国会バカップルが阻む若者の政治参加〜育休の想定余波〜(要約先頭に追記版)

 あまりにタイムリーなので、冒頭に本文要約を「追記」しておきます。

1:一般論ながら、恵まれた家庭環境と推定される、宮崎謙介・金子恵美両議院なのに親族を頼れないのか
2:制度化されることにより「若者」と呼ばれる立候補者を回避する投票行動が生まれないか
3:産休中に浮気する男は実に多い

 1については、制度化の議論とは別物。現時点で制度がない、俺らのために作るというのはワガママでしょう。今後の議論としては否定はしません。しかし、2への懸念があります。その理由は本文に詳しく述べております。そして「3←いま、ここ」って感じ。制度化されれば、一度手にした「利権」を手放す政治家はおらず、産休不倫が繰り返される可能性は高いという話し。

 よろしければ以下の本文もどうぞ。

 「国会バカップル」で検索すると紹介される自民党の宮崎謙介氏(京都3区)とは、旧姓では加藤謙介氏。加藤の乱の加藤紘一氏の三女で、現衆院議員の加藤鮎子氏と結婚しておりました。

 すでに過去のこと故、詮索するのも下世話な話しながら、旧姓で検索すると、とある上場を果たしていたITベンチャー企業の採用担当者で、内定を出すも取り消して、若者を路頭に迷わせた過去があるとかないとか。その直後に、このITベンチャーから逃げ出して、彼を紹介するウィキペディアからもその経歴は除外されています。

 もっともウィキペディアの信頼性はその程度ですが、ご興味をお持ちの方、とりわけ京都三区の有権者は「加藤謙介 ベンチャー」で検索されることをオススメします。いかにして自分を売り込んできたかがわかるので、国会議員を目指す方なら必読でしょう(笑)。

 ライブドアショックによるIT業界への逆風を知るものとしては、沈む船から一目散に逃げ出した感は否めず、本人直筆と思われる彼のブログを見る限り、偉くなりたかった、金持ちになりたかっただけの人物像が浮かんで消えませんが、人間だもの、致し方ありません。すべては有権者が決めることです。

 ただ、政権交代ブームで民主党から立候補し当選し、その後、消えていった人物らに通底する臭みを感じるのは、消去法的自民党支持者として気になるところではあります。

 国会バカップルとは、その宮崎謙介氏と新潟4区の選出、金子恵美衆院議員の話し。ミスコン入賞者との触れ込みがありますが、村長であり市議のお嬢さんであれば世襲議員のひとりにカウントして良いでしょう。

 そのお二人の間に、来月にも子供が生まれるというおめでたい話しながら、それ機に、宮崎謙介氏は「育児休暇」を取得したいと表明して物議を醸しています。

 女性の育児休暇というか、出産前後の休暇は止めるものではなく、産後の肥立ちという言葉があるように大事を取って欲しいと心より願います。

 しかし、出産において役立たずといわれるダンナの宮崎氏までが育休、それも1ヶ月を予定とは何事か。まして2月の出産を機にしてなら、国会は国家予算編成の真っ最中。

 二期目の宮崎謙介氏ならば、相応の仕事が振られているはずであるのが自民党の強み。雑巾掛けと呼ばれる雑多な仕事をすることで、知識と人脈、運営のノウハウを学ぶのが自民党で、そのノウハウを持っていないというか、いわば上意下達的な体質や制度を嫌ってでていったのが、民主党やみんなの党のなどに多い、「自民党党外諸派」の野党どもですが、これは余談。

 つまり国会の仕事を放棄して子育てとはこれいかに。

 我が家にやってきたコウノトリは、どうも寝ぼけた私が焼き鳥にして食べてしまったようで、乳児を育てた経験はないのですが、生後1ヶ月の赤子を前に、ダンナはなにをするというのでしょうか。

 ググって得た知識ながら、お風呂を助けたり、育児以外の家事を手伝ったりとかですが、熱愛がスクープされた当時の報道をみると、二人は赤坂にある議員宿舎で目撃されております。産後をそこで過ごすなら、赤坂と永田町は徒歩圏内。自転車でもタクシーでもわずかな距離です。

 その気になれば、一日数度の「中座」をすることも不可能ではないとは、国会議員の仕事を軽く見過ぎでしょうか。しかし、「全休」よりはマシでしょう。

 また、産後のしばらくは、両家のジジババ、主に嫁側のババ、つまりは産婦のご母堂が面倒見る例が多く、姉や妹、友人のところでも、関係が断絶でもしていない限り、なんらかの手助けはして貰っているものです。

 宮崎、金子両議院の家族関係は、これすらできないほどならば、まずすべきは育休の取得よりも家族関係の修復でしょう。両議院は民主党などではなく自民党議員です。自民党は党内に「家族の絆を守る特命委員会」があります。

 まず、取り戻すべきは家族の絆。国費の浪費はワガママとは、きっと未公開株の詐欺まがいの疑惑で自民党を離党し、その後、おホモ買春疑惑が次々と浮かぶ武藤貴也議員も指摘することでしょう。

 これも余談ながら、さすが自民党というか、騒動やトラブルのバリエーションが豊富です。

 何が何でも家族内で処理しろとはいいませんし、思いませんが、国会議員として血縁、友人を含めた「自助」で解決できるコトに取り組んでいるかに疑問が残ります。

 また、これも比較的恵まれた家庭ならば、といっても村長で市議の御尊父を持つ金子恵美議員ならば、充分に想定される

「産前産後の里帰り」

 をするのであれば、宮崎謙介がそこに付き従うのは一般用語で

「女房の実家に帰省で寄生」

 であり、予算審議中の国会を休む理由に、日本人の感覚からはなりません・・・が、無理は言いませんし、できないならば仕方がありません。

 なにより私の結論は「選挙区の住民が決めること」。

 ただし、気になるのは「若者」の政治参加が阻害されてしまう可能性です。

 この夏の参院選挙から、選挙権は18才に引き下げられます。それに伴い被選挙権=立候補する権利も引き下げろという議論もくすぶり始めましたが、これには反対です。

 選ぶ権利と担う責任は等しくないからです。

 幼稚園児でもお金があればレストランで食事をすることが出来ますが、それは幼子に「刃物」を持たせ、燃えさかる炎の前で料理を作らせることを許すものではないようにです。

 何歳からならばいいか、という議論ついて正確に答えるならば「個体差」としか答えようがないのですが、この点、共和制時代の古代ローマにおいては、軍務と会計官などを経てから、はじめて元老院に入る資格が得られており、年令制限だけでないところは温故知新として見習うべきと考えます。

 いずれにせよ被選挙権は現行通り。

 衆院議員は25歳、参院議員は30歳。首長や地方自治体の議会議員もこれに殉じます。

 選挙におけるアノマリーに「若さ3割増し」というものがあります。言葉も数字も私の創作ながら、要するに若いというだけで、票の上積みが期待できるというのは選挙関係者の常識。

 賞味期限はおおよそ40歳ほど。また、30歳と31歳が出馬すれば「より若い方」が有利になると言われています。女性で容姿端麗(そこそこ可)ならさらに上積み。

 とにかく、現在の選挙において「若い」は圧倒的に有利だと言うことです。

 選挙活動やその準備、供託金の準備など、若者には高いハードルとはいえ、地方議会議員ぐらいなら特に、出馬にまで漕ぎ着ければ、ほぼ当確とは過言ではないでしょう。

 「史上最年少市長・市議」などが登場する理由のひとつです。

 若者の可能性の託したいと、非論理的に期待する有権者は多いと言うことで、そこに有権者の「思考停止」を見つけはしますが、時折混ざる「エラー」も民主主義の健全性でありコストです。

 ところが「育休」が認められるようになるとどうか。

 一所懸命に働く議員ならば、決して高くない対価と考える議員歳費(給料)ですが、あえて注釈を付けたのは、さして働かない議員にも同じだけ支給されるからで、こうした議員に対して市民はこう思う額が支給されています。

「貰いすぎ」

 国会議員なら年収2千万円オーバー。これに文書交通費が月額100万円で、さらに政党助成金は一人当たり4千万円支給され、その何割かは議員に支払われ、自民党議員で派閥に属する宮崎謙介、金子恵美のご両人には、伝統的に「餅代」や「氷代」として支払われ、確実に手にすることでしょう。

 歳費以外は「経費」という名目なので、加味しないとしても、年収2千万円を、庶民が納得するには相応の働きが求められます。

 それを育休。そして予算審議中に休みを貰って女房の実家への帰省です(推測)。これが繰り返されるようなら、有権者は次第にこう考えるようになるのではないでしょうか。

「若い候補者は子供が出来たる休む」

 現在の妊娠の有無、本人はもとよりパートナーの妊娠能力有無の開示が求められ、女性議員の妊娠出産、その前後の「産休」についてとやかく言う人は少数派でしょうが、若い男に対しては、先の3割増しの特典は消滅することでしょう。

 若いイケメンだからと投票し、実績を上げる前に嫁を捕まえ、それは世継ぎで慶事なれど、女房が出産するからボクチン休みます。これを積極的に認める有権者は多くありません。

 若い議員の登場はエラーばかりではなく、可能性でもあるはずが、宮崎謙介の育休により、若いと言うだけで不利に働く時代がくるかもしれないということです。

 慶事だからと鷹揚に構えるとします。
 平時であるなら問題も起こらないかもしれません。

 私が住む足立区、選挙区でいうなら東京12区と13区の境目を走っている交通機関が「日暮里・舎人ライナー」。

 東日本大震災に続いて起こった原発事故で、電気の安定供給に赤信号が灯り、ライナーは運休します。震災直後は当然とはいえ、このエリアは、東京23区では数少ない計画停電の対象地域となりました。

 ライナーの運行ルートが停電地域に重なることから、震災から5日後の3月16日は「終日運休」となります。電気がないから仕方がないと理解はしても、運休中のその日、乗客の少ない山手線が、空気を運んで電車を走らせていたことがTwitterの画像で確認されています。

 その後も制限が続き、平常ダイヤに戻ったのは半年後の9月を迎えてからです。

 被災地を思えば些細なこと。しかし、先の山手線を挙げるまでもなくガラガラの電車、利用者のいないエスカレーターが同じ東京都内で動くなか、足立区の住民は不便を甘受するしかありませんでした。

 そしてこれはあくまで、事情通による推測でしかありませんが、中央政界とも接点のあると自称する、政治団体の有力幹部の証言です。

「公明党が国交大臣ならもっと早く復旧できた」

 裏付ける証拠はありませんが、当時は暗黒の民主党政権。

 東京12区からはルーピー鳩山とともに権力の座を追われた小沢一郎の愛弟子、青木愛氏が当選し、これにより当時の公明党代表 太田昭宏氏が落選し浪人生活に入ります。

 国交大臣には創価学会、もとい公明党の議員が就くことが多く、太田昭宏氏が返り咲いたときには就任しています。仮に「政権交代選挙」で、それが実現せずに、自公政権がなんとか命脈を保っていたとしたなら、党首の太田昭宏氏はないでしょうが、公明党の有力者がその座に就いた可能性は高かったと言えるでしょう。

 なにより「党首のお膝元」です。利益誘導といえばそれまでですが、有権者に支持されることが大前提となる間接民主主義のそれが現実です。民間住宅の計画停電は実施されても、公共交通機関に優先的に電気を廻すことぐらいはできたことでしょう。

 なお、この震災時、東京13区より選出された民主党 平山たいろう氏は、議員仲間と被災地にボランティアに出向いていました。そして東京12区の当時民主党 青木愛氏は被災地の視察にいったことまでは確認できましたが、それ以上の行動は分かりません。

 どちらも選挙区内の被害状況や、計画停電の状況を国政に報告している気配を確認できませんでした。一方で、どちらの選挙事務所もなぜか、微妙に計画停電の対象エリアから外れていたことは、邪推と共に記しておきます。

 はてさて、このような事態が発生したとき、地元選出の国会議員先生様が「育休」を取っていたらどう思うでしょうか。

 即座に育休を返上して地元に駆けつける・・・にしても、交通機関が遮断していれば不可能ですし、なにより「ライブ」の国会から数日間でも離れていた議員の言葉を、他の政治家仲間が耳をかたむけるでしょうか。理屈ではありません、感情です。

 誰もが自分の選挙区を守ろうとする・・・あ、なぜか東日本大震災の時の足立区選出の議員(当時、民主。で次の選挙前にはどちらも離党)はその限りではありませんでしたが・・・なかで、「育休」を取っていた、仮にそれが女性ならばそれはハンデに等ならないと信じますが、パパがお風呂にいれてあげまちゅからね〜♪。で国会を休んでいた男に力を貸そうとするかに疑問が残ります。

 まして、宮崎謙介氏の事例もそうですが、「育休」の対象になるのは一般論で「若手」。年功序列ではなく、経験と人脈から考えてもその影響力は推して知るべし。

 やはり「若者」に票を入れづらくなると予想されます。

 東日本大震災クラスの事態を持ち出すことを特異に感じるでしょうか。しかし、「国政」に求められるのはそのレベルの議論であり、且つ、万が一を想定しないから原発事故は起き、その後の対応が後手に回り、万が一を想定しない有権者が民主党政権を生み出したのです。

 もう、しらなかった、わからなかったは通じません。と、わたしは考えます。少なくとも国政に関与しようとするものなら。議論を尽くした上で、漏れるミスまで問いませんが、平時に充分想定できることを「考えない」ならば、あの震災の犠牲者らに向ける顔はありません。

 そして、制度が出来れば悪化が進むことは自明です。

 一度できた特権を、国会議員が手放さないのは、宮崎謙介氏と金子恵美氏が愛を育んだ議員宿舎からも明らかで、議員の育休が一度制定されると撤回されることはあり得ません。

 百万歩譲って子育てに育休を使う議員ばかりならば見逃しもしましょう。ところが、出産前後のダンナの不倫はよくあること。あの橋下徹氏も証明しています。

 この育休を使って不倫する議員がでてくることは想定の範囲内。これまた自民党議員ですが、老いらくの恋とも呼べる未亡人と妻子持ちの不倫「路チュー」が週刊誌にスクープされています。

 スキャンダルが起きたからと、一度出来た制度が廃止されることはありません。なぜなら不倫が悪いのであって、育休そのものは悪くないという主張に反駁できないからです。「子供手当」や「高校無償化」と同じ全体主義的における正論で、全体主義が強まる昨今、これに抗うものは火だるま、火あぶりの刑に処せられることでしょう。

 有権者は間違った判断を下すことも少なくありませんが、自分の利益に直結することは敏感に反応します。オラが一票を投じた結果、育休里帰りを満喫するような「若手」を避ける動きは止めようがありません。

 若者の政治参加を本気で望むなら、国会議員の育休の制度化は反対しなければなりません。この当たり前のことすら、少子化、子育て支援という、全体主義における正論の前に議論されないこと自体の異常さを誰も指摘しません。

 なお、全体主義を強めているのは安倍首相ではありません。平和主義者は理想主義者、平たく言えばパヨクです。彼らは多様な意見を認めません。とりわけ、自分が反対する意見は封殺を試み、耳をかたむけることすらしませんが、これについてはいずれ。

 宮崎謙介氏の、当時は加藤謙介氏のブログをみると、ベンチャー育成やビジネスアイデアコンテスト、就職支援などなどとありますが、平たく言えば「若者ビジネス」。

 若者の味方面する奴ほど、若者を食い物にするという三文芝居にならないことを祈るばかりです。

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