大量採用で持て余した「バブル組」への反省

自己責任という言葉が好きになった理由のひとつに、独学で
仏教に取り組んだことも影響しています。

お坊さんになりたかったわけではありませんが、20年ぐらい前
にあった「密教ブーム」のちょっと前から、

「お経って何だ」

という素朴な疑問があったからです。

般若信教で腑に落ちたのが

「色即是空」と「因果応報」

もともとサンスクリット語の響きを漢字に当てはめたので、
どうたらこうたらというご意見もあるようですが、この二つの考
えはものすごく影響を受けました。

あくまで独学のなんちゃってなので、ざっくりとした説明で
すが、色とは存在や欲を表し、空はその対極を意味します。

とても哲学的な人の深淵を垣間見る気がしました。

もう一方の「因果応報」は、全ての出来事には原因があり、
結果に繋がり、応じた報いが訪れるものだというものです。

コップがテーブルから落ちるのも、誰かが力を加えたか、
テーブルを斜めにしたという「原因」があり、落ちるという
結果に繋がり、更に言うなら

「コップをテーブルに置いていたから落ちることができた」

とまで考えることができます。

全ての事象は連なり輪をなし、しかし、同じ場所にはおらず
螺旋を描く上か下かのベクトルのどちらかへと流れていく。

そして上か下かへのベクトルは自分で選んだ結果だという
考えに至ったときに「自己責任」が好きになりました。

もちろん、上が良くて、下が悪いということではありません。

全員がメジャーリーガーになりたいわけではなく、緊張感の
ない和気あいあいとした草野球が好きな人もいて、便宜的に
それを上か下かと分けているだけのことです。

こと最近の「格差論争」は、社会的ステータスと心の充足が
イコールで語られているので念のため。

ここら辺も自著、

「楽天市場がなくなる日」や「Web2.0が殺すもの」

で、一方的に「楽天のバーカ」とやれなかったりする理由
なのです。どちらか一方から煽った方が受けたんでしょうが。

20年近く昔となるバブル経済に近い状況になりつつあります。

都心部の土地の価格は上がり、お上主導の開発プロジェクトが
花盛りです。

人口が減り続けることが予想される以上、土地は確実に余って
くるのに上がり続けるかのように煽っています。

短期的な鞘取りかもしれませんがこれを「ババ抜き」といい、
都心部の「タワーマンション(高層マンション)」や大型開発
を業界関係者は「誰がばばを引くか」と冷ややかに眺めています。

不安を煽るわけではありませんが、免震構造だとしても
基礎の土地が流動化をおこしてどうなるかの答えはでていません
し仮に、建物はばっちり建っていても、周辺地域が流動化して
道路が寸断され「孤島」となる危険性はないのでしょうか。

それに周辺から火がでたら・・・。

平時の利便性を取るか否かという自己責任で、災害になれば
どこに住んでいても・・・日本は全国地震が起きますので。

浅い慰めの言葉を綴るのはいやなのですが、明けない夜明けが
ないように、被災者のみなさま頑張ってください。

話しはバブルに戻ります。

就職人気企業の首位に「みずほ」が返り咲きました。
14年ぶりのことです。

リクルートの調べで20位以内に金融関係の5社ランクインです。

いま、バブル経済以来の空前の「売り手市場」となっている
中での首位ゲットは人気を物語っていますが、人気の理由として

「千人規模の大採用」

があるといいます。
人材不足が深刻な銀行が沢山雇ったとのことです。

・・・確かに景気が良くなると人手が足りなくなります。

でもリストラして、店舗を統廃合して、更にITによる
効率経営を目指していたんじゃなかったでしたっけ。

景気は水物とするなら、これだけ抱えた新人さんも景気が悪く
なればどうなるのでしょうか。

「いつかきたみち」

ということにならないのでしょうか。
いま、都心でも銀行の数が減りました。
ATM専用の機械も統廃合で次々となくなっています。

そして中小企業に都市銀行がお金を貸してくれるという話しは
今もまだ聞こえてきません。

この大量採用が

「辞めていく団塊世代の補充」

でしかないのかと訝しがるのは考えすぎでしょうか。
リストラも合理化もIT化もできていないとするなら、

「健全化」

も難しいと考えるのがビジネスにおいての「信用」です。

もっとも

「いざとなったら国が助けてくれる」

という「信用」はバッチリある都市銀行ですが。

経済が安定期にはいると人は安定志向に走る傾向があります。

明日も良い日が来る。なら、ムリはしないということです。

採用する企業側も同じコトを考えます。

一か八かのカンフル剤はいらず、可もなく不可もない人材を
抑えておけば、あとは景気の上昇気流が何とかしてくれると
いう空気が流れます。

すると人気企業には成績の良い人間が必然的に集中します。

学校の成績が良い人間というのは概して、ルールの中で
立ち回ることに長けている傾向があり、安定した大組織の中
がピッタリです。

はい、景気が悪くなりました。
もしくはルールが変わりました。

「金融ビッグバン」

をして黒船の来襲を国難のように大騒ぎしていましたが、
本当のビッグバンはこれからやってきます。

その時、ルールの中で立ち回る人間は右往左往して、互いに
おでこをぶつけてノックダウンすると言った

「コントのような出来事」

が起こり始めます。
できることはリストラやら統廃合、数字で表せ、上司に報告
できることばかりとなりパニックの連鎖がおきます。

個人能力の高いものはいち早く逃げ出し、独立したり
黒船に乗り込みます。

危難に求められるのは自分でルールを作ることができる
人間ですし、時にルールをうち破れる能力です。

景気がよいので大量採用で人手をかき集める。

大量採用で持て余した「バブル組」への反省は世紀が変われば
社史にも残っていないのでしょうか。

因果応報、自己責任。

次に何かが起こったときは、1円の血税も使うことなく

「手前のケツはてめぇがふけ」

といいたいものです。

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