ウェブ時代をゆく

なにかの記事で「ウェブ進化論」から続く一連の著作の完結編と
あったので読みました。いきがかり上というのが正しいですが、
また新刊をだしていたので「なんだかなぁ」という溜息も。

本書は1時間で読了。
目新しいものがないので、羽生善治さんが登場すればだいたいの
結末は予想でき、それは水戸黄門の開始5分で顛末が理解できつの
に似ています。

しかし、本書に少しだけ期待をしていたのが「けものみち論」。

書評や新聞広告で絶賛されていたところです。

私は自らを「野良犬」と呼ぶのは、鎖をつながれた行儀の良い
飼い犬にはなれず、かといって山野を駆けめぐる狼のような
強さには至っていない(目指しておりますが)ことが理由です。

「けものみち」とは道なき道のなかから、けものたちが経験と
勘を頼りに切り開いた道です。

そもそも生まれ年で人を分別区分する人に「獣」を期待した
私が馬鹿だったと反省しきりです。

本書で紹介する「けものみち」は、旭山動物園のペンギンの
行軍でできた轍のようなもの。

コンサルティングという特殊な商売ゆえになりたっています。
詳しくは本書に譲りますが、就業中に得た「人脈」を活用して
いるとの告白はビジネス倫理から言えば

「けもの(ケダモノ:倫理にもとるという意味で)」

と表現できなくもありませんが。

ゼロから切り開いた「みち」の話ではありません。

全編が「米国、シリコンバレー万歳、グーグルは素晴らしい」。

そしてウェブ進化論からの軌道修正が完了したのは

「大企業への配慮」

の一節が加わったことです。
見事。コンサルタントや売文稼業として。

さらに褒め殺しをするのなら見事なのがやはりグーグル礼賛です

一読すると「検索連動型広告」とはグーグルが始めたことの
ように「受け取れる」構成です。

グーグルがビジネスモデルの構築に苦労していたが、
21世紀初頭に「検索連動型広告」が生まれ、爆発的に成長した。

要約するとこうなりますが。これは私の本の中でも指摘してい
ることですが、もともとは「パクリ」です。他社の仕組みをパクリ
裁判沙汰になり単純な勝ち負けで言うと負けています。

上品に言うとレトリックということでしょうが、こういう論理
構成に“扇動”の影を見ます。

ハーメルンの笛吹のような。
または教祖になりたいのかなぁと思わせる一冊です。

■ウェブ時代をゆく
http://www.as-mode.com/check.cgi?Code=4480063870

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