この手があったか、と愕然。流石のヒットメーカー百田尚樹。ジャーナリスト有本香氏がその才能を畏怖し、私淑しているといいます。本書の執筆理由を「まえがき」で告白します。
《日本が朝鮮および朝鮮人に対して行った悪行を知り、愕然としたからです。その非道の数々は、私の想像を絶するようなものばかりでした》
その結果、謝罪をせねばと決意します。
まずその書き出しは「教育の強制 子供の自由を奪った」。そこでかつての日本が、どれだけの悪行をし尽くしたかが、目を背けたくなるほどの残虐な振る舞いが描写されるのです。例えばこんな感じ。
《日本は統監府を通して、大韓帝国政府に対し、「小学校を作れ!」と内政干渉とも言える命令を下しています。(略)考えてもみてください。子供は本来、奔放に気ままに生きるものです。勉強なんか誰だってしたくあrません。それを他国が無理やり就学させるなどということは許されることではありません。(略)これはもう人権蹂躙問題と言えます。》
小学校だけでは飽き足らず、日本の魔の手は大学にまで及びます。本当に酷いことをしたと、私からも謝罪を添えておきます。
大日本帝国は、大韓帝国の自然すら破壊します。
《日本は挑戦の禿山(はげやま)を見て、美しくないと思ったのか(略)朝鮮人の意向も聞かずに、「緑化運動」と称して勝手に植林事業を始めました。赤茶けた地肌剥き出しの朝鮮半島の独特の風景が、緑豊かな日本風に変えられてしまいました。(略)ひどい話しです。》
木材として、燃料として、木を切り倒し、そのまま放置し、荒涼たる山々を眺め暮らした朝鮮の人々の原風景を、日本風に変えるとは。本当に酷い話しです。
・・・ま、すべてこんな調子で、確かに頭のひとつも下げたくなるエピソードばかりです。日韓併合時代について「日本は良いことをした」という理屈もわかりますが、例えフルコースをご馳走したとして、当人が「麦飯と古漬け」が食べたいのならありがた迷惑であり、「黒電話」しか使えない人にとっては、それを取りあげてスマホを押しつけることは人権蹂躙とみることもできます。物事には多様な見方がある、とも教えてくれる一冊です。
ただし、百田尚樹氏のツイートをみていて気になるのは、発売直後に増刷が決まり、すぐに10万部を超えるベストセラーで、アマゾンではずっと「1位」を獲得していながらも、書店での扱いが悪く、書店員に声を掛けて倉庫から探して貰ったとか、データベースには在庫ありになっているのに、見つからなかったというケースも報告されています。
これは百田尚樹氏の『カエルの楽園』でも確認された現象で、左派・パヨクの嫌う書籍は、書店で粗末な扱いを受け、マスコミは一切コレにふれない。
左派に多様な言論はない。本書への対応、態度から、それを教えてくれる本でもあります。
■今こそ、韓国に謝ろう
http://www.as-mode.com/check.cgi?Code=4864105561