庶民よ。あと30円払いなさい

昨日、一斉休漁が行われました。
原油高から燃料代が暴騰して漁に出る度に赤字となる窮状を
訴えます。

農業は市販価格の5割弱が収入となるのに対して、漁業の
それは25%ほどとこの「格差」も問題視されています。

農業の場合は「出荷価格」があり、天候不良や豊作によって
価格は上下し、損得も生まれますが「売値」を生産者が決めら
れます。高すぎると買ってくれないことから、時には赤字の
料金設定もありますし、安すぎると「輸送代」もでないと
潰されるキャベツの映像は見たことがあるのではないでしょうか。

一方の「漁業」は「セリ」が決めます。

水揚げされ競りにかけられ値段が決まります。
ここでは販売するときの「相場観」が優先されます。

しかし、市場と漁師は一蓮托生というか持ちつ持たれつの
関係で、かかる「経費」についてはある程度の配慮はあるもの
ですが・・・ここで登場するのが全国チェーンのスーパーです。

アジは今度の特売で98円だから。

ここから逆算して仕入れ値が決定することがあります。
すると経費が上がっても反映させることができません。

お上が漁業に関しての支援を躊躇うのも一理あります。

直接、燃料代を支援するということはぐるりと廻って

「イトーヨーカドーやジャスコ(イオン)へ金を出す」

ことになりかねないからです。
となれば解決策はこうです。

「スーパーが高く買えばいい」

つまりは

「高い魚を消費者が買う」

で丸く収まります。
安心で安全で同じ国に住む漁師さんがとった魚をちょっと
高い値段で買えば済む話です。

「フードマイレージ」

なる珍妙な「エコ」を持ち出す偽善家達は今こそ声を上げ
るべきです。

「庶民よ。魚にあと30円払いなさい」と。

先ほどのアジが特売で98円なら誰かの涙のアジがすると
不買運動を起こすとかね。やることはあると思うのですが、
偽善家もテレビも新聞も

「庶民の耳が痛い話し」

はしません。まさしく「マスコミでは言えないこと」です。

それではスーパーが悪役かというとそうは考えません。

もう10年以上前にみたもので出自は忘れましたが、

「スーパーが年間契約で買い上げてくれるから助かる」

と答えていた漁師の顔は笑顔でした。
不漁の時でも豊漁でも一定の買い上げをしてくれるので、
安心して漁に出られると。

家電メーカーが「ヘルプ」として大手家電量販店に人身
御供を供出していたことが問題となりましたが、しかし、
その人身御供によって量販店がメーカーの商品を大量に
仕入れ(販売)てくれることを期待してのことです。

同じ影を見る思いです。

漁業は「食物自給率」という「国策」にも関わります。
民主党はどうでるでしょうか。

答え。何もしない。

一方の「農業」は手厚い保護を今以上のばらまきを
計画している小沢民主党ですが、漁業はちょっと。

平成16年の総務省統計局の資料によると農業従事者が
166,228人で、漁業は38,468人。

つまりは票にならないのです。
あ、もちろん自民党も共産党も動きが鈍いのは同じです。

誰もが自分の利益には敏感です。私たち庶民も。

しかし、公の精神とは個々人の利益を犠牲にしてでも
惜しんではならないものなのですが・・・こうした犠牲を
何でも戦争と結びつけて悪と断じ否定し、児童を洗脳し続
けた戦後民主主義という日教組教育がアジを98円のまま
にしています。

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