メディア批判が堪えないネット世界。ツイッターではタレントや
自称ジャーナリストが検察批判と絡めて大騒ぎしています。
頷く説もありますが、なかには一事を持って世界の全てを語るよ
うな空虚な妄説もあり、真贋怪しく、
「なんでそんなことまで知っているの」
と経歴からみて不思議なものも少なくありません。と、いうか
反対に「そんなことまで」をネットでもメディアでも語った時点で
「リーク」した人間の特定は簡単で、迷惑をかけるかもしれないと
考えれば、
「それこそがジャーナリスト魂」
とみるより
「リークしたふりして利用している(つまりはされている)」
と疑ってしまいます。
それはさておき、一貫しているのは「既存メディア批判」です。
あるいは「大企業批判」。または「著名人批判」に「官僚批判」
で今のトレンドは「検察批判」です。
でもね。
パソコン通信、草の根BBS、チャット、日記型掲示板、メルマガ
そしてブログ。いまではSNSにツイッター。
ずっと眺めてきて確信するのは、メディアと名がつく、あるいは
発進力を持ったツールで行われるのは常に「体制批判」だということ。
これはテレビ、雑誌、新聞にも通底します。
大企業に関してはこうした「大メディア」は「お客様(と、書いて
王様と呼ぶ)」ですから批判してもぬるいのですが、それ以外につ
いては全く同じです。
語弊を怖れずに言えばこういうこと。
「誰かの文句ばかりいっている」
ダメだダメだといっているだけで世の中が良くなるわけがないのに
文句をいいます。
大メディアに問題がないとは言いません。しかし、大メディアの
言説もネットのそれも大差がないのです。それが「みのもんた」や
小倉智昭か、「●●●●」「●●●」「●●●」の違いだけであって
信じるものの発言を盲信し、教祖が批判する敵を盲目的に攻撃する
姿は同じなのです。
※ネットには表現の自由も信教の自由も存在しますが、どうやら
「攻撃の自由」や「標的の自由」という概念があるようで、ここに
抵触すると面倒なので自主検閲を実施しております。一部お見苦し
い箇所がございますが、ニヤニヤと笑ってお読み進めください。
なお、伏せ字部分につきましては、マイミク以外非公開版のミクシィ
で気が向いたら公開します。
拙著を上梓した時のことです。注釈で記しましたがミクシィは
マイミクという「承認」した人以外は日記をみられない設定にし
ているのですが、この理由にはこんなエピソードがあります。
自分を著名人というとおこがましい話しですが、とある読者と
名乗る人間が拙著について質問してきました。しかし、「内容」に
関する質問だったので、やんわりと本をお読みください的に
回答すると、こう返事がありました。
「おまえの本の面白さを俺に伝えろ。面白いと思ったら読んでやる」
・・・原文を消失した(削除です。立腹のため)のでうろ覚えで
言葉の端はしに悪意をみつけるのは私の創作かもしれませんが、
内容はこのままです。
これについても丁重にお断りをいれると
「あんまり盛り上がらんし、つまらんからマイミクやめる」
と「捨て台詞」で離れていきました。
・・・言葉がありませんが怒りだけは今も持っています。
このとき、世に出た人間には何をいってもいい・・・と、思う
人間が増殖しているのではという仮説が浮かびました。
そして最近のことです。
とある会合で、私が行列のできる焼き肉屋スタミナ苑の
ホームページを手伝っていると切り出すと、そこにいたある「社長」
がつぎつぎと悪口を悪意と感情を込めて語り始めます。
箇条書きにするとこんなところです。
1)全員揃わないと入店できない
2)店員の態度が悪い
3)再注文できない、入店時にスープのオーダーを取る
4)酒を飲んでいたら帰れと言われた
なんて酷い店なのだと思うでしょうか。以下、理由です。
1)はスタミナ苑の鉄則です。だからどんな著名人でも行列に
並んでいただきます。この理由は代表者が並び、席だけ
確保しておいて、本隊が遅れて入店することを避けるため
のルールです。想像してください。10人で予約して、
1人だけ確保した席に座りメールをしている様を。外で
行列に並ぶ身で店内を眺めれば殺意すら覚えることでしょう。
そこで「全員」が揃ってをルール化したのです。
2)定員の態度が悪い
主観の問題です。それとスタミナ苑は店員が客にかしづく
ファミレスでもホストクラブでもなく、イメージするなら
昔の食堂の延長で、店員と客がフラットに会話します。
もちろん、丁寧語は使いますが、態度が悪いとする論拠は
店員が睨みつけたというもので、だいたいスタッフの誰か
は想像着くのですが、彼はそういう顔つきで、空いた皿や
オーダーを絶えずチェックしていることから、そうなって
しまいますし、マクドナルドと違って「スマイル0円」と
は販売していません。
3)再注文は超繁忙期、一品ふたしなと注文されると、
オーダー順に作っているわけではない(厨房の状況により
多少前後するということ)ので、もの凄い時間がかかる
ことがあり、最初にお願いします。という意味ですが、
不慣れなアルバイトは再注文禁止と言ってしまうことが
ありますが、これは店のルールというより個人差なので
すが、従業員の徹底教育まで店の責任だと考えるのなら
叙々苑あたりにいかれることをオススメします。
そしてスープについては、オーダーがはいってから作り
始めるので、手の込んだものになると1時間近くかかる
ことから、最初にお願いしている、いわば店のルールで
安楽亭や牛角と違ったといって文句をいうのはどうでしょう?
4)いよいよ最後。ご主人の台詞「うちは焼き肉屋だ」。
そとで長い行列に並びまっているお客さんに少しでも
早く食べて貰うために「酔客」には声をかけています。
これがいけないことでしょうか。
ちなみに私もよく追い出されます(笑)。
個人の感想として不満を述べるのは表現の自由です。
また、100人が100人、気に入るとは思いません。
スタミナ苑のシステムが気に入らない人がいても当然です。
では、なぜそれを「ミヤワキ」にいうのでしょうか。
彼は悪口に同意して欲しかったのでしょうか。
それはお客の声として伝えたかったのだと好意的な解釈も
試みましたが、ならば直接、その場で告げるべきでしょう。
例えば最初の注文時にスープを頼みたくないのなら、その場で
席を立つべきですし、店員の態度など、その場で経営者を呼びつけ
注意すれば良い話しです。
だいいち、私がスタミナ苑の親戚だとしたら、どうしたのでしょ
うか。もちろん、無関係ですが、商売は縁故関係で繋がっている
ことは多く、その可能性があたまをよぎらないことが不思議で
なりません。
面倒ですが、私はクライアントをなじられて黙っているほど、
腰抜けではありませんが、けんか腰になるほど子供でもないので
やんわりと、前述の反論をしたのですが、その言葉を遮って
「悪口」を言い続け、最後にはこういいました。
「テレビに出ているから調子に乗っているんだ」
実はこれ、なんどもあります。
テレビに出ていることと調子に乗っているに相関関係がない
のは、いまほど有名でない20年前から態度もシステムも
変わっていないからです。
あえていわせて貰えば、テレビをみてやってきて、自分の
思い通りにならなかったから文句をいっている。ということ。
そしてこうした「店側」の発言をネットで書くと、非難が
寄せられます。日本のネットにおいて言論の自由は客にしか
認められていないかのようです。
わたしはこの出発地点に「メディア自身のメディア批判」と
みつけます。つまり、悪いのはすべてメディア(体制)であり
視聴者は一切悪くないという「媚び」があり、それは視聴者と
いう客を増長させ、さらにこれは持論でごめんなさいですが
日教組のマルクス・レーニン主義的思想の「資本家批判」に、
個人の権利原理主義がトッピングされた結果
「個人は弱者で守られなければならず、同時に権利は最大限
守られるべきであり、その為に資本家(店)や体制(メディア)
は協力を惜しんではならず、要求を満たさなければならない」
これは本稿に登場した企業団体と全く関係なく宮脇睦個人
としての意見ですが、端的に述べればこうです。
「ばかこくでねぇ」
ところがこの「バカ」が跳梁跋扈するのがネット界・・・と
おもいきや、先ほど述べたようにリアルでも蔓延っております。
スタミナ苑のケースは一例で、世間話でもまず政権批判、
そこにサジェスチョンを投げ、それが理解を超えると、
メディア批判。
憎しみを持ってだれかの悪口をいうのは抑えきれない感情で
これを否定するものではありません。
しかし、現代日本に蔓延っている悪口の大半は、誰かを
悪し様に攻撃し、足を引っ張ることで、相対的に自分を良く、
かしこくみせようとする自己演出で、裏返せば自己の努力により
高見を目指す姿勢と正反対です。すると、その結論は
「さいごはみんなばか」
となります。