公文書、各種報道、本人の発言を丹念に拾い上げ、加計問題を仕掛けた主犯を石破茂氏と断じます。
そもそも石破四条件は、彼が地方創成大臣だったときに、業界団体の意向を反映したもので、前川喜平前文科次官の座右の銘にある「面従腹背」を地で行くもの。
平たい言葉で言えば裏切り者であり、これもいまでは殆ど報道されませんが、かつてTPPの騒動のとき、石破茂氏は「農水族」と紹介されていたように、押しも押されもしない「族議員」。そして「ポスト安倍」。
石破氏は総裁選挙において地方票でトップをとりながら、国会議員による決選投票で破れました。「民意が反映されていない」といった批判にも一理ありますが、石破氏をそばでみる国会議員の信任を得られない理由をここに見つけます。
座右の銘を叱るのが加地伸行先生。
そもそも面従腹背は和製熟語で、本来は伝説の名君 舜が言ったとされる「面従後言」が原型で、これに「無」を加えた、つまりは「従った振りして悪口を言うな。面と向かって戒めてくれ」。
前川喜平氏や石破茂氏の様な、背後から銃を撃つような言葉ではないとのこと。勉強になります。
長谷川幸洋氏の《言論弾圧は左翼の専売特許》は、同僚というか後輩にあたる望月衣塑子氏の仕事ぶりを、記者のそれではなく政治闘争とたしなめ、所属する東京新聞を批判します。
この記事が画期的であるのは、この小見出しに集約されます。
《ネットに新聞以上の情報が(ある)括弧内筆者》
閉会中審査で質問者に立ち、加戸守行前愛媛県知事の証言、前川発言の欺瞞を指摘し、加計騒動における主役の一人に躍り出たといっても過言ではない自民党参院議員 青山繁晴氏の連載も必読。なにせ当事者。
今月号を通して印象的だったのは「ネット」の存在です。
有本香氏と百田尚樹氏の対談でもネット情報による確認が繰り返されています。
理論上、無限の領域を持つネットと、紙面と放送時間に限りがある既存メディアを単純比較はできませんが、一方でメディアが傾斜した情報、いまは安倍叩きであり、加計騒動で、その限られた資源を浪費していることで、よりネットの重要性が高まっている。
それを確認し、そして「ネットを見ない層」にも、その事実が徐々に広まることを期待しています。
■月刊Hanada 2017年9月号「常軌を逸した安倍叩き」
http://www.as-mode.com/check.cgi?Code=B073LP58B2