検証されていない論を真実と捉える危険性

無名のどこかの馬の骨だった頃から「言えないこと」を発行して
いるのでクレームには慣れております。

ただ、慣れているから平気かというと痛いものは痛いです。
痛みに慣れたからといって痛くないわけではありません。

一方、クレームがあるからこそより深く考えることができるよう
になりましたし、多様な意見に触れることができました。

これには本当に感謝しています。反面教師もまた師です。

但し、反面教師を尊敬はできません。
ありがとうと手を合わせて哀れんでいます。

理由は簡単。
自分は隠れていて相手を攻撃する人間は私の価値観で卑怯者という
最低ランクに属するからです。

事実の指摘や、別の考え方を提起することはクレームとは考えて
いませんが、自分の意見を唯一無二のように押しつけることです。

名前も開かさず一方的に。

とある政治団体に執拗な「クレーム」が入りました。
署名はありますが、名前だけで住所も連絡先もなく、メール
アドレスは架空のものです。

執拗に自分の生育歴は親と政治のせいで自分には1gも責任が
ないとし、にもかかわらず「俺のせいにしたら殺す」と。

ある日は「猫がうるさいからどうにかしろ。しかし、殺すな。
殺すものを俺は許さない。俺が殺してやる」と、かなりの痛さを
発揮しています。

無視をするのが最適なのですが、慣れたからといって心地よいも
のではありません。

実はIPを保存しているので、いざとなれば「業務妨害」などで
告発できなくもないのですが、相手にすれば喜ぶので放置するとい
うのが現状ではベストなのです。

これをもって「ネットの匿名性が」などとステレオタイプの
主張をするつもりはありませんが、卑怯者の論が氾濫することを
止められないは頭の痛い問題でもあります。

と、いうのは

「検証されていない論を真実と捉える危険性」

があるからです。
これは痛ければ痛いほど、荒唐無稽な論でも書き散らすことがで
きます。思いこみの妄想を暴走させたものであっても、書けば公開
でき、恐ろしいのが100人が読めば一人ぐらいは多少の共感を覚
える人がててくるのです。

人は自分に都合の良い情報に引き寄せられます。
巨人軍や阪神のファンを見ていれば分かることです。

誰が悪いかは分かっていても「おらがチーム」については、良い
情報を極力選択するものなのです。

そしてより悦に浸りやすい、巨人の広報誌スポーツ報知や、阪神
の会報誌デイリーを選択します。

バブルが崩壊した直後の、巨人ファンの痛い人は

「今、景気が悪いのは巨人が調子が悪いからだ。
政治家の実力者は巨人ファンばかりだから政治に身が入らないんだ。
だから、今年は政治力で巨人が優勝する」

と新橋で吠えていました。

昔、痛い人はその痛さから次第に人が離れていき、反省するか
孤立するかのリスクを背負いました。

不愉快な人と接点を持ちたがる人は多くありません。

ところがネット社会ともなると、

「まともな人用に開けているチャンネル」

から痛い人が入ってきます。
これを止める手だてがありません。

そして「痛い人」が有利に振る舞います。

また、ネット独自のルールによっての誤解や曲解も激増しています。

「アルファーブロガーの○○さんがいっていたが」

的な、ネットの中だけの著名人のつぶやきを論拠にするブログの
氾濫です。

これには最近、見事に立ち位置を変えている梅田望夫さんの罪も
深いと見ております。

彼は以前、ブロガーが一次情報を取りに行くことを批判し、
メディアなどの報道を批評することがブロガーらしいというような
コメントを発していました。

これ以上、評論家を増やしてどうするつもりなのかと心配したも
のです。

この週末、ぼけっとテレビ番組を見ていると

「ネットで検索したところ」

とのほほんと話す、アナウンサーを3人ほど見ました。

高給を取っているテレビ局ならただのネットではなく、足を使って
取材しろと思いつつ、ネットの中だけの落書きが公共の電波に乗る日が
やってくるかと空恐ろしくなったのです。

前号の「光市母子殺害」にしても、ネット以前の情報は偏る傾向が
あり、かつそれを検証する手だてもない。実際には図書館や公的な
記録などで調べることができますが。

そしてクレームで発した「書き込み」が事実として一人歩きする。

ネットと接しているからこそ、都合の良い情報は一旦遠ざけるぐ
らいの「リテラシー」が必要です。

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