敬愛してやまない永沢光雄さんの最新刊。
まだ半分しか読んでいない・・・もったいなくて・・・ので、
全体の紹介はいずれします。
一行一文、句点のうちかた言葉の選び方いちいち腑に落ちるの
です。
そして寂しくて、切なくて、そして愛することを俯瞰しつつも
誰よりも渇望し、同じくらいの力で拒否します。
私小説ともドキュメントとも、もしかしたら100%フィクシ
ョンかもしれません。ないか。行間から「にんげん」が滲み出て
いますからね。
まだ半分しか読んでいませんが、お気に入りの一節を紹介します。
●日常には何もないより
私も祖母の頬を撫でた。生まれて初めて触る死体である。今まで
何度か葬式に出席してきたが、肉親以外は死体に触れてはいけない
ものと思い、死体の顔を見るだけにしてきたのだ。死体は冷たく、
思っていたほど気持ち悪くはなかった。
著者の永沢光雄さんは昨年の11月1日に永眠されています。
享年47歳。
■恋って苦しいんだよね
http://www.as-mode.com/check.cgiωCode=4898152007