ホームページは文化祭の模擬店じゃない

ネットでビジネスをする上で重要なこと。

これは先日のセミナーのテーマで「3つの原則」として紹介しました。驚いたのが参加者のほぼすべてのかたが拙稿をお読みいただいていたこと。会場はファンコミュニケーションズさんのセミナールームで、高校の教室を一回り大きくしたぐらいの大きさ。で、マイクを使わずに40分・・・のつもりが50分。みなさまにご迷惑をお掛けしました。なんでも主催者サイドでは押した時間に愚痴がこぼれていたようです。この点、ひとつ言い訳をすれば多少押しても良いと許可を頂いており・・・また、参加者の皆さんがちゃんと耳を傾けてくれるので・・つい・・・「全部」を語ろうとしてしまいました。

 

反省しております。かりに1時間あってもすべて語れるものではないことは明らかで、どうして

 

「SNSはやるな」

 

という一点をもっと絞り込むというのもアリだったのかも知れないと。そして時間ももっと少なく・・・といっても、その後のアンケートで、もっと聞きたかったというリクエストもあったのでちょっと調子に乗っています。

そして「原則」を伝えたつもりですが、その前に「前提条件」あるいは「参加条件」を紹介するのを忘れていましたで、セミナー1週間後祈念としてここに記します。

 

「なんちゃって感を排除しろ」

 

これ、ネットでビジネスをする上での絶対的前提条件です。セミナーで指摘したことに重なりますが、業界関係者や批評家と「ビジネスマン」は立ち位置が異なります。楽しいことをしていたら商売になったという成功物語や結果論です。ついでに述べれば楽しいことと楽なことの共通点は感じが同じだと言うことだけです。楽しくてもつらいことはあり、楽しくても苦しいことはあるのです。

 

Web業界関係者や評論家の類に「良い人」が多いことは周知の事実です。これについてある新聞記者はこう喝破しました。

「景気がよいからでしょう」

確かに。バブルの頃はヤクザも親切でした。地上げなどの「営業時間」は除いてね。

いまだに基本は規模の拡大する市場で、そこでは吹く風を肯定していれば喰うに困らず、まして業界で一目置かれる先駆者はつねに風上に立つ構造なので、人を憎み弱さを見ることもおどけ笑いの向こうに己の弱さを見つけることもありません。だから良い人となり布教活動、啓蒙活動を続けます。しかし、彼らのやり方は偶然という時代性にたつもので、後発が彼らと同じスタンスで勝負して勝てるわけがありません。例えるなら、いま「リンク集」を作ったからと、ヤフーを作ることが難しいようにです。

話を戻せば、こうしたWeb業界人や評論家(ブロガーね)の醸し出す「なんちゃって感」を真似しては成功が難しいと言うことです。彼らの「なんちゃって感」とは「笑っていいとも 増刊号」における「座っていいとも」のような雑談で、功成り名を挙げた有名人が語るからまだマシなだけで、大半は中身がなく、彼らがあれだけで世に出ることなどなかったでしょう。もう少し詳しく語るのならば、芸人は売れない修行期間やどさまわり、アイドルは枕・・・もとい地道な挨拶回りにレッスンを乗り越えて人前にでているのであり、雑談だけで成り立っているわけではない・・・と、当たり前ですよね。

 

これがWeb業界では忘れられます。そして「なんちゃって感」が漂うビジネスをはじめ失敗します。そして「なんちゃって感」がその失敗を認めさせません。認めた瞬間こそが、成長の始まりだと言うことすら「なんちゃって感」が阻害します。つまり「なんちゃって感」とは失敗確率を高め、再起の可能性を小さくする危険因子です。

これはいまから8年ほど前に書いた一節。

「ホームページは文化祭の模擬店じゃない」

著作が出て連載を持つことなど想像もしなかった頃の言葉です。

 

 

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