まず、お詫びしておきます。
内閣不信任案を野党が提出したことについては、いまでも間違っ
ていないと考えますし、菅直人のような卑怯者に国家を預け
明日を委ねることに恐怖すら覚えるものであります。
しかし、「ごめんなさい」。
被災地域の気持ちを考えれば、菅直人・・・首相に任せなければ
ならないということに昨日気がついたので、
「被災者優先」
の世論におもねるためにお詫びだけしておきます。
そしてもうひとつ「ごめんね」。今回は毒が強めです。
我が国は議院内閣制です。こまかな法律的定義や永田町的論理は
おいておいて、私が日教組のセンセーから学んだ社会によれば、
国民の代表を選挙で選び、代表者の話し合いにより色んなことを
きめられる政治形態です。
厳密には内閣と国会の役割は異なりますが、事実上、多数派の
政党から選ばれた総理大臣により国政は支配され、民主党政権と
なり独裁色は党派にまで及び、いまの首相に至っては
「期限のある独裁」
とまで広言するほどです。
なるほど「一定の目処」などと、まるで
「消防署の方から来ました」
と
「かたる」
詐欺師並のレトリックを駆使する卑怯者・・・おっと失礼、
今回は「被災者優先」でした・・・菅直人首相の言葉は苦みが強く
香ばしく本音が漏れ出ます。その漏れ方から福島原発の放射能漏れ
が予測できたかも知れないとするのはイヤミが過ぎますね。失礼。
ともあれ、菅直人さんが首相の座にいることは間違いがありません。
そして、国会の重要事項とかけて被災者優先と説きます。
その心は・・・独裁者(菅直人)の御心のままに。
つまり、被災者を優先するなら菅直人首相のやりたいように
やらせなければならないということです。
自民党を筆頭とする野党としては「ダメ」と不信任を突きつけま
したが、圧倒的民意(議席数)を背景に民主党は菅直人で行こうと
結論をだしたのです。野党としての仕事はしました。あとは与党の
仕事です。そしてそれこそが議院内閣制においての「民意」です。
「被災地」
を厳密に拡げると広範囲になりますが、津波の被害の大きかった
岩手、宮城、福島の東北3県と関東から茨城県、千葉県もはいるで
しょうか。この五県に注目します。
岩手県 100%
宮城県 83%
福島県 100%
茨城県 71%
千葉県 84%
この数字は何かと言えば、
「衆議院小選挙区における民主党議員の割合」
原発事故の福島県は100%、つまり地元から選出された
国会議員のすべてが現与党の構成メンバーで、われわれ離れたとこ
ろから見ているものが「体たらく」と思うような後手後手の対応、
あるいは未対応の議員は地元により選ばれており、部外者の我々が
口出すべきことではなかったというのが、冒頭の謝罪の理由です。
地元をよく知っているはずの小選挙区選出の国会議員の行動なの
ですから、それが最善ではないわけがない・・・と信じたい。
そして彼らが菅直人・・・首相を「続投」させたのです。つまり
は民意です。被災地の気持ちです。だから菅直人首相を支えなけれ
ばならないのです。民主党支持者は特に・・・いや「絶対」です。
蛇足ながらもウィキペディアより、小選挙区の選出議員を
転載しておきます。
岩手県
1区 階猛( 民主党 )
2区 畑浩治( 民主党 )
3区 黄川田徹( 民主党 )
4区 小沢一郎( 民主党 )
宮城県
1区 郡和子( 民主党 )
2区 斎藤恭紀( 民主党 )
3区 橋本清仁( 民主党 )
4区 石山敬貴( 民主党 )
5区 安住淳( 民主党 )
☆6区 小野寺五典( 自由民主党 )
福島県
1区 石原洋三郎( 民主党 )
2区 太田和美( 民主党 )
3区 玄葉光一郎( 民主党 )
4区 渡部恒三( 民主党 )
5区 吉田泉( 民主党 )
茨城県
1区 福島伸享( 民主党 )
2区 石津政雄( 民主党 )
3区 小泉俊明( 民主党 )
☆4区 梶山弘志( 自由民主党 )
5区 大畠章宏( 民主党 )
6区 大泉博子( 民主党 )
☆7区 中村喜四郎( 無所属 )
千葉県
1区 田嶋要( 民主党 )
2区 黒田雄( 民主党 )
3区 岡島一正( 民主党 )
4区 野田佳彦( 民主党 )
5区 村越祐民( 民主党 )
6区 生方幸夫( 民主党 )
7区 内山晃( 民主党 )
8区 松崎公昭( 民主党 )
9区 奥野総一郎( 民主党 )
10区 谷田川元( 民主党 )
☆11区 森英介( 自由民主党 )
☆12区 浜田靖一( 自由民主党 )
13区 若井康彦( 民主党 )
☆をつけたのが民主党以外。
・・・昨日、これに気がついて絶句しました。あぁ仕方がないかと。
昨日の国会参院でのタリーズマツダとのやりとりで信任を得たと
匂わせた菅直人の発言を受けて、はたと気がつき、あぁと。
そして「マスコミが言えないこと」。
「被災地域選出の与党議員はなにをやっている」
岩手3区の黄川田議員の活動は聞こえてきますが、彼も政府の
対応の遅れを嘆いていたひとり。これを指摘すると、にもかかわらず
菅卸しに明け暮れる民主党の体たらくがより鮮明となり、念願だった
自民党を引きずり下ろしての政権交代が瓦解するので、批判を手控え
自民党批判へと論理をすり替えていると私は見ています。
メディアの中には反自民党、さらには反国家、反日主義者が
少なくありません。反自民党はともかく、反国家主義、反日主義者
自虐史観の持ち主にとってどちらをとるかといえば、迷うことなく
仲間の多い、民主党を応援するのです。
自民党政権時代と比較すれば政治報道はとてもアンフェアですが、
「被災者優先」
ならば仕方がない・・・のでしょうか。
そして「マスコミでは言えないこと」はこれを継ぎます。
「被災者優先」
というが、当事者である被災者に判断できることと、安全圏にいる
からこそ冷静に決断できることがあるのです。それはもちろん、政治
も同じ。つまり、先ほどの「被災地選出議員」というのも、かなり
乱暴な議論なのですが、被災者優先と高らかに御旗を掲げるなら、
そこを指摘しないのはおかしな話しで、進まぬ復興や泥沼化する政局の
責任を
「自民党」
に押しつけるのは筋違いだということです。それは
「地元の声」
を吸い上げ、国政に届けることができる立場にいるのは、いま
民主党の国会議員であり、彼らが菅直人・・・首相を選んだ以上、
それが被災地の声だということです。
未曾有の震災で経験不足の民主党だから仕方がない・・・という
ことも含んで提出されたのが「不信任案」だったのです。くりかえし
になりますが、それに反対したのも被災地選出の民主党衆院議員です。
ご存じの通り「あいつじゃダメだ」と意思表示したのは松木謙公
(北海道12区)さんと、神奈川比例ゾンビの横粂くんだけ。
参院選の結果は? これはだいたい半分ずっこ。ただ、ほら、
民主党は「直近の民意」は無視する政党ですから、コピペする時間
ももったいないなぁと。
と、いうわけで被災地の声を背に受けた菅直人さん。
1.5次補正予算の次は1.6、1.65と繰り出し続け、この
ままいけば9月の訪米で、また勝手に約束してきて、「目処」を
先延ばし続けて欲しいなぁと。なにしろ被災地の声ですから。
自民党はしばらく・・・そうですね、谷垣総裁夫人の冥福を祈り
ながら静かにしていれば、政権交代は向こうから勝手にやってきま
すよ。