もっとも従うべきは客の笑顔

 すかいらーくの名前がなくなりました。
最後の「すかいらーく」は埼玉県の川口新郷店。
徒歩で20分ほどの所にあり散歩がてら見に行きました。
閉店翌日でしたが、朝の報道を見てか、看板を撮影する主婦が
いました。

少々感傷的になります。それは近所の米屋の手伝いを除けば最初の
アルバイトがすかいらーくで、当時の時給は510円でした。当時の
すかいらーくはセントラルキッチンも充分ではなく、バックヤード
でキャベツを千切りし、レタスをざくぎりにし、米を研いでいました。
ピザ生地も練り、発酵させピザ皿に用意したものです。

勤務時間の関係で、こうした「仕込み」に関わることが多く、
お陰でその後のバイトで「即戦力」となったことはいろいろと
有利に働きました。外食チェーン=できあい、ではなかったの
です。時代背景にふれておくと、当時チェーン店は冷凍食品が
多く、その後チルド技術や配送網の整備によりその比率は下が
りましたが、店内で調理する余地は大きく減少しております。

これも時の流れです。が、実際には生活圏からは少し外れるので、
それほど利用したことはない・・・と、ニュースのひとこまかと
思っていたら、影響がありました。

「お届けガスト」

で、私のところが宅配圏外になったのです。東京都ですが、
この埼玉県の川口新郷店から配達されていたのです。

旧住所とは道を隔てただけで、旧住所は都内からの配達で、
新住所は埼玉県からで、そして宅配できません。と。

運用上の線引きがあるのは分かりますが、杓子定規な対応に
いらつきつつも、それが「ガスト品質」ということで思い出し
ます。

すかいらーく時代、昨日のように突然のカンパに「きのこ雑炊」が
品切れなのに飛ぶように売れました。そして品切れ。ところが
最後の1個にオーダーが4つ。当時の注文端末はリアルタイムに
反映されなかったのです。寒さと餓えから客は殺気立っています。

キノコ雑炊の「原液」は、個別包装されており、注文数は
出せません。

オーダーをとった女の子は半べそを演じます。

で、「お母さん」的、パートさんが「ちょちょい」と、
創り出します。だしの素と塩、酒、醤油と少々の野菜を混ぜて
できあがり。店長が味をチェックし、親指を立てゴーサイン。

25年前のマニュアルは規範ではありましたが、それは
行動を制約するものではなく、もっとも従うべきは客の笑顔
だったことを思い出したのでした。

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