つづいて曽野綾子さんの本、その3(完結編)。
それでは「集団自決」ついて。
本書で「証言」している当事者の多くは「強制」を聞いていません。
ではなかったか? 生々しくその殺戮の様を語る人もいれば
あっけらかんと(ではないとは思いますが、人は本当に辛い過去を
重く語ることはできないものです。辛すぎて)手榴弾の精度が高け
れば渡嘉敷の人は全滅だったといいます。
大江さんが裁判で言った「広義の強制性」を採用するのであれば
当時の日本が置かれた状況から鬼畜米英の上陸に対してある邪悪な
思いが込められた人の何かを超越した「悪意」の存在を僕は否定し
きれない。
・・・いかん、大江風になってしまった。
そして本書でも「自決」を否定していません。
さらには「強制」がなかったともしていません。
ただ、1970年当時の取材時に「生き残った島民」と、軍人の
両者からの「証言」を並べて構成しています。
結果、「神話」への疑問が浮かびます。
「死ぬ人は何も可哀想とは思わないくらいよ。あのとき」
これも島民の証言です。
■沖縄戦・渡嘉敷島「集団自決」の真実—日本軍の住民自決命令はなかった!
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