月刊 WiLL 2016年7月号「朝日新聞の闇」

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 どちらかに内通者でもいるのでしょうか。
 月刊Hanadaと同じく「朝日新聞」ネタ。

 元朝日新聞記者の長谷川熙氏と永栄潔氏の対談は、どちらにも掲載されており、テーマの違いが編集方針の違いでしょうか。少し、気になったのは「WiLL」のほうが、編集部による合いの手が目立ちます。だからまるで鼎談。

 曽野綾子ちゃん(愛を込めて)と渡部昇一先生も、もう少し編集部による導入部を少なくしても良いのではないかとも。

 対談企画が多い中、圧巻は日下公人、髙山正之両氏。

 パナマ文書について日下公人氏が「出涸らし」と切り捨てると、はじめにリークを受けた「南ドイツ新聞」を、髙山正之氏は

「ドイツの朝日」

 を嘲笑します。つまりはウサン臭い。しかも時代遅れ。

 米国はすでに国内にタックスヘイブンを作っていて、90万人のデラウェア州に百万社近い企業があると指摘。

 前後しますが、長谷川・永栄対談で、心に留めておきたい示唆がありました。

「北朝鮮と朝日新聞社のつながりには相当に霧がかかっていますよ」

 長谷川熙氏がここまで切り出すからには、何かの「尻尾」は掴んでいるはず。続報に期待です。

 新生WiLLで始まった水間政憲氏の

『エリート校 麻布・慶応・灘が採用したトンデモ歴史教科書』

 のシリーズが惨い。先月号のバックナンバーに遡りお読みいただきたい噴飯物の教科書です。「学び舎」なる出版社から発行された『ともに学ぶ人間の歴史』がまるで中国の教科書。

 仁徳天皇陵と呼ばず大仙古墳、世界最大の陵墓という説明がなければ、当時の政治状況を「大王を中心にまとまった」とだけしるし、天皇という表現を使わなければ、「おおきみ」というルビもふりません。

 元寇も日本が悪ければ、日韓併合も全て日本が悪く、日本となった朝鮮半島でも悪逆の限りを尽くしたと、朝鮮の教科書ではなく日本の教科書が書き示し、それを麻布や灘が採用というのが先月号。

 今月号は「中国編」。

「侵略は鉄道爆破から始まった」

 と、「日本=悪」の図式は揺るぎません。

 通州事件同様、済南でも日本人居留民が惨殺されたこと、そしてやはり、筆舌に尽くせぬ残虐な殺され方をしたことが、国内世論を沸騰させたことなど微塵も触れず、日本が侵略したの一点張り。

 さらに文書の前後を入れ替える印象操作は、教科書の名に値しないものながら、文科省がそれに検定を与えてしまうのですから、開いた口が塞がりませんが、事実、いま起きている事実として知っておくべきでしょう。

 また、子や孫、甥や姪が、「学び舎」の歴史教科書を使っているなら、課外学習で教えをただして上げください。

 古谷経衡氏について、前回の書評で述べたので語ることもないのですが、タイトルの「ツネヒラの逆襲」って、何かに襲われているとでもいうのでしょうか。被害妄想です。あるいは自己肥大です。

 彼単体なら、書いたもののみで評価を下すのですが、保守と紹介されることにイラッとするのは、朝日新聞らの保守のイメージダウンを狙ったもの見えるからです。その最たるものが女々しさ。

 最後の紹介するのは

『追悼 若宮啓文 その筆法は夢を借りた日本叩き』

 産経新聞の古森義久氏が、交流を懐かしみ、その死を悼み、しかし、ジャーナリスト、文筆家としてのその手法を批判します。死者に対してと違和感を覚える人もいるでしょうが、その筆跡が後に神格化されないためにも、むしろ今しかできない批判であり、同業者としての最上級の野辺送りでしょう。

月刊 WiLL 2016年7月号「朝日新聞の闇」
http://www.as-mode.com/check.cgi?Code=B01D531CP0

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