レモンジーナもヨーグリーナも「出来レース」だよ日経新聞

 事実が捏造されるのは、南京「大虐殺」なる虚構や、東京裁判などが有名ですが、東武伊勢崎線こと、東京スカイツリーライン(笑)の竹ノ塚駅が「高架化」されるのは、隣接する踏切での死亡事故、という「通説」からも明らかです。

 事故をうけても、費用面から実現困難としていた東武鉄道が、「東京スカイツリー」の候補地に名乗りを上げたことで「金儲けには金を出しても、安全には金を出さないのか」という批判が高まったからです。

 そして「ヨーグリーナ」。昨日も書きましたが、ソーシャルメディアにより出荷停止になったのではない、とは蓋然的な証拠を並べれば明らかで、サントリー食品の広報部の説明を鵜呑みするものをバカ、とはいいませんが、企業戦略の裏を読み解く能力が不可欠な「マーケティング」を語る資格はありません。

 余っています。ヨーグリーナ。余程のことがなければ「廃番」になると見ています。

ヨーグリーナありマ〜ス
撮影日2015年4月23日

 日経新聞の記事など信用できはしません。日経新聞とは「広報キュレーション媒体」だからです。今朝の2面で紹介された「電子版 この1本」は、サントリー様の助けになればという媚びへつらいが透けて見える仕上がり。

「特徴的な新商品の品切れとSNSの普及は、密接に関係している」

 これ「新聞記事」として致命的なのは、「ファクト(事実)」が何も裏付けられていないのです。「特徴的な」の「特徴」とはなんでしょうか。いや、むしろ日経新聞に問いたい。

「特徴のない新商品はあるのか」

 特に競争厳しい清涼飲料水の分野で、特徴的ではない商品を開発するバカがどこにいるのだ。と荒らげてしまうほどバカな記事です。

 この片棒を担いだのが徳力基彦氏。この人はソーシャルメディア礼賛派の1人ですから、典型的なポジショントークを展開しますが、彼に罪はありません。徳力基彦氏をチョイスした日経新聞の思惑に利用されただけで、いわゆる朝日新聞が自社の論調にあった津田大介氏らをチョイスする「朝日文化人」の日経版ということ。

 そして徳力基彦氏自身がブログで“飲料や食品の流通側の構造については、正直私は素人に近い方”と書いているように、本当に素人でソーシャルメディアの偉大さを前提としているので、まるで「STAP細胞ありき」の検証作業です。

 日経新聞がチョイスした徳力基彦氏の見解は

“発注済み商品が後から届いた時差が原因”

 とは片腹痛い。昨日の永江一石氏による「都会では売れていた説」を重ねるなら、都会における販売経路はコンビニで、コンビと言えば「POSの鬼」。POSとは販売時点情報管理の英語略称で、棚卸しまでわからなかった在庫管理を、販売と同時に行うシステムで、これまた日経新聞が必死に盛り上げていた「ビッグデータ」的にいうなら、ローソンが新開発したお総菜のヒットを生み出した仕組みそのものです。

 そして「都会」のコンビニには、一日5〜6回の配送トラックが押しかけておりますし、棚当たりの売上はノルマとしてシビアに管理されるのが「コンビニ」です。コンビニの棚にはいるためだけに、メーカーはしのぎを削っている・・・とは過言でもないでしょう。

 ならば、発注済みが後から届いた説など寝言です。いつの時代の物流を語っているのでしょうか。多少でもネットに詳しいのなら、アマゾンに当日便があることを知っているでしょうし、ならば、電子情報での発注作業に、狂気的な物流網を「コンビニ」がもたないと想像することなどできません。

 コンビニの雄「セブン-イレブン・ジャパン」のカリスマ、鈴木敏文は「廃棄ロスより機会ロスを怖れよ」と喝破します。売れ残るより、欠品により来店した客を失望させるなということで、フランチャイズからすれば「負担」になる問題を脇に置けば、ひとつの卓見ではあり、その視点に立てばコンビニ向けの出荷を切らすことは、棚を減らすことと同義で、営業マンの磨り減らせた靴底を無駄にします。

 そうでないなら「出来レース」です。コンビニ側も了解済みで仕掛けた「イベント」ではないかと。また、騒動から日数が経過し、すでにネット上では沈静化している「ネタ」を、電子版でアリバイを作り、わざわざ紙面を割いてフォローアップするところにも「馬脚」が見えます。「サントリーさん、フォローしておきましたよ。今後とも日経新聞はあなたの会社の広報部です!」という。

 また、推測に過ぎませんが、「レモンジーナ」は海外子会社の「オランジーナ」からの派生商品で、「ヨーグリーナ」は「南アルプス天然水」がベース。それぞれ社内の別プロジェクトで走っており、発売時期だけはずらしたものの、「同じ作戦」で知名度向上を狙ったところドツボにはまった。創業者の「やってみなはれ精神」が裏目に出たとも。

 繰り返します。ソーシャルメディアは微力しかありません。ソーシャルメディアが旧メディア並みの影響力を持つのはゴシップと災害時のみです。

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“レモンジーナもヨーグリーナも「出来レース」だよ日経新聞” への10件の返信

  1. 幾度読んでも、論点が整理されてもいませんし、現状現実での内容も反映されておらず狭い世界での想像のみ。一体いつの時代が基準になっているのやら(失笑
    全ての関係者に失礼なのは、筆者かと思いますね、これでマーケートの裏側とか書いておられるのですから、
    誰でも自称コメンテーターの時代ですね。良い時代です。
    読む側とすれば、日経新聞社の優秀さが際立ちます。

    1. なんだ最初の投稿も、拙文へのご批判でしたか。失礼しました。主語のない、あなたの文章に論点云々いわれても苦笑が漏れるだけです。幾度読んでも主旨が分からないなら、それはこちらの文章ではなく、あなたの読解力を疑ってください。甘えられても迷惑です。それとも日経新聞か、あるいは取り上げ人物の関係者でしょうか。お疲れ様ですが、論旨不明瞭で具体的な指摘が一切無いご批判に、今後、答える暇は用意できませんのであしからず。あなたと同類になりたくないので、ひとつだけ時間を割けば、現状現実での内容を具体的に、わざわざ引用するなら、コンビニの配送回数や鈴木敏文氏の言葉などなど。

  2. 具体的にですね、はい、そうします。
    まず、POS管理ですね。POSの流れは、各個店による発注→センター在庫の振り分け→本部の発注予想システムへ ですから、メーカーからの発注停止というのは、この本部からの発注に対してで、各個店からセンターに向けての発注は、センター在庫がある限りは止まりません。よって、各個店への配送とでは時差が生まれるのは当たり前です。
    アマゾン社の当日便とは、アマゾンの予想システムにより、発注予想者に近い倉庫に予想された在庫を置くシステムです。アマゾンの画面で、”あなたにお薦め”と出るアレですね。予想システム以外で、近くの配送倉庫に無いものは、当日便ではありません。ですので、全ての商品が当日配送ではないのですよ。
    さて、次に、SIHの鈴木氏の言葉を借りるなら、売れ筋のモノは、在庫が切れる前に発注します。それも、実販売量のトレンドを予想して。人気商品では、多めに発注します。さもなければ品切れしてしまいますから。これは、SEJの鎌田氏でも同じでしょう。とすると、貴殿のご指摘の”コンビニも承知の出来レース”というのは非常に無理があります。トップの方針を誰が曲げたのでしょうか? SIHまたはSEJの、いち仕入れ担当バイヤーがこの方針に背することを行ったとでも?叱責しか待っておりませんね。
    とすると、こんな要らぬ混乱を招くより、そもそも話が出来ているのなら、当初から”限定製品”と商売すれば良いだけですね。メリットがないですから。
    さて次に、ソーシャルメディアの影響を言うのなら、ツイッター・インスタグラムなどの分析サービスから引用してダンバー数を、総数、リツイート率から推し量ると、今回のサントリーの2件は、それぞれ300万を超えてしまいます。とすると、記者会見での内容、記事と合わせると、発売2日間ぐらいで、約1000万本程が小売り実店舗から売れていたと推測出来ます。従来のメディアのみの使用では、イノベーターからアーリーマジョリティまでの到達がここまで早くに達成されることはなかったでしょう。ソーシャルメディアの影響は微力というのも、この規模では実情に合っておりませんね。
    さて、最後に、貴殿ブログの自動販売機の写真について、サントリー、キリン、アサヒなどは、ベンダーオペレーションの大半は、自社資本ではないですね。コンビニやスーパーと同じく取引先です。よってこれも業者によって在庫と販売の時差が生まれているのは当たり前ですね。自動販売機に貼ってあるシールを見れば明らかですので、”これが証拠〜”とされているのは、証拠にもなっておりませんよ。
    以上、具体的に書いてみました。
    貴殿の返信の通りですよ、批判の対象者はあなたです。
    こういうことですので、最初の批判をしてみました。答える暇は要りませんよ、ただ、貴殿のようなレベルで発信するのは、風評被害を生み出す以外の何者でもないなと感じたまでで。
    では、ごきげんよう。

    1. POSのご解説ありがとうございます。昔の話しになりますが、開発を手がけていたこともあり多少は存じ上げております。また、出来レースについては「邪推」です。まさか信じる人はいないだろうという「洒落」でもあります。

      さて、ソーシャルメディアの影響ですが、それぞれ300万を越えているとご指摘がありますが、それはすべてポジティブな反応でしょうか。噂と購買は相関関係を示す事例もありますが、因果関係と断定するには別の証明も必要です。サントリーの発表に疑問を抱いた最初の理由でもあります。また、ご指摘として推測されている「1000万本」という数字は、何か根拠となる係数があるのでしょうか。私がソーシャルメディアに関わらず、ネット関係の「成功事例」を調査していて、いつもひっかかる箇所で、DELLにおけるTwitterの「成功例」も、微力としてよく頑張った数字とは認めますが、「主力」とカウントはできない事例でした。

      ちなみに下記は、当該事例の調査結果です。ネットニュースになって「話題」になっていると報告されています。
      http://web-tan.forum.impressrd.jp/u/2015/04/21/19811

      マーケティングにおいて「商品特性」は重要な鍵と考えます。ならば店頭在庫が残されていたホームセンターや、ご指摘にある通りの小売店的取引となる自動販売機で、今日もまだ売り切れず(ただし、本日現在のレベルになれば誤差のウチですが)の商品を、販売するチャネル(ルート)の選定に瑕疵はなかったか。ソーシャルメディアの影響は、その設定する上回ったのか。ならば、いままでTwitterが国内で広まってから、5年は経過しながら、いままでサントリーはソーシャルメディアへの取り組みをしてこなかったのか、しながらも約2週間で2回も発売中止となったのなら、その取り組みは果たして充分だったのか。残念ながら、これらへのサントリーの発表はなく、拙論に至った次第です。

      執拗に返信を求めていますが、すいません、大型連休につき対応は限定的にしておりました。また、本指摘においても「答える暇は要りませんよ」とありましたので、暇を取りませんでした。一方で、「みやわきわき」なる人物の指摘もひとつの見解として、削除することなくそのまま公開しております。

      最後になりましたが、論理明瞭と自賛される数々のご意見ですが、190万ケース以外は論拠が示されておりません。大手流通関係者とやらの話しは、その通りです。しかし、在庫処分の投げ売りというより、ヨーグリーナ・レモンジーナのチラシを含めた特売については、販路拡大と認知度向上のためと私の知人の物流関係者は教えてくれています。むしろ常識的な話しで、わざわざ関係者に話しを聞くまでもないことで、つまりは「売り過ぎちゃったんじゃない。現場が」という気がしてなりません。なお、別の指摘で、チラシの個数制限に触れていましたが、その物流関係者は教えてくれなかったのでしょうか。他の小売りの交渉材料にされるので、特別な価格設定の商品は数量限定にするのがセオリーです。

       相当にお詳しいと語られ、さらに物流関係者に教えを請うとまでされながらも、随所に想像に基づいた断定がみられます。また、論旨の取り違えも目立ちます。とても詳しいはずなのに物流関係者に教えを請い、メーカーとバイヤーの立場が交錯するのは、あなたの指摘に散見することで、「論理明瞭」としながらもそのように理解できません。それでもどうしても折伏を求めるなら、「みやわきわき」なる人物の氏素性、来歴を教えてください。あなたが私の別のブログまで引用して、回答を迫るのは、私の人物を担保にしてのことであるように、「みやわきわき」なる存在と来歴が確認できない限り、こちらの対応にも限界があります。

  3. 貴殿の根本的な勘違いはどこから生まれているのかを考えてみました。

    私の推理は、貴殿は小規模流通(個人商店レベル)の視点のみで語られているのだなとすると、貴殿の主張は納得いきます。

  4. マイナビなどで、貴殿の知識視点のみで、相変わらず論拠が破綻していることを展開されておられるようですね。朝日新聞社が起こした角度を付けすぎた誤報の数々と同じですね。

    ”井の中の蛙、大海を知らず。” 名言ですね。自分の視点はどこから見ているのか、常に意識出来ます。

    風評被害が無くならないのは、貴殿と同じく、仮にA氏という方が居たとします、
    町内草野球チームのアマチュアレベルの監督レベルで、米メジャーリーグのヤンキースやドジャースの選手メンテナンス・育成並びに経営広報活動に対して、ご自分の経験知識範囲でネットで批判、さらに平気で馬鹿呼ばわりしているようなもの。読む人はこの人物が本当の専門家でもなんでもないとは思ってもいないでしょうから、結果、風評被害しかまき散らしてない。
    と評しても良いかと思われる人がおられるからでしょう。

    まぁ、ネットでは、誰でも自称リテラシーの高い評論家もどきです。
    それが誤認から風評被害を巻き起こしていても、まき散らしたことは戻りませんし、謝罪に賠償もしない、無責任が伴っているのがおおかたですね。 仮のA氏もこのたぐいの人物かと思われますね。
    そして、論拠が乏しいと指摘されてもこのたぐいの方々は、認めようともしないのが特徴ですので、
    反面教師として、自らを戒めるには丁度良いかも知れません。

  5. 上の”貴殿と同じく” とは、貴殿がマイナビで書いていたように、仮定の曆名手法を使ったという意味ですので、誤解の無いように(笑

  6. おや? 論理明瞭で具体的な指摘をしたと思いますが、ご意見・ご反論は?
    具体的指摘ですので、お時間は頂けると思いましたが(笑
    ご意見・ご反論は、論拠を確かに具体的にお願いいたします。

    論拠破綻(裏付けも何もない状態)している内容であれば、いたずらに他の方・組織を馬鹿呼ばわりするのはお止めになられた方が宜しいかと存じますね。

  7. 貴殿の会社案内を見ていると、2チャンネルで風評被害の攻撃にあったクライアントに対して、きちんと誠実に対応するという指針を出されていたようですが、今回、貴殿が論評(他人を馬鹿呼ばわり)した内容があまりの視点の欠如による論でしたので、批判してみましたが(貴殿ご指摘の通り具体的に)、黙るとは思いもよりませんでした。言論人でしたら、ご対応はご存じのはず。御社のクライアントをご指導されている通りだと思いますが、それとも、風評被害を撒き散らした側に立てば、その範囲ではないという論理でしょうか?
    そうであれば、呆れかえるばかりですね。

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