広告出稿量の多い企業に優しい報道

今回は「ウェブ担当者フォーラム」と連動企画です。

もはや懐かしい話となりますが、旧ライブドアが企業買収を繰り
返したとき「何でも金で買いやがって」という批判が絶えることは
ありませんでした。

提携の先にある不透明感が楽天のTBS株取得に悪いイメージを
与えたとはいえ、営々と築き挙げてきたテレビ屋を金にものをいわ
せて配下に納めようと、しかもTBSは望んでいない形でという
ところに和を貴ぶ日本人的な嫌悪感を覚えている人も多いでしょう。

局の偏向報道と「いきすぎた取材」に対しての責任感のなさは
別次元として棚上げしていますが。

最近では「外資系」のスティールによるブルドック買収が失敗し
たときには、

「歓迎されないM&A(企業買収)は日本では上手くいかない」

と公言する人が後を絶ちませんでした。

また、日本経済が失政によりガタガタとなっていたときに

「市場の論理」

で買い付けた外資系を「ハゲタカ」と呼び、卑しんだ気持ちは分
かりますし、アメリカ政府による陰謀というのもあり得ない話では
ありませんが、しかし、一方立て直し息を吹き返した話はあまり
報じられません。

私はゴルフには一切興味がありませんが、破綻したゴルフ場が
外資によって息を吹き返した話を、ゴルフ場のグッズを扱っている
とある企業から聞いたのはもう数年前のことです。

経済ニュースは朝日新聞系列の偏向報道並みに不可思議なことが
起こります。

オリジン弁当(オリジン東秀)の買収の際に、ドンキホーテは
敵対的買収者としてどちらかというと「悪者」と扱われ、白馬の
騎士として現れたイオンが「正義」かと見まがいましたが、
そもそものきっかけは「お家騒動」でした。

創業者一族と現経営陣との対立という良くある話です。

創業者からの話にドンキは弁当屋を併設した新型コンビニという
収益源を見いだし現経営陣に声をかけたのですが、のらりくらりと
先伸ばしているウチに、

「だったら株こうちゃる」

となったのです。
そして弟を民主党元代表にもつ社長率いるイオンの登場と相成り
ました。

イオンとしてもジャスコやイオンモールなどでの「お総菜部門」
を楽々強化できるオリジンは魅力でしたし、先にドンキホーテが
提示していた新型コンビニは、ファストフードを提供するという
特色を持ちながら、今ひとつパッとしない傘下のコンビニ
「ミニストップ」の起爆剤に使うこともできます。

良い悪いではなくどちらも商売人として至極真っ当な算盤勘定で
動いていたのです。

が、報道は不平等。

特にドンキホーテは、埼玉で起こった「放火殺人」の時に、
明らかに非は火をつけた放火魔であるのに、独特の陳列方法が悪
だったように報じましたし、その後、これは司法の判断次第ですが
取引先に「労働力を提供させていた」と指弾されています。

さて、同じく「労働力」についての指摘を受けている企業があり
ます。

店舗側がヘルパーと呼ばれる「メーカーからの応援者」に対して
ノルマを課したり営業報告書で「販売管理」と、まるで、自社の
営業マンのように「扱っていたのではないか」というものです。

「自社の営業マン同様」ですから、成績が悪ければ詰られ、それは
全国の組織的に「行われていたのではないか」と。

「ヤマダ電機」さんの話です。

仮定で綴っているのは報じた読売新聞がその後腰砕けになってい
ることによります。

腰砕けになった理由は「読売新聞にはチラシを折り込まない」と
いう圧力があったと週刊文春が追いかけていますが、これに対して
読売新聞が事実無根だと反論しています。

えっとこれは一般論ですが日本の商業報道機関において広告主は
何よりも偉いものです。

ヤマダ電機さんについては今年の春に

「家電リサイクル法に基づいた回収品を横流し」

ということも露見しましたが、現地担当者のせいということで
泡のごとく消えましたが、店舗で回収しリサイクル料を受領して、
その先の「支払い」がなかったことに気づかなかったのは不思議な
話です。

会計の公開が義務づけられている「上場企業」ですからね。

ちなみにテレビや洗濯機1597台が横流しにされたので、
テレビを1000台、洗濯機を597台として割り振ると

テレビ処理費2835円×1000台=2835000円
洗濯機処理費4830円×597台 =2883510円

約572万円は上場企業ともなると「使途不明金」で処理できる
のかも知れませんが、法的根拠を立てに客から「預かった金」です。

当時の報道は「現場責任者が」というものばかりで、酷いもの
では「大手量販店のリサイクル家電の集積所」という訳の
分からないものもありました。

えっと、商業報道においてお客様は神様です。

そして何でも欲しがるヤマダ電機さんはセレクトショップの
キムラヤを買収しました。再建中の同社に救いの手をさしのべ
たというところでしょうか。

腹ぺこですから仕方がありません。山田さんは今度はベスト
電器まで欲しがっています。

ベスト電器さんといえば先日ビックカメラさんと「仲良くし
ましょうね」と手に手を取り合ったところ。

そんな動きを小島義雄ばりに「そんなの関係ねぇ」とベスト
電器の株を買い増ししています。

事実上の敵対的買収と見ても不思議ではないのに、この見方
切り口からは殆ど報じられません。

私はどちらが善だとか悪だとか論じるつもりはありません。
経済活動ですから。

ただ、同じようなことをしているのに

「広告出稿量の多い企業に優しい報道」

が鼻につくだけです。
えっと一般論ですが本日のウェブ担当者フォーラムでの
「ドコモ」さんも同じだったりします。

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