではありませんが、どうやら「西」の勢力らしい我が家からすれば、「徳川」の衰退に思うところはありますが、三好氏の告発が事実であるなら、遠からず「週刊文春」あたりが動き出すことでしょう。いまから楽しみです。

 西岡力氏の『NYタイムズ前東京支局長のお粗末すぎる「従軍慰安婦」認識』は呆れます。

『安倍政権にひれ伏す日本のメディア』(双葉者)という本を徹底批判。著者のマーティン・ファクラー氏は、米国の青木理氏なのでしょう。週刊朝日、サンデー毎日、週刊現代、週刊ポスト、SPA! 週刊プレイボーイ、すべての女性誌を読むだけの日本語力があれば、こんなタイトル恥ずかしくってつけられません。

 また、「サンデーモーニング」や「時事放談」を視聴することもできないのでしょう。

 マーティン・ファクラー氏に政治的意図がないのであれば、ニューヨークタイムズの記事とは、現地語を一切理解しない人物を支局長に据えるレベルの信憑性だということです。あるいは、「日本人など、日本語を理解しなくても理解できる。なぜなら、サル語を介さずとも、サル山の観察は出来るからね」とでもいうのでしょうか。むしろ、こちらの可能性の方が高いかも知れません。と思わせるほど、ずさんな「取材」です。

 立命館大学名誉教授 北村稔氏の『中国人の異常な精神構造』は、彼らの思考回路を理解する上で重要な読み物。「愛国虚言」など、嘘を特に嫌う日本人は、前提条件として抑えておくべきでしょう。

 中国人による中国人分析をもとにしている点が秀逸。本質を「究極の自己中」と定義することで、文化大革命のような大量逆説をこともなげに説明してみせます。

 田村秀男氏『日韓スワップ百害あって一利なし』、室谷克実氏『韓国財閥 軒並み崩壊の真実』の安定感は抜群。Hanadaは、立ち位置がぶれていない著者が多く、それにより「いしかわじゅん」氏のような発言も「彩り」になるんだなぁと確認します。

月刊Hanada 2016年11月号「中・韓・北とこう闘え!」
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