日本人のバランス感覚

敗者に石を投げるかのような「特集」に嫌気がさして、ここ数
日はケーブルテレビから「通販専門チャンネル」をみております。

もちろん、政治屋さんですし与党ですから責められるのも仕事
の内なので、それ自体は仕方がないのですが、

「ミスや失敗を許さない。寛容のない世界だ」

と子供達に悪影響が出ないかを心配してしまいます。

安倍が悪い。安倍が悪い。安倍が悪い。

まるでどこだか真理教のマントラのようです。

負けた理由はもうそれは様々でしょうし、テレビの御用識者が
語り尽くしており、それぞれにそれなりの説得力はあるのですが、
私がこの「超惨敗」を総括するならたった一言に尽きます。

「反動」

です。
メディアはすっかり記憶喪失に陥っておりますが、安倍さんが
就任する直前まで

「誰がなっても小泉政権の反動で苦労する」

といっていました。
火中の栗を拾うとまで。

脇の甘さはチャームポイントとはいえその通りになっただけ
のことなのです。

小泉旋風で圧勝した前回の参議院選。
郵政という純ちゃん劇場で完勝した衆院選。

そして国民は「勝たせすぎちゃったかな」と思っていた反動が
今回の結果です。

大切なことなので何度も繰り返しますが、

「日本人はバランス感覚が良い」

のです。これが優柔不断や曖昧と

「グローバルスタンダード原理主義」

から攻撃されるのですが、左に寄りすぎていると右に軸足を
置き、右足がくたびれたら左足となります。

「勧進帳」

が永らく日本人の心に響くのも、弱者への哀れみという
バランス感覚が働くためです。

宗教的背景がなくこれをもっている民族は希有です(もっと
も世界の国の多くが一神教なので、そうでない先進国自体が珍
しいのですが)。

旧ソ連の日ソ中立条約の一方的な破棄を上げるまでもなく
世界史を紐解けば「勝ち馬に乗る」が定石です。

日本人のバランス感覚が証明されるのが、

「安倍首相は続投すべきか」

という惨敗後のアンケート結果で、各メディアにより変更傾向
が若干見られますが、半々から4割近くが「続投」と答えている
のです。

これは「負けさせすぎた」ということです。

メディアが喧伝するように「日本人は一方に流れる(煽られる)」
というのであれば、今回の選挙結果を受けて「続投」が半分近く
もでるわけがありません。

だから今回の選挙の総括は「反動」。
バランス感覚が民主党と書かせたのです。社民でも共産でもな
いのもそれを証明しています。

安倍さんとその仲間達の脇の甘さはもちろんですが。

あと民主党の躍進について・・・何もしなかったこと、
なかったこと。失言、メール、未納問題等々。

相変わらずの「風」だよりという不安が露呈しています。

政争を知り尽くしている民主党党首はここら辺をよく理解して
いるようで、もう次の選挙に向けて各地の地盤固めを指示しいる
といいます。

この点は高く評価できます。風は向きが変わりますが、地面に
根を下ろせば少々の風に負けませんから。
ところで「マニフェスト」ってどこにいったのでしょうか。

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