ネット界隈では、いまだに「小保方擁護」の声が散見しますが、権威となると噛みつくのはパブロフの何とかみたいで、彼らのインテリジェンスが透けて見えて滑稽です。
それを端的にあらわすのが「J-CAST」の見出し。
“「STAP論文取り下げないと理研クビ」小保方晴子リーダーに圧力!解雇避けるため不承不承”
http://www.j-cast.com/tv/2014/06/05206754.html
ネット受けする見出しをつけるのが、ネットニュースの腕であり飯の種であるのは、アフィリエイト広告の収入はPVにリンクするからです。つまり、STAP細胞騒動については、この図式がアクセスを稼げるということです。
記事はフジテレビ「とくダネ!」の内容を転載するもので、STAP細胞と小保方晴子博士のやりとりを報じていないという立場・・・ですが、片方からの情報拡散は、それを鵜呑みにする知能の持ち主の生き恥を増す効果があり、まいっか。
で日経新聞は三面(首都圏版)で
“再現実験参加を条件に撤回に同意させたことはない”
と理研の広報室のコメントを掲載しています。読売新聞は社会面で
“撤回理由が検証実験に参加するためとは聞いていない”
と同じく広報室の話しを紹介しています。
「そんなもの口裏を合わせればわからない」
と反論も、根拠はといえば、小保方晴子の代理人を務める弁護士のコメントだけで、それはそのまま「STAP細胞はありまぁす」とした発言と同じく、小保方晴子博士のコメント以上の証拠はありません。いや、証拠にもなっていません。
STAP細胞はあって欲しいと願っています。だから再現実験で白黒をつければ良いだけの話し。科学において事実にまさる証明はないからです。
小保方晴子擁護派は弁護士の言葉のみを頼りにします。知性や知能をあらわす「インテリジェンス」が「諜報活動」を意味するのは、得た情報をどこに位置付けし、どんな意味を与えるかが重要であるからで、みたまま、聞いたままではありません。一見無関係に思える情報を結びつけることで、真実に辿り着くことも求められます。
「パソコン遠隔操作事件」
を思い出せば、被告は嘘をつくことは容易に連想します。そして弁護士はそれを信じます。信じようとします。
さらに
「佐村河内守ゴーストライター事件」
で、佐村河内氏は「新垣隆氏を訴えます」と宣言しても、実行しないように、虚言を弄すものは、その場限りの発言を躊躇しません。
小保方晴子氏を黒とする証拠を持っていませんし、あくまでニュートラルな立場から情報に接しますが、状況証拠からの心証は最悪です。対する「擁護派」は、これらの情報を排除し、小保方氏の代理人の発言を鵜呑みにし、先に取り上げた対立構造に落とし込むことしかしません。
小保方問題は、擁護派のインテリジェンスの欠落を露呈させたというのは、功罪に分けたときの数少ない功といえます。