放射性物質は四方250キロを越える(大飯原発とともに民主主義が死ぬ その5)

大飯原発の稼働停止を下すことになる、この裁判では避難区域を「半径250キロ」とすることを過大ではないといいます。そして原告の中から、訴訟の対象として認めたのはこの圏内の166名。つまり、原発から250キロ圏内は訴訟を起こせるということですが、大飯原発から250キロとはどれくらいの距離でしょうか。

と、その前にこの250キロという数字。ペテン師 菅直人の命令で内閣府原子力委員長だった近藤駿介が「最悪」を想定して個人的につくったもの。寡聞にしてこの数字が検証された話しは存じません。

原告はその感情を情熱と偏見を持って行動しているので、どんな数字を持ち出そうが、己が利益のためですが、裁判長の樋口が判断するには根拠が薄弱です。

大飯原発から半径250キロとは、紀伊半島は丸ごとはいり、四国は徳島と香川を飲み込み、中国地方は尾道の少し東側、日本海側をみれば出雲大社の手前まで、北に目を移せば、能登半島はほぼすっぽり納まり、糸魚川、長野、甲府と南下し、静岡から御前崎にぬける円を描きます。

大飯原発250㎞

大飯原発から250㎞の範囲をグーグルマップより推定。実際にこの範囲が非難対象区域になると、日本は東西に分断され壊滅するがあまりに非現実的である。 

山脈などの地形を一切無視した直線をたどり、放射性物質は拡散すると、樋口も原告も考えているようです。ひとたび事故が起きれば、半径250キロの「ふるい」をつかい、均一にふりかけるシュガーパウダーのように、放射性物質が拡散されると信じているのでしょう。菅直人も同様に考えていたようで、半径での避難指示がその証拠です。

大飯原発の放射線を阻む山々
先の範囲を国土地理院の地図情報に当てはめると、大飯原発から半径250キロを阻む山々の勾配が多いことは一目瞭然。放射性物質は「リアル」の制約を受ける

しかし、その「均一説」は、同胞であろう放射脳の連中が否定しています。なぜなら、安全としたエリアを、ガイガーカウンターをもってまわり、汚染度の高い地域を見つけるたびに危険と喧伝しているのです。

汚染の高い地域があるということは、低い地域もあり、ならば対象エリアの中で濃淡がある証左です。

ただし、連中がこれを認めることはありません。理由は卑怯であり非科学的だから。一方で半径説を採用し、他方で濃淡を主張します。放射脳の主張が拡がりを見せず、選挙のたびに脱原発派が負けるのは、政府のプロパガンダのお陰ではなく、一部都民は除く大多数の日本国民が、論理的な判断を下している証拠です。

東日本大震災が与えてくれた教訓は、津波も含めて「正しく怖れる」ことが大切なはずなのですが。

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