訂正・おわびは、ミスによって生じた迷惑をわびるとともに、間違った理由・事情を読者と関係者にできるだけ丁寧に説明するという心構えで行う。記事の扱い方や表現は、ケースに応じて工夫が必要で、行数も長短さまざまになろう。訂正・おわびで誠意を尽くし、読者に情報を提供しなおすことを心がけよう。形式的な処理に陥ることがないよう①読者に親切に②関係者への配慮は十分に③できれば新しい役立つ情報も加えて、の3原則に沿って対応する。
訂正
訂正記事を出すときは、所定の用紙に元の記事と訂正文を添えて当該部のデスクが局長室の承認を得た後、記事審査委員会(西3社は記事審査部)で手続きをする。この際、ミスの原因をはっきり書き、責任の所在を明らかにする。また、訂正は社外からの指摘(申し入れ)か、社内発見(自発的)かを付記する。
行政は詳しく
訂正記事を出稿するときは、訂正の原因を末尾に行政としてつける。「筆者の錯覚」「勘違い」などと簡単に済ませず、誤った経緯を詳しく書く。社内発見か社外からの指摘かも明記。本紙掲載の場合は、すべての他本社にも参考送りする。
間違いの内容を正確に
訂正記事は、何の記事の、どの部分の訂正かが、はっきり分かるように、できるだけ親切に書く。余り部分と訂正部分を対照させるときは、それぞれカギカッコでくくる。
・・・以上、本日発売の「週刊新潮(2014年9月11日号)」巻頭モノクログラビアに掲載された『朝日新聞「訂正」マニュアル』を文字起こし。パンチミスがあればすいません。
「取り決め集」と題され「社外秘」とあります。「’02」と12年前のものですが、概ね変わっていないと記事は伝えます。詳しくは週刊新潮をお手にとってご覧いただきたいのは、縦書きの活字になった上記文言のひとつひとつが、おかしみと悲しみを讃えつつも、大爆笑してしまいます。
池上彰氏の掲載拒否、から一転して掲載し、その経緯の説明も、池上彰氏が読売新聞に答えた内容とも微妙に開きがあり、
「どのツラ下げて」
と朝日新聞という文字にルビを振りたくなります。