各種連載で「予言」してきように、この週末の三連休は「駆け込み需要」で盛り上がりました。「Web担当者Forum」や「通販支援ブログ」では「売り手」側から書くので、駆け込み需要を喚起する記事を書きました。こちらのピークが過ぎたので、罪滅ぼしの意味を込め「消費者側」からの視点で一筆啓上。
駆け込み需要はやめてください・・・とは、3月の初旬までで、売り手の結果はでているからです。どういうことかといえば、「駆け込み需要」を喚起するため、セール開始直後は「目玉商品」を用意しますが、ここで一定の売上を確保できれば、安値販売をやめるということです。
商品供給からも無理はありません。例えばボックスティッシュやトイレットペーパーを増税ギリギリまで増産しても、売れ残れば大量の在庫が残ります。小売店が引き受けてくれるとは甘い考えで、ならば一定数量を供給した後は、増税後も安定的に売れるであろう商品に経営資源を廻すのは当然の選択です。
だから「品切れ」が相次ぐのは当然で、割高感から敬遠されていた商品しか残されていません。割高ということは、それだけ特徴のある商品で、それを気に入ったのなら、増税前に買うのも一手ですが、仕方がないというのなら、増税後に買うのがよいでしょう。増税すると言っても値上がり分は3%。198円の特売ティッシュなら、203円となり差額は「5円」です。248円の割高なティッシュを買うより、増税後の方が総額は安くなるということです。
そしていま「便乗値上げ」が起きており、こちらには注意が必要です。わたしの事務所から徒歩で5分ちょっとの某スーパー。そこがサトームセンの跡地だということはすっかり忘れ去られる賑わいのこの店が、便乗値上げに血道を上げています。
かつて毎週火曜日は「88円セール」を開催していました。これが「84円(本体価格)」に変更されました。個別の税込み価格は「88.2円」。1円未満は切り捨てとすれば従来通りです。ただし、本体価格の合計に対して課税されるので、5品を買うと税込み価格なら「440円」でしたが、税別計算では「441円」と1円値上げ。
ま、これぐらいなら許容範囲というか、やむなしと目くじらなど立てません。問題はちょこちょこ「便乗値上げ」をしていること。豚肉の切り落としや、細切れの特売は100g「98円」だったところを95円+税で99.75円。事実上、100g99円といっても良いでしょう。
そしてこれもまぁわずか。ポイントは税抜き価格表記後も「138円」など、下一桁を「8」と表記している商品は、みな割高になっていることです。キャベツ98円とは102円。インスタントコーヒー248円とは税込み260円。一事が万事で微妙に値上げしています。
小売店が大変であることは分かりますが、近隣(但し、自動車移動が前提ですが)のスーパーマーケットの「新鮮市場」、「OKストア」の価格政策は従来通りで、増税に合わせた変更は予告していますが、こうした姑息な値上げはしていません。
また、すこし離れますがディスカウントストアの「ロヂャース」は、現在、税込みと税抜きの表記が混在していますが、食品売り場では「黄色の紙」に印字された価格は「税込み」とするなど、お客の混乱を少しでも回避しようとする店舗と比較するとイヤーな感じが消えません。
そして消費は自己責任。くれぐれもご注意を。また、こうした混乱期、店のお客に対する姿勢があらわとなります。