ネットでの発言は威勢がいいが、行動が伴わない

ネット社会についてのネットアンケート。
疑問を持たずに垂れ流されています。

それではこんなアンケートは有効でしょうか? それとも無効?

暴走族の集会で暴走行為についてどう思うか?

1)仕方がない
2)ホントは止めたい
3)バリバリぶっこんでいくんでヨロシコ

世論というのはどこに依って立つかで変わるものです。

ネット社会で回答できる人はネットを使っている人だけ。

今でもネットの恩恵(但し、直接的という意味で。オンライン
システムまでいれれば某かの社会的恩恵と被害を受けているので)
を受けなくても、面白おかしく豊かに生きている人は沢山います。

ところがこの面白おかしく生きている人達は、メディア様が
牛耳る「世論」から取りこぼされてしまいます。

今度の参院選挙で「格差社会」を訴える候補者にこう語りかけて
みてください。

「世界的に見ても日本の賃金格差は広がますよね」

同調したら阿呆です。
OECD(済協力開発機構)が95年から05年までの賃金格差を
調べたところ日本は最低でした。

賃金格差が少ないといわれる国と比較しても「拡大幅」は日本が
最低だったのです。

とはいえ「フリーター」、つまり非正規雇用社員が多くなったこと
で、統計のとり方次第では年収が低くなりその為、賃金格差は広がっ
ています。

が、しかし。

「終身雇用が崩壊した今、正社員以外の生き方もある」

と煽っていたのは、主要新聞やテレビなどのメディアです。

私がプータローから社会復帰した頃、景気は底から底の底へと向
かい、大企業のモラルハザードが露呈して、銀行は●月危機を毎月
のように迎えていた時代、

「正社員にならなくてもいいんだよ」

と言い続けたのがメディアです。

私が「プータロー」から社会復帰したのは

「正社員の方が儲かる」

と痛いほど理解したから。
どう計算しても社員の時給の方が高いのです。
但しこれも勤務先を選ぶのは当然です。
想像を絶する低賃金社員をサンプルにしたら違う結果となります。

フリーターまでいれて「賃金格差」というのはちゃんちゃらおか
しな話しで、「就職超氷河期」と呼ばれた時代でも、新聞折込には
日曜日に求人チラシがはいり、転職情報誌はなくなりませんでした。

あのmixiだって採用情報の提供が「本業」でした。

つまり、職種、就職先さえ選択すれば勤務先はありましたし、
景気回復した今ならもっとあります。

仕事が本当にない、身分・人種差別があるという海外のそれとは
違うのです。

都合の良いデータをつなぎ合わせて格差格差と騒ぐのは何故でしょう。

そして、「ネット調べ」で世論が見えてくるかのような暴論が
スキップして垂れ流されています。

ネットの世論調査など参考程度にしかなりません。

今読んでいる本のなかから目を引いた一説を紹介します。

「生活者は調査には積極的だが、購入には消極的だ」

■「できない人ほど、データに頼る」より
http://www.as-mode.com/check.cgi?Code=4478000719

言い得て妙。
ネット調査に置き換えると

「ネットでの発言は威勢がいいが、行動が伴わない」

いくつかの選挙でも立証されています。

しかし、調査回答者はこの威勢のいい人達。
今の「世論調査」が外れる理由です。

暴走族に暴走行為について訪ねれば威勢のいい答えが返ってくる
ことでしょう。

一方、多少の誤差はあるとはいえ、選挙速報の

「出口調査」

はそこそこの精度で的中します。
ネット経由と違い、相手が氏素性を晒したうえで面と向かって
質問されて平然とうそをつける人はそうはいません。

ネットの住民の意見が色濃く反映され、リアル社会を謳歌してい
る人々がすくいあげられることのない「世論」が流通されます。

すっかり「一方向に傾く日本人像」は当たり前となりました。

思うにメディアが「世論調査」で平均値というありもしない
「幻想」を作り上げたことにより、勤勉な日本人は恥ずかしいと
思い従うようになったのではないでしょうか。

この場合の「恥ずかしい」は、人様と違う振る舞い、平均的では
ないことによって

「他人様に迷惑をかける恥ずかしさ」

のことです。

そして今扇動の「基準」となる「世論調査」は「ネット」が
当たり前になっています。

もっとも同じ方向に走り出す人種が集まるメディアが、さらに

「コピペブログ」「引用ブログ」「盗作ブログ」

で「ネット界の著名人」に染まりやすいネットの住民。

このタッグマッチがもたらす未来に不安を覚え、半鐘を叩いてい
ます。

曲がりなりにも「ネット」で飯を食べているものとして。

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