シートベルト着用に見る反論しづらい世の中

足立区西部の悲願、「日暮里・舎人ライナー」が開通して2ヶ月
が経ちました。私の近所には「観光客」が増えてきました。

ところが実に不便。観光客にとって。
案内が不十分なのです。

終着駅の「見沼代親水公園駅」で下車するも、目立たない「看板」
はありますが、掲載されているのは観光客の目的と異なる、地元の
生活向けといった趣で、駅徒歩2分弱にある

「大相撲 境川部屋」

の案内はありません。
土俵外がかまびすしい相撲界のなかでも将来を嘱望される「豪栄道」
に、そして「岩木山」に「豊響」と三人もの関取を抱えています。
現在は幕下ですが、今後にさらなる期待がかかる「宝智山」もそうです。

朝、部屋の前を通ると鬢付け油の臭いと、力士のぶつかる音、そと
に流れる毛長川のフェンスにかけられる「まわし」など風情があります。

ところが我が町足立区では、引退した「栃東」のほうがなにかと
注目を集め、色んなイベントに引っ張り出されています。

栃東をどうこうというつもりはありませんが、もうすこし境川部屋
も「オラが街の」と盛り上げ欲しいと地元としては願います。

が、足立区役所内では待望の悲願だった「新線」に対しては
さめた空気が流れており、観光振興への注力は望みが薄いと言います。

理由は簡単。

「知らないし、関係ない」

から。区役所に通勤するのに、この日暮里・舎人ライナー沿線は
非常に不便きわまりないのです。以前に触れたことがありますが、
都心方向への「南北」の交通網は整備されていますが、区内移動の
「東西」は未整備どころか「断絶」状態なのです。

さらに沿線の「舎人公園」も東京都の施設であることが、興味を
さらに薄めます。区の管理と都の管理は縦割り行政のしきたりの中
断絶します。

そして区役所にも職員にも「悪意」はありません。
知らないし、興味がないのですから仕方がありません。

世の中には無知による罪というのは少なくありません。
しかし、知り得る立場で情報を操作しようとする人もいます。

ある人は、自分の立場を守るため、または信条や主義のため。

この6月1日より自動車の後部座席のシートベルト着用が義務化
されました。安全のためにはした方がよいのでしょうが、まるで
健康のために禁酒禁煙、食事制限に運動励行と、どこまで死なない
ように強制されるのかと反吐が出ます。

天の邪鬼と誹られることにもすっかり馴れましたが、強制される
ことは例え善行であっても嫌いな私にとっては苦痛です。もっとも
善行は自ら行うもので、強制される類ではありませんが。

そして「情報操作」が。

ワイドショーや情報番組でなんども繰り返し流された、

「衝突して飛び出す人形」

の映像です。参列シートで後部2席がえらいこっちゃとなり、
中でも最後列に座っていた人形が、サンルーフを突き抜けて飛び出
す「コントのような映像」です。

・・・事故時にノーブレーキでつっこむ勇気を殆どのドライバー
はもちません。「刹那」でも気づいてブレーキを踏みます。また、
同乗者に聞こえるように

「うわぁ」

「危ない」

と叫びます。だから、可能性としてはゼロではありませんし、
事故が起きたときの惨状を考えれば「気をつけましょうね」という
意味においては分かるのですが、

「だから、シートベルトをしろやごるぁ」

というのを脅迫といいます。

安全危険で言うなら

「一時停止」や「信号無視」

のほうが日常におこっています。特に交差点での接触事故などは
この法律を遵守徹底するだけで激減しますし、街角を走っていての
実感からすれば信号無視は年々酷くなっています。

例えばウチから徒歩3分以内の交差点で一日カメラを廻していた
ら相当「刺激的な映像」がとれることでしょう。

小学校隣の角のスクールゾーン内の一時停止を守るクルマは
10台に1台もありません。そこから1分の場所の変則5叉路の
竹の塚駅方面に向かうバス通りでの信号無視は日常茶飯事です。

こういう意見を見つけました。
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/m/16/index.html

後部座席のシートベルト推進派に立つご意見で、論は次第に
熱を帯び、「殺人」とまで言い切る段では笑ってしまいましたが。

論理を飛躍させる典型です。そして天の邪鬼な私のセンサーが
危険を告げます。

主義主張はどうぞご自由にお持ちいただいて結構なのですが、
その為にはどんな論でも持ち出してきて正当化し、それば

「環境、命、人権」

のどれかに触れていれば、反論がしづらい世の中になっている
ことに危険を感じます。言論統制といってもよいでしょう。

例えば小学校の保健室前で見た

「喫煙者の真っ黒な肺の解剖写真」

を信じてきました。しかし、解剖学者の養老孟司さんによると

「あんなもの」

だそうです。空気清浄機の「フィルター」が汚れるように、
肺もなるのだそうです。

捕鯨に反対する団体が、捕鯨調査船の乗組員が慣例として
受けとる「鯨肉」を窃盗して、それを

「不正横流しの証拠だ」

と表明しました。調べたところ窃盗ではないかと疑惑が
もたれているのですが、すると

「あなたたちはクジラを殺すことを悪いと思っていない」

と論をすり替えます。

偽装発覚から半年間楽しませ続けてくれた「船場吉兆」の
廃業に際して、解雇された従業員が不当だと訴えます。

・・・え? 焼き直しやレンジでチンをだしていた一味の
ひとりがそれを言う?

涙ながらに語ります。

「やめても就職先に困る時代だから」

仕方がなかったという論旨です。
いま、バブル期を越える人手不足です。
もはや若手だけでなく、能力があれば・・・いや能力の高い
即戦力は「平成大不況」の頃からずっと不足しており、高値が
ついていたのです。

紋切り型の「弱者」。
かけがえのない「地球」。
そして「安全と平和」。

これらの前に私たちの「知る権利」と「発言の自由」が脅か
されているのではないかと大上段に構えた論理の飛躍をして結
びます。

そして、今朝の産経新聞1面。

「中国、弾道ミサイル発射実験」

世界中から義援金が集まる国で行われたと言います。
人道の前の思考停止にも恐怖を覚えます。

ブログ村に参加してみました。宜しければ右バナーをクリックしてください→ にほんブログ村 政治ブログ メディア・ジャーナリズムへ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください