反日バラエティ「モーニングバード」が来年に向けてアクセルをふかしています。選挙が終わり本性を隠す必要がなくなったからなのでしょうが、つまりは自民党による中立的な報道の「要請」とは事実だったということでしょう。
解散後は「バランス」をとっていた有識者の引用に、偏りが見えたのが「玉川徹 そもそも総研」。
先のブログで示したように、活動家ではなく「無知」の疑いもあるのですが、本日(2014年12月25日)のテーマは沖縄の辺野古基地移設について、専門家として登場するのが前泊博盛 沖縄国際大学大学院教授。この人、沖縄言論界をリードする(つまりは超リベラル)の琉球新報の記者上がりで、論説委員長まで務めている言論による活動家。
ずるいのは「沖縄の声」として現地の人に「基地の有無」を問うので「いらない」と答えるのは当然ですが、論理と感情を混雑させた上で、迷子は人道にもとるという論理展開は「沖縄問題」の常套手段で、だから本土の人間の沖縄への無関心が加速しているのでしょう。これは中国や韓国への国民感情が悪化しているのと同じ構造。
「どれだけ対話し、協力しても、もっとという」
基地を押しつけられたの一点張り。世界一危険な普天間基地という現実は本当。しかし、普天間基地ができたときの周囲は田畑が拡がっていたことは、ネット社会となった現在、比較的容易に当時を確認する写真が見つかります。
いやいや、沖縄の負担が大きいことへの心苦しさは、心ある本土の人間なら分かっていますし、だから安倍政権批判のためなら「復興予算」にさえ文句をいう本土のマスコミでさえ、沖縄振興策は多少の揶揄はあっても、問題化をしないのがその表れです。
ところが紹介される「沖縄の声」は、永田町のまえで「原発反対」「集団的自衛権反対」と叫んでいる活動家のようで、それに本土の人間は辟易しています。しかし、私の知っているウチナンチュ=沖縄県民に、基地容認派は少なくなく、むしろ声高に叫ぶ連中を迷惑に思っている人が大半です。基地はなくなって欲しいが、あそこまで偉そうに言わなくても、っていうか、あいつら内地の連中だし。と。
番組に話を戻せば、前泊博盛氏は、基地問題から集団的自衛権へと繋がり「徴兵制」へと飛躍します。現代の戦争を少しでも知っていれば、徴兵制はありえない制度です。なぜか? 武器がハイテク化しており、専門技術の習得と訓練が必要で、むりやり連れてきた一般市民は「戦力」にならないのです。こうした左翼連中は、いまだに「竹やり」で戦うと思っているのでしょうか。徴兵制を持ち出したら、そいつは「バカ」と思った間違いありません。
現実問題、戦争をする国、戦争を始めるなら「戦費」の調達で、その為の課税による国民の負担の増加のほうでしょう。それこそ消費税を30%にするとかね。
玉川徹は先の衆院選挙において、小選挙区では自民党が完敗し、比例代表でゾンビとなった自民党議員がいるものの、それは「九州沖縄ブロック」だからで、沖縄だけの比例区になれば・・・と、自民党の「死滅」を予想したのでしょうが、残念ながら、彼らの算出では沖縄単独比例区は「2議席」となり、それは「自民1 公明党1」で分け合うという結果。
沖縄の小選挙区から出馬し落選し、比例区で生き残った自民党議員は4人にて、それが1人になるという論理なのでしょうが、その分、九州ブロックで自民党議員が当選すれば、全体としては同じことです。
玉川徹によるアジテーションがおわり、スタジオでは松尾貴志と宮田佳代子が追撃します。両者の中身の薄い言い分はひと言にまとめることができ、それは
「安倍政権にフリーハンドを与えたわけではない」
・・・だから、それを主張するなら佐野光秀率いる政治団体「支持政党なし」を応援しろよと言いたくもなりますが、松尾貴志は低投票率を持ち出し、必ずしも民意が反映されていないと、お定まりの政権批判。この主張への批判はこちらに書いております。
なるほど、全国平均で52・66%。それでは沖縄県はといえば52・36%。わずか0.3%とはいえ、全国平均を下回る投票率で、必ずしも民意が反映されてないというのなら、それは沖縄県にはより当てはまるということです。
こうした「無理筋」の主張が、民心がリベラルから離れている理由です。そしてその政治的活動の犠牲者は沖縄県民なのかもしれません。