サイボーグ009も出馬する都知事選

特定秘密保護法の廃止を叫ぶ人たちの大半は法律のなかみを知らないようで、この法律により戦争が始まると叫びます。どこにもそんな記載はありません。当たり前というか、それが書いてあるものを一般的に「宣戦布告」と呼ぶのですが。

そもそも論で、戦争反対という言葉はスローガンに過ぎず、戦争はしたくなくても巻き込まれるもので、座して死を待つ生き方などできないものにとって、戦争への備えは、予備のトイレットペーパーを買い置きするぐらい当たり前のことで、特定秘密保護法を反対と叫ぶ連中は、用を足した後、紙が切れていることに気がついたときの絶望感を想像できないのです。

正しい想像力を持つわたしには彼らの行動が手に取るようにわかります。紙切れのそのトイレが自分の家以外のものなら、その施設管理者、つまり店主や職員に文句をいうのです。さらに自宅においてなら、パパやママの責任となじり、妻や子供に当たり散らすことでしょう。

この想像は、彼らの発言に「平和」を恒久的な状態であるという勘違いに裏打ちされているからです。または妄想です。

紙切れの例えに「ウォシュレットだから大丈夫」と嘯くかも知れません。そして尻にしたたる水滴が乾くまで待つから、紙がなくても大丈夫と強弁することでしょう。尾籠な話しですいません。もう少しだけ続けます。

では、ウォシュレットを動かす電気がなくなれば、突然停電したとすればどうするのでしょうか。

特定秘密保護法の反対を叫ぶ連中と、脱原発の放射脳は広範囲に重なります。一心同体といっても過言ではありません。ならば、電気のない生活においてウォシュレットは意味を為しません。

満たした排泄感の先には焦燥を想像すれば、危機に備える重要性に気がつくことでしょう。

特定秘密保護法が戦争準備になる可能性はあります。いや、むしろ戦争を回避するために必要な法律です。戦争準備と回避は矛盾ではなくコインの表と裏に過ぎないからです。つまり、保護法の運用や規定に反対や意見を述べるのではなく、法律そのものを廃棄するという発想は、コインそのものを無くしてしまうというものです。

戦争はとにかく嫌だという「気持ち」は分かりますが、現実は気持ちを凌駕するまえに、アジア諸国と呼ぶ中華文明圏の近隣3カ国にロシアと米国を加えた、日本と接する全ての国にも「気持ち」があり、彼らは戦争を否定しません。

北朝鮮と南朝鮮は停戦中で、戦争そのものは継続中です。中国はインドと戦争をし、南シナ海でも覇権を争い、南シナ海と言えばベトナムにおいては、中国と米国の銃声が響きました。そしてそこには韓国軍も参戦しています。残るロシアは、いま国内が戦争状態です。

日本以外の周辺諸国は大東亜戦争後も戦争をしています。日本が戦争に巻き込まれなかったのは憲法9条があるからではありません。米国の舎弟として、その軍事力に守られていたのです。

特定秘密保護法も原発も関係なく、憲法9条もなんら意味をなしません。憲法9条があったから日本は平和だった、戦争に巻き込まれずに済んだという主張は、朝鮮人がモンゴル人の尖兵となって日本侵略を目論見、しかし撃退された元寇における「神風」のような迷信です。

いまでも漫画を読んでいます。熱心にというより、惰性と情報収集と、残された数少ない趣味のひとつでしょうか。また、トレンドを折り込むというか、漫画とはポピュリズムで成り立っており、時代を反映するので、それを大づかみにする目的もあります。

そこから「少年誌」に言えることは、激しいまでの「オタク化」です。記号化されたオタク情報が下敷きにされた作品が多く、二昔前の同人誌のようです。

それを面白いと買う読者がいるので、オタク方向にシフトしているのでしょうし、だから同時に「漫画離れ」も進んでいます。

ここでの「オタク化」とは「予備知識を必要とする作品」と定義します。過去のアニメ作品や、そこでの台詞、アニメ雑誌における監督の発言、いまなら声優のツイートまで含まれます。

それは「作画」から「構図」まで染まっており、語弊を怖れずに一例を挙げれば、ざんぎりのおかっぱ頭で、片目を包帯などで隠していれば、ツンデレやミステリアスというフォーマットは、新世紀エヴァンゲリオンにおける綾波レイ(というキャラクター)の、オマージュという名のパクリです。

そのエヴァンゲリオンがオタク化に引き金を引いた感もありますが、そこに踏み込めば、本日中に本題に到達できないので、割愛しますが、予備知識を必要とする漫画は、これから漫画に接する少年少女に高い壁となります。

漫画の隣にはネットがあり、スマホのゲームはなぞったり、クリックしたりするだけで、頭を使わず時間を消費できます。しかも無料です。事前学習が必要なオタク漫画と比較すれば、どちらが「楽」であり、「楽しい」かは一目瞭然です。

そして漫画離れがすすみ、売上維持を求める商業誌は、優良顧客であるオタクをターゲットに企画を立て編集し、となりの漫画誌がサッカー漫画でヒットをだせば、すぐにサッカー連載を始めるパクリあいの漫画・・・出版業界では、あっと言うまにオタク化がすすみます。

お得意様を大切にするあまり、一見さん(初心者)を締め出す構造は、場末のスナックのようで、ご新規さんが減れば、先細るのはどの業界でも同じです。

オタク化と同時に進んでいるのが「エロ化」です。少年誌は一昔前のヤングマガジン、つまりは青年誌レベルのエロが溢れています。

かつて少年漫画誌のアイドルグラビアと言えば、お花畑にワンピース姿で微笑むような、さわやかなレベルのものでしたが、いまはサイドを紐で結んだ水着どころか、白い水着をセーラー服の下に着込み、パンチラもどきのカットもあります。

ちなみにAKB48グループが売りだすポイントのひとつが、このグラビアで、特にブレイクしてしばらくまで、主要メンバーの大半までが、下着を想起させる白の水着で「エロ」の要素が溢れていました。一説によるとギャラも破格の安さで、狙いは露出が増えることで認知を高め、「売れている空気」を作りだす戦略で、狙いは的中し、いまのヒット(か? という疑念はありますが)へと繋がったと言われます。

内容もフレンチキスやパンチラどころか、全裸の少女が登場するのは当たり前。少年マガジンでは性交までしていました。恋愛の延長上に「そういう行為」があったと匂わせるのは作品としての必然性でしょうが、少女が行為の途中と思われるシーンで「痛い」という台詞は、保健体育の教科書ではないので不用でしょう。

オタク係数とエロ係数の高いヒット漫画『魔法少女ネギま!』の作者、赤松健氏は新作を「男の子同士の戦い」と、連載開始に当たるインタビューで紹介していました。数週間後、女性キャラのシャワーシーンが登場し、そこを敵が襲います。「女性尻相撲」が競技になったという漫画もあります。

エロは売れるのです。

これらの作品を否定はしません。作品はそれを支持する読者のものです。ただし、少年少女向けと謳う以上、そこには良識というラインが不可欠だと考えるのです。

ところが漫画業界、ただしくは「一般社団法人 日本雑誌協会」として、漫画各紙にだしている意見広告が噴飯物です。

“「児童ポルノ禁止法・改定案」成立に待った!!
狙われているのは、あなたの本棚です!”

そしていくつかのQ&Aを列べ、

“私たちは、児童ポルノ禁止法の「改悪(原文、白抜き)」に反対します。
「単純所持禁止・処罰」条項と「漫画・アニメを検討の対象とする」付則の削除を強く求めます。”

と結びます。児童ポルノ禁止法(以下、児ポ法、正しくは『児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律』)において、ざっくりといえば、18才未満の少年少女の裸体を商売にしてはいけませんよというもの。

かつては合法でした。エロ目的もあれば、芸術目的のものもあり、女優の栗山千明さんには12才ごろに撮影したものと思われる写真集があります。撮影は篠山紀信。

写真を見て何を思うか感じるかは個人の思想信条の自由で、イラストレーターのみうらじゅんさんは、弥勒菩薩に欲情したとラジオで告白していました。

繰り返しますがエロは売れます。そこで、少女が食い物にされている現状に、待ったをかけるために施行されたのが児ポ法です。

いま議論の対象となっているのは「単純所持」で、すでに持っている本を回収できる法的権限を与えるというもの。実際の所、すべての個人宅に押し入り、押し入れを暴くなどできもせず、強制捜査の法的根拠もない以上、ロリコンへの恫喝的な意味合いが強いのでしょうが、先の特定秘密保護法の反対者は児ポ法反対と重なり、児ポ法を理由に「別件逮捕」もあり得ると妄想を膨らませます。そして同じく「戦争が始まる」と怯えて見せます。

仮に踏み込まれても、児ポ法に触れる写真集をもっていなければ済む話ですが、反対派が頑なに反対する様子からは、みなロリコンで、ご禁制の写真集やビデオテープを持っているのかも知れません。

そして先の意見広告は、漫画やアニメが対象になるかもしれないと反対の論陣をはるものです。

わたしもそこまではやり過ぎと思います。しかし、児ポ法の改定案を改悪と断言する少年誌で、少女のあられない全裸が描かれています。レイプを想起させる構図(ほぼ被害にあう前に脱出するか、別のシーンとなり犯罪行為、すなわち強姦そのものが描かれることは希ですが)は珍しくありません。

どの口で「改悪」と呼ぶのでしょうか。どの面下げて。

かつて慎太郎ちゃん(=石原、日本維新の会 共同代表 田母神俊雄支持)が都知事だった頃、「非実在青少年」が話題になりました。東京都による青少年保護育成条例により、漫画やアニメのキャラクターも、いわゆる児ポ法に抵触する内容なら、一般紙と販売エリアを変えましょうねというもの。

このとき、反対の奇声を上げた連中は、特定秘密保護法や放射脳に見事に重なるから笑ってしまいます。というか、ここから導き出される結論は、

「特定秘密保護法に反対する人は現実を知らないロリコン」

となりますが、本稿のテーマはそこではありません。

先の東京都の条例に反対ならば、どうして「選挙」にでなかったのでしょうか。都知事選挙とは、東京都の代表を決める手続きで、ならばここに出馬し、当選すれば、先の条例の撤回も夢ではありません。

脱原発よりずっと現実的ですし、東京都をロリコンの聖地とすることも可能です。各種条例を廃止して、援助交際を容認することだってできます。援助交際は婚姻可能年齢の絡みから、法律で規制することが困難で、条例と解釈により取り締まり・・・保護をすすめているのが現状で、その逆もしかりです。

ならば、正々堂々と、

「ロリコンは表現の自由。規制は開戦と同義だから撤廃!」

を掲げて選挙に出れば良いのです。

有識者のなかに漫画家を加えることに違和感がないとすれば、規制反対の漫画家に大物の名前を見つけることは容易です。

ちばてつや、永井豪、竹宮惠子、里中満智子。

作品名を列べるまでもない大物ばかりをチョイスしてみました。漫画家は作品で訴えるというのも矜持のひとつ。ならば、逮捕される(ことはありませんが)まで抗う作品を世に出したかと言えば、そんな話しは聞いたことがありません。

また、先の日本雑誌協会も反対を表明しており、ならば、自腹を切って漫画家に「問題作」を発注し、紙面を割いて掲載すべきでしょうが、施行後も読み続ける漫画誌に掲載された形跡はありません。あるのは先の意見広告で、どれも1ページで、しかも文字だけです。反対する漫画家は、イラスト一枚の協力もしないのでしょうか、それとも要請もしていないのならば、その本気度は推して知るべきです。

都知事候補が漫画家では格が低いということならば、大学の教授先生はいかがでしょうか。こちらなら、

藤川大祐 千葉大学教授
宮台真司 首都大学東京教授

などでしょうか。弁護士なら山口貴士氏が筆頭格です。

他にも著名人なら、掃いて捨てるほどいますが、先日全戸配布された『東京都知事選挙 選挙公報』に、彼らの名前は見つからず、非実在青少年のセックス解放を公約に掲げるものはおりません。

ここに答えはあります。

安全なところから権利の主張。

非実在青少年以外には問題が無いので選挙に出ないというのでしょうか。先に掲げた著名人の名前を、何人も脱原発のコーナーで見かけます。特定秘密保護法も以下同文。ちょっとした「サロン」と同じで、どれをみても、同じ名前が並んでいます。

都知事に脱原発派できません。しかし、昨年の参議院選挙、そのまえの都議会議員選挙、さらに一昨年の衆議委員議員選挙においても、非実在青少年の痴態を表現の自由と求める「ロリコン党」の存在は確認できませんでした。

主張を通すためには選挙に出るしか方法がない、とは暴論です。そこで近似値を主張する候補者を探して、一票により託します。しかし、ロリコン容認を掲げる政党なく、ロリコン規制が表現の自由を圧し、さらには軍靴の音を響かせ、いずれは戦争へと導くとなれば、生命財産どころか、日本国の危機です。

ならば、その妄想グループのなかから、ひとりぐらいは出馬させることが、反対の本気度を示す有力な方法です。そして、有識者や先生と呼ばれる自身に違和感を持たない連中の義務ではないでしょうか。

そして日本全国を相手にするより、1割に過ぎない東京都の代表になるほうが効率的ですし、大統領型の権限を与えられる都知事になれば、ロリコン解禁など造作もありません。

ところが出馬しません。そして協会名で、雑誌広告で「意見」をしながら、そこでのエロは取り下げません。

特定秘密保護法に反対する声に、自由な言論が封殺されて、いずれは戦争へ(以下略)というものがありますが、この国はどれだけ自由な言論が保証されているのかという証拠が、先に挙げた「選挙公報」。

むしろこいつらの存在を特定秘密に指定して欲しいという願う候補者もあり、彼らの主張を読めば読むほど、これほど表現と思想信条の自由が保護されている国はないと納得します。そして特定秘密保護法や、ロリコン条例に反対する連中が盲目であることを知ります。

というわけで、ここからが本稿の本題。

『都知事選の公報誌にある各候補の主張騒乱・・総覧』

と、その前に東京都のホームページをみたら、若者の啓発目的のイベントで、濱野智史(『前田敦子はキリストを超えた』と珍説を流布する社会学者)を使って意見交換会をやっていたようで、こうしたオタクのままオッさんになった特殊事例と、意見交換した若者の未来にイチモツの、もとい一抹どころではない不安を覚えるのですが、そもそもこうした自治体主催のイベントに参加する若者ものもやはり一癖ある傾向が強いのでどうでも良いのですが、都税の無駄遣いと憤ります。

話を戻します。選挙公報自体は下記よりPDFでダウンロードできますので、おてすきの方はそれと見比べながら、お読みいただければ幸いです。
http://www.h26tochijisen.metro.tokyo.jp/publication/

ちなみに選挙期間中に、こうやって各候補に踏み込むことができるのは「ネット選挙」が解禁されたことによります。

まずは主要候補から。各種報道機関で独走が伝えられている

■ますぞえ要一(公報にある記載を採用、以下同)

謳うは「東京世界一。」。

結論を述べれば中身のない粗雑な、あるいは無難な文言が並びます。例えば

“1 史上最高のオリンピック・パラリンピックで東京の魅力を世界へ発信”

で、史上最高とは何を基準とし、具体的になにを行うかはまったく示されていません。以下、第5まで並びますが、みな「フワッ」とした抽象だけ。舐められたものと憤りますが、視点を変えれば

「ぼくの望みは都知事の椅子という名誉だけ」

と読めなくもありません。すると、優秀な都の職員と、議会与党の自民党による都政となるので、安定感だけは期待できます。

外国人参政権を推進する立場のはずが、公報にそれが記載されていないことから権力を手にするために、自説を曲げたのか、あるいは当選後に都知事による権力の暴走を狙っているのかは分かりませんが、ここは投票前に鮮明にしてほしいところです。

都議会自民党によるリコールという方法もありますが、過半数には4議席足りていないところに不安が残ります。また、ついでながら自民党の都連に注文をだせば、舛添氏の「後継」も水面下で探しておいて欲しいものです。後先考えずに、猪瀬憎しで追い詰めて、舛添要一を支援するしか手がなくなった反省を活かして。

過ぎたことなれど、猪瀬直樹を生殺しにし、辞任をひとつき後ろにずらさせておけば、その間に、もっと適切な都知事候補を擁立できたのですがね。

つづいては殿様

■細川護煕

ぶち上げているのは

“「原発ゼロ」で東京が日本を変える”

まず気になったのは神奈川県の湯河原在住なのにということ。しかし、知事選挙に関しては、有為な人材を集めるためという理由から、現住所を問わないという建前。

最近はタレントや、国会議員から首長に転籍するものもいますが、いまでも首長は総務省などの天下りポスト的な性格が強く、霞ヶ関の住民が出馬できるためで、ひいては「中央支配」という構図を守るためとまでいえば、「改革派」のレッテルを貼られるのでやめておきます。

公約についての中身のなさは、舛添要一レベルですが、候補者のバカレベルで圧勝します。

公報にある彼からのメッセージをすべて引用します。

“東京は日本を変える力を持っています。
東京を変えることは日本を変えることです。
私は日本の政治に新しい流れを拓くため、都民の皆さんと戦います。※改行は筆者による”

一行目で東京の能力を規定しています。
そして二行目で、能力の行使を当然と論理を展開します。

しかし、能力の保有と能力の行使は別次元の議論です。これも「放射脳」に罹患する患者に見つける特徴なのですが、もった力は使うのが当然という三才児レベルの短絡思考の持ち主で、軍の保有と行使は別次元であることが理解できないのも同根です。

細川氏の論理で行けば、プロレスラーは乱暴狼藉を働き、権力はそれを濫用し、政治家は佐川急便から裏金を貰うということで、その通りでした。

彼の迷惑な人格が滲み出るのが三行目。馬脚ともいいます。つまり「政界再編」をやりたいのです。都政を犠牲にして。迷惑です。しかも、その戦いに都民を巻き込もうとします。いまだの殿様気分なのでしょうが、あなたの領地が仮にあるなら熊本です。帰ってからやりなさい。

■宇都宮けんじ

人権派弁護士。ぐらいしか特徴が無いのですが、公報を見る限り、さすがに選挙経験者だけあり、無難な公約が並びます。「ブラック企業規制条例」など、貧困層が飛びつきそうな政策を掲げていますが、左翼です。

かつて司馬遼太郎は、日本の政党はふたつあれば良いと言いました。ひとつは自民党。そして反対するだけの共産党のふたつです。

ただし、後援者がいただけません。嘘を拡散し続ける孫崎享のようなものが「応援」していることから、宇都宮氏の人間性がうかがえます。

というか人権派って、人権のためには国家も民族も超越するようで、いわゆる従軍慰安婦でも、日本政府への賠償を求める立場です。

■田母神俊雄

心情的には一番期待したい人ではありますが、いかんせん政治経験がありません。公報には

「危機管理のプロ」

を前面に押し出し、航空幕僚長として約5万人を指揮統率したことを誇りますが、軍(あえてね)という実働部隊の指揮と、平時の自治体の長は組織も性格も異なります。

細川の殿様と対照的なのは

“先頭に立って突き進みます”

と、陣頭指揮を執るとの宣言。殿様はフラットというか、言葉の弱さに見えてくるのは、都民の影に隠れるという含意でしょう。

さて、ここからは泡沫候補ですので知名度と私見からの順番で紹介します。

■ドクター・中松

“お金にキレイな直参旗本、出番です”

細川護煕への当てこすり。なんでも直参旗本の直系で、東京四百年在住とのこと。しかし、旗本と大名は格が違いすぎるのですが。

公報には当てこすりばかり。

“小学校から東京大学まで無遅刻無欠席、途中で投げ出さない都知事になる。”

“他の候補者は左か右か、そのどまん中は都民の味方!”

選挙に当選する発明をしてからの、再出馬を待っています。

■マック赤坂

ここら辺から痛くなります。
商社勤務経験に、会社異経営者からか具体的な数字が並びますが、油断すると「スマイル」が差し込まれ議論が混乱します。

スマイル党(彼の所属政党)は少数派の声を代弁します。と掲げますが、選挙は多数派の声により選ばれるので、笑いすぎて選挙制度を忘れてしまったようです。

■家入一真

“東京をぼくらの街に”

福岡からやってきた身としては、東京に疎外感をもっているのかもしれませんが迷惑です。東京で育ったものにとって、東京はいまでも僕ら、私たちの街です。

一部の古い政治家への当てこすりですが、ステレオタイプの政治批判で、都政には若手も相当数いますし、多分、バカなのでしょう。

それが証拠に公報にならぶのは、公約ではなく「質問」です。

どうだろう? どうしよう? したい?

しるか。ボケ。

■五十嵐政一

へんな日本人を自称しますが、掲げている内容は普通。マレーシアにこだわっている以外の特徴はみつかりません。

■ないとうひさお

東京電力の都営化を掲げます。原発を国に任せて、他を都営化するといいますが、東京電力の管轄は東京都だけではなく、近隣県民に迷惑を掛けかねず非推奨株。

■松山親憲

手書きの原稿が光ります。以上。

■酒向英一

原発反対ぐらいしか目的がないのでしょうが、かつては「万博反対」と瀬戸市長選挙に立候補しています。

■鈴木たつお

“1千万人の怒りでアベ倒そう!”

足立区の端まで、ポスターが貼られているので、どんな人物かと見れば、労働組合の人間で、東京土建あたりが協力したのでしょう。

都政でアベを倒そうとは、左翼の活動家で、しかも方法が間違っている典型。特定秘密保護法はやっぱり廃止を掲げており、この盲目な感じは、すべての左翼に通じます。

プロフィールを見ると

“1964年 NHKに入局”
“1967年 NHK労組 長崎分会委員長”

とバリバリの活動家で、だからNHKの報道が偏向するという証拠を発見。

■ひめじけんじ

細かな文字で具体的に記していますが、筆が進むに連れ、やはり「国政」との勘違いが目立ちます。夢が「地球議事堂」とやらの設立とスケールがでかいので、都政と国政の違いなど、些末なことなのでしょう。

■金子博

自筆の署名の美しさが目を惹きます。

“東京を「天国の首都」にする”

まるで韓流ドラマのタイトルのようですが、具体策は浪花節というか、新橋のガード下での酔っ払いの会話。

要約すれば東京、北京、ソウル、平壌が姉妹都市となるというもので、都知事が現地に出向き、酒を酌み交わして仲良くなれば、先方から平和っていいよねと言い出すという天国的発想。

たぶん、リアルに天国が見えているのでしょう。年齢的に。

■根上隆

冒頭がこう。

“職業(革命家)”

で、元東京都職員。

■中川智晴

ある意味、いままではすべて「ネタ振り」です。
冒頭。

http://www.nnakagawaa.com/ を参照してください”

で、公報は始まります。暇な方はアクセスしてみて下さい。徒労という言葉を体感すること請け合いです。

本文より抜粋

“30年の人生をかけた研究を伝えるため サイボーグ 009 を登用し サイボーグ 009 の瞬間移動 から 『瞬間瞬間に正しい判断をする能力を身につける事』を連想させ 『瞬間瞬間に正しい判断をする能力を身につける事』を忘れないようにサイボーグ 009 を・・・”

なにをいいたいのか分かりません。しかし、本質は次にありました。

“人間の究極の状態はオーラを放ちすべてを救う 瞬間移動 瞬時 瞬時に正しい判断をしていく

天皇特殊部隊隊長 サイボーグ009 中川智晴が地球を救う 敢然と東京都知事に挑戦

トップガン政治 From Nakagawa で世界を救う 中川智晴はいい人ですそれを忘れないでほしい

東京オリンピック中止 政策に従わない場合東京都知事の告知なしで強制的に通帳からお金を引き落とした財産を没収します”

・・・とここまで。

ね? いい国でしょ? 表現の自由が完璧に守られています。

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