やくみつるの時空を越えた論理破綻に見た「みんなのニュース」の限界

 雑学のコレクションと、本質的な頭の良さは別物で、やくみつる氏は本当は「バカ」じゃないのでしょうか。という話し。

 安倍首相がテレビ行脚を始め、その第1弾となったのがフジテレビ「みんなのニュース」。

 近頃のフジテレビはすっかり左がかっていて、社会党に繋がる津田大介氏など、リベラルな人選が目立つのは、縁故入社の多さからくる特権意識が、選民意識をもつバカ左翼にシンパシーを感じるからでしょう。

 新興国でリベラルな民主化を求めデモに明け暮れる若者に富裕層が多く、その警備に配置されるのは貧乏人の小せがれという構図に似ています。生活の心配がない富裕層は、机上の空論で飯が食えると信じて疑いませんし、同じ匂いのするエスタブリッシュメントを周囲に配置したがります。

 貪欲な成り上がりの生命力を、本能的に怖れるのかもしれません。また、軍隊などの「暴力」を毛嫌いするのは、自らが甘える既得権を破壊する能力を有していることを感じているのかもしれません。

 ともあれ「みんなのニュース」を最初に選んだのは、低視聴率に喘ぐ同局を救うための電通の仕切りではないでしょうか。自民党と電通は親しく、総理の嫁 昭恵夫人は、森永社長令嬢ばかりが紹介されますが元電通マンです。

 同番組は安藤優子を追い出し、「スーパーニュース」を打ち切ってまで始めながら、低視聴率に喘ぎ、最低視聴率の更新がスポーツ紙を飾るほどの低迷を続けているなか、安倍首相が出演した20日は、祝日ということも手伝ってか、5.3〜6.7%と、いつもより高い視聴率を叩き出しました。

 ただし、大相撲中継が裏にあったとはいえ、テレビ朝日の「スーパーJチャンネル」の7.4%にも及ばないとは、番組のファンがそもそも少ないからでしょう。

 低視聴率番組は安倍首相にとっては「肩慣らし」として適当です。また、論客を気取るコメンテーターも、浅い意見ばかりで、知識不足を隠しもせずに「メリットとデメリット」と、通販番組のような比較広告的な問いかけをした、負け美女評論家 アイリスオーヤマ・・・もとい、犬山紙子氏が一番、するどい質問だったところに、彼らの程度が分かるというものです。

 多くが「戦争法案」なる、野党のレッテルに沿っており、問題点への切り込みができていないのです。そういった視点で見たとき、両者の利害が一致したと見ることができます。

 その中で、漫画家の「やくみつる」氏が、「馬脚」を表しました。クイズ番組で「インテリ」と紹介される、彼の見識の浅さが露呈します。と、いうより、簡単に言えば「なにいってんの?」。反論ではありません。論理不明なのです。

 やくみつる氏は、書き下ろしの一コマ漫画を手に、安倍首相への詰問を開始し、支持率という鎧をまとっていた安倍首相が、今回の法案により、それが吹き飛び

「裸のソーリになる」

 と小馬鹿にします。一国の首相に対して、まるで「折伏してやる」と言わんばかりの傲慢さです。左翼は自分が一番頭が良いと思っているので仕方がありませんが。

 そして左系のネット媒体は「やくみつる勝利、安倍論破」とかき立てていますが、いまも残るYouTubeの映像を見る限り、論破されたのはやくみつるであって、彼の雑学はあっても見識の無さが露呈した「事件」でした。

 しかし、これは左翼の手口で、ネット黎明期から彼らはネット活用に長けており、事実をすり替えて「記録」することで、後の世では「やくみつる勝利」だけが発掘され、歴史が上書きされてしまうのです。

 悪夢の民主党政権・・・もとい、革新系の吉田万三氏が、足立区長を務めた悪夢の時代、いま、ネット上では「守旧派の抵抗にあい」とまるで理不尽な攻撃で追い込まれたかのような記述ばかりが保存されているようにです。

 そこで、やくみつるの「ご高説」とやらを、書き起こしてみました。

(やくみつる)支持率が低下をされています。総理は今、支持率という鉄帷子を身にまとっています。ここに大逆風の熱風が吹き荒れ、鉄帷子と思っていた支持率という服でさえ、いま、ちぎれかけ、これがこのまま進みますとどうなるかつうと、「裸のソーリ」になってしまうんではないかと私は思うわけです。

 確かに自民党は、与党の皆さんはまだ、盤石な総理を戴いているのだと思うかもしれませんけど、この(一コマ漫画に自ら描いた子供らしきキャラクターを指さし)、ものの本質を見てしまうお子達は、「総理裸だ」と、このお子達とは、総理が将来、派遣することになるかも知れない、ま、兵隊さんとは言わないまでも、自衛官かも知れない。そういうお子達が、本質を見抜いてしまうと、結果、これは危険だなと、あとあとひっくり返されて、いませっかくもしかすると通るかも知れない法律も、政権が逆に渡ってしまえば、ひっくり返されてしまう、その前兆、すいぶん先の話ですけども、そういうことにもなりやしないかと思いますね、この支持率の低下というのは。

 一旦中断。すいません。読みにくいですよね。そして何を言っているかが分からない。独特の言い回しと言うより、「徴兵制」を前提としつつ、支持率低下を「脅迫材料」にして折伏しようという小物の論理で、こんな小物に口を開かせているあいだは、「みんなのニュース」の低視聴率は改善されることはないでしょう。

 破綻している論理を整理して、それが正解になるかはわかりませんし、子供が本質を理解するという前提の論拠が示されておらず、やくみつるの珍説のどこのひとつも理解できないのですが、あえて好意的に解釈したとても、

「いま通るかも知れない法律も」と「随分先の話ですけども」と、違う時空が混在しています。いまとは、最長でも今国会中で数ヶ月単位、随分先とは「お子」らが選挙権を持つ、十数年後です。失禁するほどの酔っ払いでも、こんな論理破綻はしないでしょう。

 そしてその「本質」を見抜くとやらの「お子」が、逆の政権・・・とは日本共産党か?・・・を選んだとすれば、その時点の日本の民主主義の結論に過ぎません。政権交代を民衆が選択できるのが民主主義です。それは健全な民主主義の姿です。

 自民党を応援しているのなら、「徴兵制」を前提にするわけもなく、つまりは「反対のための反対」という愚論の開陳です。

 仮に子らが本質を見抜くのであれば、プラカード掲げカメラ目線の民主党議員や、テレビ映りのもっとも良い場所を確保する辻元清美らの異常さでしょう。

 番組に話を戻します。

 総理いかがでしょうと、やくの珍説について、伊藤利尋フジテレビ社員が水を向け、安倍総理が「ひとつの見方だと思いますけれど、そうならないように頑張りたいと思います」という言葉を遮るように、しかし、呪いのような囁きで

「なっちゃいますよ」とやくみつる。

 これを拾う伊藤。というか、船場吉兆の「ささやき女将」のような、やくみつるのウィスパーボイスが放送電波に乗ったということは、音声を活かしていた、それも相当ボリュームを上げていたということで、首相にケチをつけるという番組側の演出意図が見えます。いわば「捨て台詞」を拾い上げたのですから。

 で、どんなご高説を垂れるのかと言えば、

「いや、なっちゃいますよ。いや、かなりこの安保法制の、立て看がギシギシといって、ポッキリ折れて飛んでいっちゃうかも知れない」

 と、「なっちゃいます」と断言しておきながら、最後は「知れない」と不確実な可能性にすり替えるとは、当て逃げのような論理展開。

 首相はこう「たしなめ」ます。

「支持率だけを大切にするならこういう法案を通そうとは思いません。我々、支持率のために政治をやっているのではなく、支持をいただきながら政治をやっている(結びは意訳、この後、日米安保時の話しなどが続くので)」

 ついでにいえば、安倍政権を支えるのは「支持率」だけではありません。「株価」もそのひとつで、「支持率」を鎧とするなら、株価は「盾」で、本日は前場段階で下落しているとは言え、8千円だった日経平均は、2万円を超えています。

 そもそも、やくみつるは、中国が攻めてきたら、中国の植民地になれば良いと考える人間で、国家観なき者に、国家を守る安保法案など理解できるはずもありません。

 バカが過言ならば、そもそもスポーツをベースとしたギャグ漫画家に、政治を語らせたことに無理があるのでしょう。キャスティングのミスです。気になったのは首相とのやりとりにおける、やくみつるの「睨みつけ」。そこには敵意がありました。

 そして隣に座る津田大介氏が、誰かに見えて仕方なく、次第にそちらばかりが気になり番組に集中できなくなりましたが、録画してあった「みなさんのおかげです」で納得。

 軽井沢に別荘を建てた、美容家「IKKO」がそこにいました。すっぴんの彼女というか彼は、あんな感じなのだろうと。

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